フレネルレンズについての概要、用途、原理などをご説明します。また、フレネルレンズのメーカー10社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。フレネルレンズ関連企業の2024年3月注目ランキングは1位:株式会社ジャパンプラレンズ、2位:岡本硝子株式会社、3位:ビーム電子工業株式会社となっています。
フレネルレンズとは通常の球面・非球面レンズとは異なり、プラスティックシートの片面に同心円状の溝がいくつも刻み込まれた平らなレンズのことを言います。
横断面は鋸の歯のような形状をしています。フレネルという名前はレンズを発明した1800年代のフランス人物理学者オーギュスタン・ジャン・フレネルから来ています。
通常のレンズに比べ、軽量化やレンズの厚さを減らすことが可能でコストカットにもつながります。
フレネルレンズは軽量化できるという利点から大きなレンズが必要な場合によく用いられます。
灯台や投光器には非常に大きなレンズが必要になりますが、通常のレンズでは厚さや重さが膨大になってしまうため発明された当時にはフレネルレンズを灯台などに使用していました。
昨今ではカメラのフラッシュ用照明レンズや一眼・二眼レフレックスカメラのファインダーのフィールドレンズにも使用されています。
さらにはルーペや虫眼鏡といった比較的簡素な拡大鏡のレンズとしても使用されています。
フレネルレンズが通常の光学レンズと同様にレンズとしての機能を果たすために重要なのがいうまでもなくレンズに刻まれた溝です。
通常の曲面レンズではレンズに入射してきた光がレンズにより屈折し光が像を結びますが、フレネルレンズではこの刻まれた溝によって入射光が屈折し集光することができ流ので、通常のレンズよりも薄く軽量なフレネルレンズでも同様以上の集光機能があります。
また溝の深さや溝の数を調節することで通常の球面レンズでは不可能な口径よりも短い焦点距離で集光することが可能なので、ルーペや拡大鏡に使用されています。
同心円状の溝の感覚を狭く(溝の密度を高く)すると画質が向上し、逆に溝の感覚を広く(密度を低く)すると集光効率性が向上するという性質を持っています。
フレネルレンズのほとんどはガラスや樹脂(アクリル・ポリスチレン・ポリカーボネイト)などが一般的です。
アクリル性のフレネルレンズは可視光線や紫外線域に対して透過率が高いので幅広く使用されているのに対し、ポリカーボネイト製のものは高い耐衝撃性・耐熱性によりもっと過酷な環境下において使用されています。
フレネルレンズを用いることで薄型化や軽量化に繋がるのは先述の通りです。ただし、結像性能としてはシングレットレンズに劣ります。これはフレネルレンズ表面に彫られた溝そのものが観測されてしまうことに加えて、回折の影響が生じてしまうことに起因しています。
基本的にフレネルレンズは屈折現象を利用していることは事実なのですが、溝によって回折が生じ、近接領域の光が漏れ出して、像がぼやけてしまうことがあります。
このデメリットにより、結像レンズとして性能が要求される場合にはあまり積極的に採用されません。一点補足ですが、回折現象が悪、なのではありません。積極的に回折現象を利用した回折レンズと呼ばれるものも存在します。
フレネルレンズと回折レンズは構造が良く似ており混同されがちですが、物理現象が異なっている点には注意が必要です。
フレネルレンズは様々な分野に用いられており、代表的なものとしてLED照明などが挙げられます。近年では太陽光パネルの集光用レンズとしても用いられており、それ以外にもプロジェクタ用スクリーン、光学センサーなどにも応用されています。
照明用レンズとしてフレネルレンズを用いる場合、多くの場合は焦点距離位置に光源を配置し、平行光を出射する目的で使用されることが多いです。舞台や野外フェスに使われている照明に採用されている場合も多く、特定のエリアをやわらかく照明したい場合に適しています。
結像性能ではシングレットレンズに劣るものの、それを逆手にとった上手な活用例だといえます。
また、フレネルレンズと似た照明用レンズとしてリニアフレネルレンズがあります。フレネルレンズは球面の一部を同心円状に配置したものであるのに対し、リニアフレネルレンズはシリンドリカルレンズを平面に配置したものです。 一方向への集光や拡散といった用途に適しており、線状の光源が必要な場合に用いられます。
実は100円均一ショップで手に入ります。百聞は一見に如かず、ですので、一度実物を手に取ってみるのもフレネルレンズを理解する一助となるでしょう。カードタイプフレネルやそれに類した名称で販売されています。
参考文献
https://www.edmundoptics.jp/knowledge-center/application-notes/optics/advantages-of-fresnel-lenses/
https://ultraprecision-nanomachining-center.com/column/%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BA%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F%E5%8E%9F%E7%90%86%E3%81%8B%E3%82%89%E7%94%A8%E9%80%94%E3%80%81%E8%A3%BD%E9%80%A0%E6%96%B9%E6%B3%95%E3%81%BE
https://www.ntkj.co.jp/product_fresnel.html
https://ultraprecision-nanomachining-center.com/column
https://www.edmundoptics.jp/knowledge-center/application-notes/optics/advantages-of-fresnel-lenses/
https://jp.misumi-ec.com/vona2/detail/221006345070/?HissuCode=CF300
http://www5f.biglobe.ne.jp/~kztanaka/doe.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2024年3月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社ジャパンプラレンズ |
18.0%
|
2 | 岡本硝子株式会社 |
13.1%
|
3 | ビーム電子工業株式会社 |
13.1%
|
4 | 有限会社 エムティエム |
11.5%
|
5 | 株式会社プラスチック光学 |
9.8%
|
6 | シグマ光機株式会社 |
9.8%
|
7 | 有機光学株式会社 |
6.6%
|
8 | E-Tay Industrial Co., Ltd |
6.6%
|
9 | エドモンド・オプティクス・ジャパン株式会社 |
6.6%
|
10 | 日本特殊光学樹脂株式会社 |
4.9%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2024年3月のフレネルレンズページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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