ハーフピッチコネクタについての概要、用途、原理などをご説明します。また、ハーフピッチコネクタのメーカー5社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。ハーフピッチコネクタ関連企業の2023年08月注目ランキングは1位:ヒロセ電機株式会社、2位:日本航空電子工業株式会社、3位:オムロン株式会社となっています。
ハーフピッチコネクタは、通常のフルピッチのコネクタに比べてピッチの長さが半分のコネクタになります。フルピッチのコネクタのピンの長さが2.54mmに対して、ハーフピッチコネクタは1.27mmになります。フルピッチのコネクタは、アメリカ軍の調達規格であるMIL規格や、ドイツの工業規格であるDIN規格に準ずる製品が主流ですが、ハーフピッチコネクタは製造会社によって、様々な規格の製品が発売されています。
ハーフピッチコネクタは、様々な電子機器のインターフェースの役割があります。計測機器や産業用ロボット、半導体・液晶ディスプレイ製造装置、新幹線などの鉄道製品、ATM、発電設備など多くの工業製品で使用されます。様々な製造会社から独自の規格のハーフピッチコネクタが発売されているので、使用用途に適しているハーフピッチコネクタを選定することが大切になります。製品の一部として使用する際は、ハーフピッチが取り付けられているソケット側とピッチに合った穴がついているプラグ側の2つで発売されている製品を選定することをおすすめします。
ハーフピッチコネクタの原理を説明します。ハーフピッチコネクタは、ピッチがついているソケット側と穴がついているプラグ側に分かれています。ソケット側は、ピッチがついているソケットコンタクト部と、コンタクトが埋め込まれる本体であるハウジング部、絶縁体で作られているハウジングやソケットコンタクトを保護するためのケースであるソケットシェルで構成されています。プラグ側は、ピッチの穴がついているプラグコンタクト部と、ハウジング部、プラグシェルで構成されています。それぞれの部品は、アイレットと呼ばれる留め具で固定されます。
接続の方式としては、基板と基板をつなぐ方式、機器と機器をつなぐ方式、短絡コネクタやICソケットなどの電子部品をつなぐ方式があります。基板と基板をつなぐ方式の接続方法は、それぞれの基板にプラグとソケットを取り付け、接続します。水平接続や垂直接続、スタッキング接続といった接続の種類があります。
ハーフピッチ 基板は、通常の基板の部品ピッチ2.54mmの半分の1.27mmになるため、かなり特殊な基板になり、そこに実装できるリード部品もハーフピッチに合った部品となります。その中でもコネクタは、そのコネクタのピンピッチがハーフピッチに適合したコネクタを使用することになります。従来であれば、ハーフピッチであることは、2.54mmピッチの標準化から外れて不利でしたが、昨今では、リード付きの部品自体が減って、殆どの部品が面実装部品になってきたため、逆に絶縁が確保できる低電圧回路であれば、面積を小さくできるハーフピッチの基板やコネクタや関連のハーフピッチ対応部品の方が優勢になり、自動車や事務機器で、ハーフピッチの基板設計が見直されつつあります。
とは言え、ピッチが狭くなることによる弊害はあり、例えばマイグレーションやトラッキングと言った経年劣化に伴う絶縁破壊は起こりやすくなり、信頼性が低下することは避けられません。よって、ハーフピッチを採用する為には、使用環境をしっかりと把握しておかなければなりません。
ハーフピッチコネクタ対応半導体は、通常の基板ピッチの半分になるハーフピッチ基板に実装対応した半導体部品のことを言います。昨今、究極の微細化を追求する半導体テクノロジトレンドでは、特殊な狭いピッチのパターン、即ち千鳥配置のコンタクトやビアを伴う配線の最小ハーフピッチが、高密度つまり、単位機能当たりで低コストな集積回路の製造を可能にする工程能力を最も良く代表しています。
過去を振り返れば、DRAMがメタルピッチの分野でリードし続けて来たが、今後は他の製品に代わる可能性は十分にあり得ます。例えば、MPUロジックにおいて、その物理的なゲート最下部の長さによって、最高性能に不可欠な最先端技術を代表した経緯があります。従来から大きな技術進歩をメタルのハーフピッチで表していて、DRAMが良い例です。
参考文献
https://www.omron.co.jp/ecb/product-info/basic-knowledge-series/basic-knowledge-of-connectors/part1-connector-from-the-beginning/basics/type-and-classification
https://www.kel.jp/product/blog_detail/id=10803
https://www.fa.omron.co.jp/products/family/2919/dimension.html
https://semicon.jeita.or.jp/STRJ/ITRS/2003/01d%20Glossary.pdf
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年08月の注目ランキングベスト5
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | ヒロセ電機株式会社 |
37.0%
|
2 | 日本航空電子工業株式会社 |
25.9%
|
3 | オムロン株式会社 |
25.9%
|
4 | 連展科技株式会社 |
7.4%
|
5 | ケル株式会社 |
3.7%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年8月のハーフピッチコネクタページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
ハーフピッチコネクタ「ハーフピッチ」シリーズは、高い信頼性と高い密度のパッケージです。
主な仕様は、接触抵抗最大25メガオーム、接触定格電流最大1アンペア、絶縁抵抗最小500メガオーム、耐電圧500ボルトAC、挿抜寿命は500回となっています。
優れたEMI保護や工業基準を満たした設計が特徴です。
SCSIカードやケーブル、インターフェイスなどとの実装が可能で、主な用途として、基板接続のためのコネクタとして使用されています。
ハーフピッチコネクタDXシリーズは、ハーフピッチ1.27ミリの小型タイプのインターフェイス用コネクタです。
はめあいの際に、端子より先にシェルが接触する構造によって、静電気などを原因としたセットの損傷を防ぐことができるのが特徴です。
ロック部分には、ワンタッチロックとスクリューロックの2種類があり、用途に応じて選択できます。
ダイカストの使用によって、高い堅牢度と電磁波の遮断を実現しています。
基板接続の用途で、インターフェイス用コネクタとして使用されています。
ハーフピッチコネクタ8900MSシリーズは、1.27ミリのピッチタイプで、2ピースコネクタを保持しており、SMTに対応した製品です。
追従型1点接触のコンセプトを持つコネクタで、左右に固定金具を付けることでコンタクト部に負担がかかるのを軽減しています。
設計に高い信頼を置けることが特徴で、コンタクトの接触力と追従性を確保しています。
インシュレーターの材質にはPPS樹脂を使用しているため、はんだ付けでリフローに対応しています。
主な用途として、監視カメラやFA機器、内視鏡、発電設備や鉄道など幅広く使用されています。
ハーフピッチコネクタXH5-Nシリーズは、1.27ミリのピッチコネクタで、表面の実装に対応しており、基板裏面に部品実装が可能です。
特徴として、基板との位置決めボスにより、基板の上に的確な実装を行えることや、はんだ付けでリフローに対応していることなどがあります。
極の数や垂直や水平、スタッキングなどの基板接続方向も様々に対応し、スタッキング接続時の基板間の高さの幅も広いので、設計の自由度が高いです。
基板対基板や基板対ケーブル接続の用途で、プリント基板用のコネクタとして使用されています。