FBGのメーカー9社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
FBGとは、(Fiber Bragg Grating:ファイバ・ブラッグ・グレーティング)の略称のことで、光ファイバのコア内に設置され、短いセグメントで構築された屈折率変調(回折格子)のことです。
FBGでは、光ファイバ内部を進行していく様々な波長の光の中でも、FBGの縞の周期(屈折率)に適合した波長のものだけが反射されます。
この縞の周期は、加えられた圧力による歪や温度による伸縮によって変化するので、それに伴い反射光の波長も変化するため、インテロゲータと一緒に使用することで、圧力や歪、温度などを測るセンサーとして用いられます。
FBGは、従来のセンサー技術が適用できないような計測環境でも有効な代替手段の1つとなっていて、高低温、高放射、高真空といった過酷な計測環境でも、非常に有効です。
FBGの利用個所としては、例えば高電圧ジェネレータにおける振動や温度の管理、変圧器における高温箇所のモニタリング、風車におけるブレード監視、航空機の燃料タンクにおける負荷の監視、原子炉内における歪、温度、変位の監視、宇宙船の監視といった、過酷な環境下のアプリケーションでも正確に計測が可能です。
またFBGを用いた計測は、必要なセンサー数が非常に多い場合や、超長距離にまたがる設置が必要な場合でも、有効な手段の一つとなっています。
FBGセンサーは光の測定を通して、温度や圧力による歪の変化を計測し数値化していますが、実際は反射光の変化を見るために各波長の強度を検出することによって、光の情報を温度、歪、圧力として計算し直すことで検出可能にしています。
そのためFBGは、歪や温度のダイレクトに検出する直接素子として機能していると言えるのです。
FBGによる検出の流れは以下のようになっています。
まずインテロゲータから入射光を光ファイバへ、入射させます。
この入射光は全反射を繰り返しながらコア内を進んでいき、やがてFBGへと到達します。
FBGに到達した入射光の一部はFBGによって逆方向へ反射される「反射光」となり、残りの光はそのまま通過する「透過光」となります。
この「反射光」はコア内を逆方向に進んでいき、やがてはインテロゲータへと戻ってきます。
インテロゲータがこの「帰ってきた反射光の波長強度」を計測し、数値化します。
得られた波長の情報から、あらかじめ定められた係数によって「温度」「歪」「圧力」を計算します。
このように、最終的には温度や歪、圧力を導出可能ですが、あくまで検出素子であるFBGによって直接得られている情報は「反射光の波長」です。
しかし、温度や歪、圧力によって、FBG同士の間の距離が変化することで、反射光の波長が変化しています。
FBGの反射光の波長は「ブラッグ(Bragg)波長」、波長の変化は「波長シフト」と呼ばれています。
インテロゲータでは、これらの波長の強さを計測することで、ブラッグ波長のシフトを計測しています。
ブラッグ波長は、圧力、歪や温度に敏感に反応して変化するので、反射光の歪依存性や温度依存性が利用可能と言え、得られた波長の情報から、圧力、歪、温度を計算して求められるので、FBGはセンサーの検出素子として利用可能です。
参考文献
https://www.cmiws.jp/faq/fbg%E3%81%A8%E3%81%AF/
https://www.klv.co.jp/technology/what-is-fbg.html
http://www.lazoc.jp/technical/principle/000219.html
https://www.hbm.com/jp/1629/fiber-bragg-grating-technology-explained/
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