アロジン処理のメーカー10社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
アルミ材にクロメート処理したものを一般的にアロジンと呼んでおり、「アロジン」は日本パーカライジング社の登録商標です(アロジン法はアメリカのAmchem Product社が開発した処理法)。
アロジン処理はアルサーフ処理とも呼ばれ、アルミニウム素材に施す化成処理で、アルミ及びその合金上に優れた耐食性皮膜を形成します。一般的なアルマイトは導電性がありませんが、アロジンは導電性が得られることが大きな特徴として挙げられます。
しかし、環境汚染物質として知られる六価クロムを含有する化成処理皮膜でもあるため、近年はその代替品として三価クロムの化成処理皮膜やノンクロムアロジンやパルコート処理なども開発されています。
化学反応のみで表面に薄い皮膜を生成できるので複雑な形状品に対しても適用可能であり、放熱板(電子機器)、装置部品・自動車部品(軽量化目的)、アルミニウム合金全般で用いられるほか、航空部品にも使用されています。
使用する薬液によって皮膜の色を変更することが可能なので、無色系(#1000)と黄色系(#1200)で使い分けることができます。
また、 通電目的のアルミ材への処理としても非常に有効です。その他、塗装下地としても使用されており、アルミと塗装の密着をサポートします。
アロジン処理とは、リン酸、クロム酸、もしくは重クロム酸を主成分とする処理液を用いて、アルミニウム表面にクロメート処理を施す処理のことです。(加工処理としては優秀なのですが、六価クロムを含有するため、環境汚染対策として他素材への代替が行われつつあります。)
りん酸を用いた手法はりん酸クロメートと呼ばれ、 緑色の比較的厚い皮膜を形成します。
クロム酸を用いた手法はクロム酸クロメートと呼ばれ、黄金色の薄い皮膜が得られます。
アロジン処理の特徴として耐食性に極めて優れた皮膜が比較的よ容易な条件下で得られることです。
処理温度は室温、電気などを使わず対象物を溶液に浸漬させ、多くの場合は3分以内で処理は完了します。
実際の作業工程としては脱脂、除錆及び洗浄が都度行われます。工程を簡単に表すと
脱脂→洗浄→除錆→洗浄→表面調整→皮膜化成→洗浄→湯洗→乾燥
以上のように、まず加工面を清浄な状態に保ってから皮膜を形成することが加工後の性能を向上させる必須条件となります。
また、アロジン(#1200)では処理時間を変えることにより、接触電気抵抗値を調整可能となっています。
参考文献
https://sales.parker.co.jp/knowledge/tips/j_a.html
https://mitakakinzoku.com/aluminum_chromate/
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcorr1991/49/10/49_10_579/_pdf
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