ビームスプリッターのメーカー7社・22製品を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
ビームスプリッタは、一本のビーム(光速)を2本に分離するための光学素子です。
ビームスプリッタに光を通すと、ビームスプリッタに設計された比率で透過光と反射光に分けることができます。その比率は1対1であったり2対8であったり様々ですが、1対1のものを特にハーフミラーと呼ぶことがあります。
また分離した光を再びビームスプリッタに通して再結合させる事もできます。
ビームスプリッタは光路図などでBSまたはB/Sなどと略記されることがあります。
ビームスプリッタには、直角プリズムを2つ張り合わせたキューブ型と、薄いガラスに特殊なコーティングを施したプレート型があります。
主にカメラや顕微鏡などの光学機器に用いられます。
蛍光光学顕微鏡などにはプレート型のビームスプリッタが用いられることが多く、キューブ型は光学系をコンパクトにしたい場合や、透過光と反射光の光路量を揃えたい場合などに用いられます。
一般的にキューブ型のほうが価格が高く、プレート型のほうが安価な傾向があります。
ビームスプリッタは、一本のビームを反射光と透過光に分けるものでキューブ型とプレート型があります。
ビームスプリッターの種類は以下の2つがあります。
用途の違いです。
キューブ型ビームスプリッターは直角プリズム2個で構成されています。一方のプリズムの斜面に、ビームスプリッターとして機能するための光学薄膜を形成し、もう片方のプリズムと接合することでキューブ型を作成します。
プリズムを2個活用しているので、光学薄膜が直接空気と接することがなく、薄膜の劣化が生じません。
プリズムは積極的に屈折を利用して光路を変える、分光するなどの用途で用いられますが、ビームスプリッターとして活用した場合は、透過光の屈折はなく、反射と透過を利用した光学素子へと変貌します。
用途を変えるだけで物理的な意味合いが変わる面白い例とも言えます。
参考文献
https://www.global-optosigma.com/jp/community/comm05_11.html
https://www.edmundoptics.jp/knowledge-center/application-notes/optics/what-are-beamsplitters/
https://www.keysight.com/ja/pc-1000004018%3Aepsg%3Apgr/high-performance-beamsplitters?cc=JP&lc=jpn
https://www.edmundoptics.jp/knowledge-center/application-notes/optics/what-are-beamsplitters/
https://www.chuo.co.jp/core_sys/images/main/pdf/38GC0946.pdf
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
ビームスプリッター(Universal Beam Splitter)は特徴的な構造をしたビームスプリッターです。
融解石英を使用しており、入射した光を90℃に反射する性質を持っています。
偏光依存性は無く、5mmの有効径と0.01mm未満のトランスミッションビームオフセットを誇ります。
また、接着剤を使用せずに固定することができる点や、1インチミラーマウントにそのままフィットする点なども優れています。
レーザーライン用のビームスプリッターは主にレーザーの出力を下げるために用いられるビームスプリッターです。
円盤状のものやキューブ上のものがあり、様々な用途に応じて使い分けられます。
HOLO/OR回折型ビームスプリッターは、入射ビームを複数の回折次数に分離することができます。
また、シングルモードやマルチモードのレーザーにも対応しており、一次元配列や二次元マトリクスを出力することができます。
高エネルギー用偏光ビームスプリッターは高出力のレーザーに対応したビームスプリッターです。
対応波長は、355、532、800、1064nmの4種類と、420~680nmおよび700~1080nmに対応した2種類の合計6種類の製品があります。
ダメージ耐性が非常に高いため、高出力のレーザーを用いることができます。
また、4つの面すべてに反射防止剤がコーティングされており、高い表面品質と優れた消光比を持っています。
キューブビームスプリッターRMIは二つの直角45℃プリズムが結合して形成された偏光キューブビームスプリッターです。
斜辺は誘電性の偏光に敏感な素材でコーティングされているため、入射した非偏光の単色光をs偏光成分とp偏光成分に分解することができます。
具体的には、入射した光のp偏光成分は直線に透過し、s偏光成分は90℃に反射する構造です。
また、プリズム表面には高効率で狭帯域、反射率の低い材料でコーティングされているため、透過ビームは1000:1以上の消光比を誇ります。
780nmPBSは波長780nmの半導体レーザーに対して、高消光比を誇る偏光ビームスプリッターです。
キューブタイプの偏光ビームスプリッターで、特に710nm~820nmをほとんど通しません。
また、全誘導体多層膜によって作られており、波長ごとに合わせた商品や耐久性向上品、高消光比のものなど用途に合わせた製造が可能です。
使用用途としては、光のピックアップや光アイソレーター、半導体検査装置などに用いられています。
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