ロックインアンプのメーカー3社・7製品を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
ロックインアンプは入力されたシグナルからある特定の周波数を持った成分を取り出すことができる検出器です。したがって、ノイズに埋もれてしまった微弱な信号でも取り出すことができます。
電流や光などさまざまなものに適用されますが、測定したい信号に参照用のシグナルを畳み込ませてシグナルの変調を行うこなうことでノイズから信号の分離を行います。
こうした変調処理を利用して目的のシグナルをノイズ源から遠ざけることによってS/N比を向上させています。
ロックインアンプはバックグラウンドノイズの混じった微弱な信号を検出するために使用されます。
分光測定など、フォトニクスの分野でよく使用されており、顕微鏡と組み合わせて使用するケースもあります。蛍光顕微鏡やラマン分光顕微鏡などを用いた微弱光測定に用いられます。また、原子間力顕微鏡などのプローブ顕微鏡でもよく使用されています。
また、熱伝導性や半導体特性などのさまざまな物性測定や電波を用いた天体観測など、幅広い分野で使用されています。
ロックインアンプはバックグラウンドノイズの混じった微弱な信号を検出するために使用されます。
分光測定など、フォトニクスの分野でよく使用されており、顕微鏡と組み合わせて使用するケースもあります。蛍光顕微鏡やラマン分光顕微鏡などを用いた微弱光測定に用いられます。また、原子間力顕微鏡などのプローブ顕微鏡でもよく使用されています。
また、熱伝導性や半導体特性などのさまざまな物性測定や電波を用いた天体観測など、幅広い分野で使用されています。
ロックインアンプは測定したいシグナルの他に、参照用のシグナルを用意する必要があります。参照用のシグナルは制限はを使用するものや矩形波を使用するものがありますが、ノイズの除去性能は正弦波を使用するほうが高いと言われています。しかし、矩形波を用いるほうが回路が単純なのでローコストで実現できることや処理が用意なため、
矩形波を採用することもあります。
ロックインアンプは入力回路と参照用シグナルの同期回路、2つのシグナルを混合させるミキサーとローパスフィルタ空構成されます。ロックインアンプに入力したシグナルを参照シグナルと混合させることで変調します。このときに参照シグナルと位相・周波数の一致した成分のみ増幅されるので、この変調信号をローパスフィルタで積分され、直流成分が検出されます。
このように、参照シグナルを混合して同期させることで信号を増幅する方法をロックイン検出といい、連続的に起こる現象や周期的に起こる現象の測定に適用することができます。
ロックインアンプには、ノイズを取り除くためにローパスフィルタが設置されています。参照信号との積で生じる、2倍の周波数のリプルを減衰させる働きもあります。基本的に抵抗とコンデンサが1個ずつの1次フィルタで、この抵抗値とコンデンサの容量の積が時定数となります。
1次フィルタ1段あたりの減衰傾度は約6dB/octであり、通常は複数段使用して、時定数と減衰傾度が大きいほどノイズを抑えることができます。しかし、段数を増やした分だけ応答時間が長くなってしまいます。
スペクトルがホワイトノイズの影響を受けているとき、ノイズの抑圧度は等価雑音帯域幅で決まります。等価雑音帯域福は、時定数と段数の式から求めることができます。
チョッパーは、ブレードを回転させることで連続光を変調する装置です。連続したビームの光路上に、一定の速度で回転するチョッパーブレードを設置します。ブレードが光路を遮るとき、リファレンス信号が出力されます。
吸収係数が大きい結晶や、伝搬損失の大きい光導波路の測定では、光源の強さに限りがあるために検出できる光の強度が小さくなり、ノイズが大きくなってしまいます。その場合、ロックインアンプとチョッパーを使用することになります。チョッパーや変調器でノイズが少なく高い周波数に変調して、ロックインアンプを使用して効率よく復調することで、元の周波数での測定が可能になります。
ロックインアンプが信号を測定できるかどうかは、信号とノイズの電圧の比(S/N)で決定します。信号がノイズより10倍以上大きくなるようにしないと測定が困難になります。
また、増幅器を使用するとそれ自体がノイズを発生させるので、S/Nが劣化してしまいます。この劣化の度合いをノイズフィギュアといいます。これを改善するには、ノイズフィギュアが小さい増幅器を使用したり、入力信号を大きくするなどが必要です。
ロックインアンプには、ノイズの密度を測定できる種類もあります。フィルタを通ったノイズの実効値と等価雑音帯域幅から密度が求められます。
参考文献
https://www.optoscience.com/maker/zi/principle-lock_in_amplifier/
http://www.g-munu.t.u-tokyo.ac.jp/mio/note/sig_mes/sig_mes.pdf
https://www.topic.ad.jp/sice/htdocs/papers/260/260-10.pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sicejl1962/9/7/9_7_511/_pdf
http://www.nfcorp.co.jp/techinfo/keisoku/noise/pdf/se_c2_LIT.pdf
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
SIGNAL RECOVERYモデル9210は、最大10個の異なる複雑なAC、DCアナログ信号の測定が可能な、コンパクトなマルチチャンネルロックインアンプです。
最大1MSa/秒の20ビットDDS信号発生器を備えており、出力振幅は3フルスケールの±10V、±1V、±0.1Vが用意されています。
付属のWindows用ソフト、またはLabVIEWドライバを用いてイーサネットやUSBで制御することが可能になっています。
光、熱、超伝導体、物質分析のダイレクトインピーダンス測定などに最適です。
2つのPSD(Phase Sensitive Detection)を用いることで位相調整を不要にした、2位相型のロックインアンプ です。
2位相型ロックインアンプでは、1位相型では測定することができない位相も、演算処理により振幅と合わせて測定することが可能になります。
入力形式は、差動入力と片線接地入力の両方に対応しており、信号源の出力に合わせて使用することが可能です。
オプティカルチョッパーを用いた光計測用途に最適です。