スケール防止剤のメーカー20社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
スケール除去剤(Scale remover)とは、送排水施設や設備、配管内などに堆積した水に不溶な水垢を除去する薬剤のことです。
地下水などに溶け込んでいる含まれるシリカ、マグネシウム、カルシウムなどのミネラル分が、空気との接触による酸化、圧力や温度の変化などによって、水に溶けにくくなり析出して結晶化した物をスケール(Scale)と呼びます。
配管設備などの内部で結晶化して固着してしまうと、除去することが非常に困難であるため、送排水に問題が生じます。
スケール除去剤の使用用途について、記述します。
工場の製造現場や温泉のボイラーなどは、配管にスケールが詰まってくると、送排水に必要な圧力が増大してしまいます。
水の循環速度が遅くなり、生産能力や熱効率が落ち、運営コストや管理コストが増してしまいます。
送排水に関連のある機器が故障する原因の一つであるスケールを除去するために、様々なスケールの成分に合わせた除去剤が必要となります。
その他、鏡や自動車の表面にできるウロコ状のスケールを取り除く際にも使用されます。
スケール除去剤による作用と原理について説明します。
地下水に含まれるカルシウムは、二酸化炭素と共に高圧環境下におかれて、重炭酸カルシウムという形で溶けています。
地下から地上に出てくると、圧力が低下することから、二酸化炭素が地下水から放出されて、重炭酸カルシウムが水に溶けにくい炭酸カルシウムになって析出してきます。
カルシウム系のスケールは、酸性条件下で溶解できることから、塩酸などのph調整剤であったり脱酸素剤を除去剤として用います。
水に溶けている二酸化ケイ素とカルシウムやマグネシウムが結合して、熱交換機などで濃縮されることによって、ケイ酸マグネシウムやケイ酸カルシウムとなって析出し固着することによってスケールとなります。
シリカ系のスケールは、ガラスの構成成分であるケイ素からできており、酸性洗剤でも落ちにくい特徴がありますが、フッ化水素酸とフッ化アンモニウムに良く溶けますので、これらが主成分である除去剤を用いることで、このスケール対策が可能です。
参考文献
https://www.mizu-shori.com/wp-content/uploads/581e57973b39351864c1be9a3e043dc2.pdf
https://unit.aist.go.jp/tohoku/techpaper/pdf/5503.pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/grsj1979/25/3/25_3_163/_pdf
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