分散剤のメーカー13社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
分散剤とは、塗料中に含まれる成分を安定して存在させるために添加する材料です。
構造的は界面活性剤であり、親水基と疎水基を含んでいます。親水基の成分によりアニオン系、カチオン系、非イオン系に分類されます。
他にも分子数の違いにより、高分子型と低分子型にも分けることができます。高分子型と低分子型では分散させる仕組みが異なるため、目的に合わせて使い分けることが重要です。
顔料の分散を始めとして、エマルジョンの作製や濡れ性の向上にも用いられています。
分散剤が使われる目的として、濡れ性の向上、吸着、分散性の向上があります。
分散剤の機能を生かして製紙、塗料、繊維など各方面で使われています。
分散機能の発現には、電荷反発と立体障害反発があります。
分散剤は主成分だけでも数多くの種類があり、一概にこの成分が含まれている分散剤が最も良いということはできません。ただどのようなものが主成分となっているかは知っておくと便利なので紹介します。
基本はアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン界面活性剤が使用されています。
界面活性剤は親水基と疎水基で構成されており、親水基部分が顔料や金属酸化物粒子の表面に吸着し、疎水基部分どうしが反発することで粒子が凝集せずに溶液中に分散します。分散剤として使用される界面活性剤は以下のような有機化合物があります。
これらにグリコールエーテルなどを添加して流体としたり、粉末状にして添加しやくしたりしています。
分散剤は溶液中にある顔料などの粒子を凝集から防ぐ効果が必要なのは言うまでもありません。しかし分散効果以外にも重要な事項があるため、適切な分散剤の選び方を紹介します。
分散効果以外では、粒子表面をよく濡らすこと、粒子を崩さないこと、粒子と化学反応しないことが挙げられます。
粒子表面の濡れは分散度につながります。もちろんよく濡れていたほうが、粒子同士の凝集を防げるため、粒子が溶液中に均一に分布しやすくなります。
粒子を崩さないとは、分散剤が粒子にアタックしてバルク状態にとなっている粒子が崩壊していくことを言います。崩壊するということは粒子が通常よりも細かくなるということです。細かい粒子になると分散剤が吸着しづらくなり、再凝集して分散しなくなります。
粒子と化学反応とは、粒子が分散剤によって別の化合物に変化することです。別の化合物になるということは粒子本来の機能を失うといことですから、溶液に悪影響を及ぼすため、絶対避ける必要があります。
上記3点を守れば、優秀な分散剤として機能することを知っておいてください。
参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/shikizai1937/78/3/78_141/_pdf
https://www.sannopco.co.jp/products/function/function2.php
https://www.toagosei.co.jp/products/polymer/acryl/dispersant.html
https://www.tetsutani.co.jp/wp-content/uploads/2015/12/21.pdf
https://www.sannopco.co.jp/products/sample.php?id=56219800&B=11
https://www.beckman.jp/resources/fundamentals/particle-size-distribution/basics/dispersion
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