産業用レンズのメーカー33社・158製品を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
産業用レンズには民生機器である一眼レフなどのレンズと基本的な構造の違いはありません。
しかし、一般的には産業用レンズは工業製品の生産検査などに使用されるため、民生カメラ用レンズに比べ高分解能・低歪みに特化した設計がなされています。また、産業用レンズは民生カメラレンズと同じように、レンズと撮影エレメントを持つカメラをつなぐレンズマウントをもち、互換性を持った様々なレンズを付け替えることが可能です。
産業用レンズには多彩な種類があり、それぞれ使用用途が少しずつ異なります。
被写体のサイズによって、広角レンズ・標準レンズ・望遠レンズという区分があります。広角レンズは工場のライン検査などで、一度に広い範囲を検査する必要がある場合に利用されます。
望遠レンズは遠くの被写体を大きく映すことができるため、監視カメラに利用されます。
また微小撮影用レンズ・(対角魚眼または円周魚眼)レンズという区分もあります。微小撮影用レンズは極端に近い距離にある被写体を映すことがで切るため、小さな物体の微細な損傷などを確認する必要のある検査に使用されます。対角魚眼または円周魚眼レンズは、広角レンズよりもさらに広い範囲を映すことができます。取得される画像が大きくゆがんでしまう欠点がありますが、車載カメラなどの極端に広い範囲を撮影する必要がある場合に利用されます。
一般的に産業用レンズは複数の凸レンズと凹レンズが組み合わさって構成されています。
また産業用レンズでは低歪み性が求められるため、テレセントリックとして設計されています。前面が凸レンズである場合、レンズに入行する光はレンズ後面に向かって収束する放射線状になるため、光路上の複数のレンズによる補正を行い、レンズ後面から撮影エレメントに向かう光を平行にしたレンズをテレセントリックといいます。
産業用レンズには絞りとピントリングという機構が搭載されています。絞りは人間の瞳孔とほぼ同じ原理を用いた機構であり、レンズから入行する光の量を調整します。また被写界深度とよばれるピントの合う範囲を調整することもできます。ピントリングとは被写体がレンズを通して撮影エレメント上で結像するようにレンズ群を可動させる機構です。
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テレセントリックレンズはピント調節の際の像の大きさに変化がないため、高精度の位置決めや寸法測定に最適なレンズです。
無収差かつ鮮明さを設計コンセプトにディストーションレスを追求した結果、画像の歪みを限りなく排除しているため、高解像度かつ低ディストーションを実現しています。
少ないレンズ枚数での設計ながら、設計精度を高めることでコントラストを向上させているため、ソフトの負担軽減およびコストダウンが両立できます。
40倍IR対応 FullHDズームレンズは、ズーム全域においてにじみの無いフルHDの高画質を実現した産業用レンズです。
設計には特殊低分散ガラスをふんだんに使用し、近赤外波長の近赤外線光下においてもピントずれの無いIR対応設計がされているため、10km先の被写体でも鮮明に認識することが可能です。
光学補正をソフトと連動させることで温度変化によるピントずれの影響を解消することができる上に、3か所の三脚固定用のネジによって強固な固定することができます。
NIR対応単焦点レンズは、幅広い画角に対応したラインナップを備えた昼夜兼用高解像度レンズです。
耐久性の高いアイリスメータと絞りを搭載することで高い信頼性を確保すると同時に、高画質化のために非球面レンズを採用することで、高解像度と高コントラストを実現しています。
ズームやフォーカスなどの各操作リングに搭載されたロック機能を使用することで、カメラのセッティングがずれる事故を防ぐことができ、安心して使用することができます。
FUJINON CCTV長焦点ズームレンズはレンズ内のエクステンダーユニットにより、フォーカスのピント位置はそのままで焦点距離を2倍にすることができます。
独自技術である防振機能と温度補正機能および可視光カットフィルタを搭載しており、厳しい環境下においてもピントズレの少ないクリアな映像が取得できます。
従来モデルに比べて高さは20%サイズダウンされており、インターフェース端子もアナログ、シリアルの両方を備えているため、様々な環境に対応した設置が可能です。
TECHSPEC Ciシリーズ固定焦点レンズは、最大限の光の透過を可能にするBBARを採用しながら、軽量化と小型化を両立したレンズです。
ピント調整機構にはアジャスタブルなロック機構が採用されているため、ベストなピント位置を固定することが可能です。
固定絞りオプションも多数用意されており、解像力やスループットおよび被写界深度に対する柔軟性があるため、特定のアプリケーションに応じたオプトメカニカルソリューションを選択することができます。