監修:株式会社神戸機材
配線カバーとは
配線カバーは、ケーブルカバーとも呼ばれ、配線されたケーブルを保護・整理し、安全性を向上させるためのカバーです。
電源ケーブルや通信ケーブル、電線などのケーブルは、オフィス、工場、医療現場、屋外施設など様々な場所で使用されています。
カバーを設置することで、故障・破損・断線の原因となる外部からの衝撃や摩擦、ほこり、水、油、薬品、電磁波などから配線・ケーブルを保護することが可能になります。また、ケーブルの適切な保護は、感電・ショート・火災などの事故を防止や機器の安全使用に繋がります。
配線ケーブルの床や壁への固定・結束を目的としたカバーは、モールやプロテクタと呼ばれるABS・PVC等のプラスチック素材やゴム素材の製品が多く、産業機械・産業ロボットなどの可動部に用いられるカバーは、高機能な布製カバーなどプラスチック製以外にも様々な種類があります。
配線カバーの使用用途
配線カバー・ケーブルは様々な場面で使用されています。以下はその使用用途の一例です。
1. 工場 (産業機械・産業ロボット)
工場では、産業機械や産業ロボットのケーブルを保護するために、さまざまなカバーが使用されています。環境や用途に応じた適切なカバーの選定は、安全性や耐久性の向上につながります。
1. 産業ロボット可動部のケーブル保護
産業ロボットのアームや可動部では、ケーブルが機械本体や周辺機器に直接接触しないよう、柔軟性のある布製カバーやケーブルキャリア(ケーブルベア)が使用されます。特に布製ケーブルカバーは、ケーブルのスムーズな動きを確保しながら、摩耗や断線のリスクを軽減し、長期的な耐久性を向上させる役割を果たします。
2. 溶接や火花が飛ぶ環境でのケーブル保護
溶接現場や、火花や熱が発生する環境では、耐熱・難燃・耐摩耗性を備えた高性能な布製ケーブルカバーが効果的です。火花によるケーブルの劣化や断線を防ぎ、火災のリスクを抑え、安全な作業環境を維持します。
このように、ケーブルカバーは工場内のさまざまな場面で重要な役割を果たし、設備の長寿命化や安全性向上に貢献します。
2. オフィス・家庭
オフィスや家庭においては、パソコン・プリンタ・電話などのOA機器に配線カバーが使用されることがあります。LANケーブルや電源ケーブルを結束したり、床やデスク周りに適切に整理・設置することで、ケーブルに足を引っ掛ける事故や、ケーブルを踏んでしまう事による断線・破損を防いでいます。軽量で安価な樹脂製のモールが一般的に使用されます。
3. 施設
商業施設や展示会場では、大型モニターやデジタルサイネージなどの様々な機器の配線を、目立たせず来場者の安全を確保するために配線カバー・ケーブルを使用することがあります。樹脂製のモールがよく使用され、粘着テープにより壁面や床面に固定して使うことが多いです。
本記事は配線カバーを製造・販売する株式会社神戸機材様に監修を頂きました。
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