X線回折装置についての概要、用途、原理などをご説明します。また、X線回折装置のメーカー8社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。X線回折装置関連企業の2022年4月注目ランキングは1位:株式会社アントンパール・ジャパン、2位:株式会社日立ハイテクサイエンス、3位:スペクトリス株式会社となっています。
X線回折装置は、物質にX線を照射することで現れる回折現象を計測し、その回折パターンを解析することで対象物質の結晶構造に関する情報を得ることができる装置です。
X線回折装置はX線発生装置、回折角を計測するゴニオメーター、X線強度を計測する検出器などから構成されています。
基本的には単結晶、粉末、薄膜などの結晶性を有する物質の測定に使われます。有機材料をはじめ、無機材料、合金、タンパク質など様々な材料の研究開発や分析試験に活用されています。
X線回折装置では試料にX線を照射することで発生する回折現象を観察します。得られた回折パターンを解析することで、試料の結晶性や配向性、格子欠陥などを評価することができます。また、回折パターンは各物質の結晶構造によって特有ですので、既知の物質と比較することで、未知試料の定性分析や同定に用いられています。
アモルファス(非晶質)などの全く結晶性がない物質には不向きですが、粉末、薄膜、合金など様々な物質に対応することができます。
物質に照射されたX線は物質中の電子によって散乱されます。原子がある程度規則性をもって配列した試料の場合、散乱されたX線は互いに干渉し合って増幅または減衰し、ある一定方向のみの散乱強度が大きくなります。これをX線の回折と言います。X線の回折現象では、ブラッグの式 2d sinθ = nλ が成り立ちます(d: 格子面間隔、θ: ブラッグ角、n: 整数、λ: 照射したX線の波長)。つまり、波長λを有するX線を物質に照射し、回折角2θ(入射したX線と回折したX線の成す角)や回折されたX線の強度を測定することで、格子面間隔dを求めることができます。これを積み重ねることで、試料内の原子配列を明らかにしていきます。
X線回折装置には粉末X線回折装置、単結晶X線回折装置、薄膜X線回折装置などがあります。それぞれ異なる特徴がありますので、使用目的や測定試料に応じて使い分ける必要があります。近年では、技術の進歩に伴って、ほとんどの試料に対応したX線回折装置も開発されています。
参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kakyoshi/58/2/58_KJ00007515751/_pdf/-char/ja
https://www.jstage.jst.go.jp/article/shikizai1937/78/12/78_583/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/adhesion/44/5/44_5-5/_pdf/-char/ja
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kogyobutsurikagaku/58/11/58_1003/_pdf
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年4月の注目ランキングベスト8
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社アントンパール・ジャパン | 23.2% |
2 | 株式会社日立ハイテクサイエンス | 19.6% |
3 | スペクトリス株式会社 | 13.4% |
4 | 株式会社リガク | 10.7% |
5 | 株式会社島津製作所 | 10.7% |
6 | 株式会社池田理化 | 9.8% |
7 | Malvern Panalytical Ltd. | 7.1% |
8 | ブルカージャパン株式会社 | 5.4% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年4月のX線回折装置ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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