回転ステージについての概要、用途、原理などをご説明します。また、回転ステージのメーカー14社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。回転ステージ関連企業の2023年10月注目ランキングは1位:ピーアイ・ジャパン株式会社、2位:株式会社日伝、3位:中央精機株式会社となっています。
回転ステージ (英: rotating stage) とは、装置や物体を取り付ける回転台です。
回転ステージに取り付けた物体の向きや角度を任意の状態にしたり、位置決めや計測を行うために使用します。回転する方法は手動や電動などです。制御方法がオープンループやフィードバック制御のもの、大きさも大小さまざまあるので、用途によって使い分けが重要です。
また、回転動作は加工や計測など、その後に何らかの動作が伴うという目的があって行うことが多いため、回転テーブル単体で使用される場合は少なくなっています。
回転ステージは、半導体ウェハなどを固定して、検査、精密計測、モーションシミュレータなどを行います。また、オプトメカニクス部品を固定して、精密計測をします。
回転ステージ自体の取付方向は、さまざまな向きに取り付けて使用可能です。加工や測定の対象物と装置の機構部品のどちらを回転させる方が効率が良いかを考えた上で、使用されています。
大まかな角度が必要な場合は手動による粗回転、細かい角度調整が必要な場合は微動回転を使用するなど、用途に応じて高精度なものが求められます。
回転ステージの回転台を支持する構造として、クロスローラベアリングを使用するもの、摺動方式のもの、及びアンギュラベアリングを使うものなどが実用されています。
クロスローラベアリングとは、90°のV溝を有するローラレースと円筒コロから構成される軸受です。円筒ローラは、45°の接触角を持って直交に互い違いに配列されます。ボールベアリングにおける背面受け構造を1列で実現でき、多方向からの荷重を同時に受けることが可能な構造です。
回転ステージを駆動すると、ローラレース上を複数の円筒コロが転がるため、停止時から起動時への摩擦の変化がほとんどない特徴があります。クロスローラベアリングは、線接触で荷重を支えており、ボールガイド機構よりも剛性が高い方式です。また、回転台とクロスローラベアリングは直結させることができるので、構造部品を少なくすることも可能です。
回転ステージの回転精度は、ローラの精度に依存するため、ローラの精度等級によって高い回転精度を得ることができます。また、クロスローラベアリングは摩擦力が小さく、軽い力で動作させることができるので、微動回転機構にマイクロメータヘッドなどが使用可能で、高い位置決め精度を得られます。
回転機構にステッピングモーターを接続することで、回転の角度や方向、動作手順などを自動化することもできます。
回転ステージの一面と固定側の一面が面接触して摺動する方式です。アリ摺動と呼ばれます。機構が簡素で、隙間に汚れが入りにくい構造です。支持する面積が広いので、衝撃荷重や大荷重に耐えることができます。
アンギュラーベアリングは、接触角を有するベアリングで、一方向のアキシャル荷重を受けるものです。回転ステージに使用する場合は、アンギュラーベアリングを2個使用して、互いに向かい合わせに配置します。この方式により、アキシャル荷重とラジアル荷重の両方に剛性が大きくなります。
電動式の回転ステージには、ステッピングモータが多く使われます。基本ステップ角は、0.36°、分解能は、フルステップで0.004°、1/20分割のマイクロステップで0.0002°前後です。
回転ステージには、360°回転可能な粗動回転機構の他、特定の範囲を微細に回転ができる微動回転機構が付いています。微動回転は、精密マイクロメータを使用してウォームとギア駆動で回転させます。
微動回転できる範囲は、±3~5°が一般的です。分解能は、5 arc-min程度のバーニヤ目盛です。
回転ステージは、がた、ふらつき、ぐらつき、バックラッシュなどを非常に小さくしています。軸方向のふらつきは、500μrad以下が一般的です。
クラス100のクリーンルームで使用できる回転ステージもあります。また、多くは欧州RoHS指令に準拠した製品です。粗動回転機構と微動回転機構は、ねじによりロックが可能です。
参考文献
https://www.thorlabs.co.jp/newgrouppage9.cfm?objectgroup_id=12958
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回転ステージのカタログ一覧はこちら企業
ピーアイ・ジャパン株式会社 PCL株式会社 ATEサービス株式会社 エドモンド・オプティクス・ジャパン株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年10月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | ピーアイ・ジャパン株式会社 |
18.1%
|
2 | 株式会社日伝 |
13.3%
|
3 | 中央精機株式会社 |
13.3%
|
4 | 鍋屋バイテック会社 |
13.3%
|
5 | エドモンド・オプティクス・ジャパン株式会社 |
7.2%
|
6 | 神津精機株式会社 |
7.2%
|
7 | 駿河精機株式会社 |
6.0%
|
8 | ソーラボジャポン株式会社 |
4.8%
|
9 | GMT GLOBAL INC. |
3.6%
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10 | イガラシプロ有限会社 |
3.6%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年10月の回転ステージページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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回転ステージのカタログ13件分をまとめてダウンロードできます!お迷いの方は便利な無料の一括ダウンロード機能をご利用ください。
企業
ピーアイ・ジャパン株式会社 PCL株式会社 ATEサービス株式会社 エドモンド・オプティクス・ジャパン株式会社PIglide RLシリーズのA-63xは、ロープロファイルデザインの直接駆動型回転ステージです。
φ=150 mm、200 mm、300 mm、350 mmのステージサイズが用意されており、また様々なオプションを用途に応じて追加することが可能であるため、等速スキャンなど幅広い用途に使用することができます。
また摩擦のない動きのおかげで粉塵が発生しないため、クリーンルームへのアプリケーションに理想的な製品となっています。
精密ベアリングが使用された、ウォーム&ウォームホイール式自動回転ステージのシリーズです。
シリーズ全ての製品で、5相ステッピングモーターと2相ステッピングモーターの2つの使用が用意されています。
RA30A-Wでは0.0001°、RA20A-Wでは0.0002°という非常に高い分解能を実現しており、自動で高精度の位置調整が可能となっています。
高速、高精度の位置決めが要求されるアプリケーションに最適な製品となっています。
RS-111Tは、移動ガイドにすり合わせが採用された、透過型の回転ステージです。
ステージ面のサイズはφ=125 mm、クランプ方式は複合クランプとなっています。
テーブル面を掴むことで粗動360度回転、マイクロメータヘッドを用いて±5°の微動回転が可能であり、粗動と微動を両方クランプすることで任意の位置に高精度で固定することができます。
カメラ、センサ、ワークなどの精密位置決めへのアプリケーションに最適な製品となっています。
PR005は、精密アジャスターネジが搭載された、小型の回転ステージです。
固定ネジを緩めた状態ではステージを360°連続的に滑らかに回転させることが可能で、固定ネジを締めることで微調整ネジを用いた±6°の微調整が可能となります。
また、固定ネジ、微調整ネジは六角レンチやボールドライバで締められる設計になっており、任意の位置でステージを完全に固定することができるようになっています。
小型のオプトメカニクスアセンブリの精密回転などに最適な製品となっています。
KSPBシリーズは、すり合わせ式の透過用θ軸(回転)粗微動回転ステージです。
粗動はステージ上面を直接360°回転させることが可能で、微動は粗動部分をクランプし、マイクロヘッド、または、ファインピッチスクリューで行うことが可能になっています。
ステージ本体にはシンチュウが採用されており、鉄製のクロスローラを合わせることで高精度・高剛性を実現しています。
テーブル面サイズもφ=90 mmからφ=160 mmまで用意されており、幅広いアプリケーションに対応できる製品となっています。
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