VPNルータについての概要、用途、原理などをご説明します。また、VPNルータのメーカー11社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。VPNルータ関連企業の2023年3月注目ランキングは1位:株式会社バッファロー、2位:ヤマハ株式会社、3位:日本電気株式会社となっています。
VPNルータとは、VPN (Virtual Private Network) 機能を搭載したルータです。
VPNとは、インターネット上に仮想の専用線を設定して特定の人のみが利用できる専用ネットワークを構築する機能です。接続したい人はVPNルータを設置してアクセスします。
VPN接続を行うとセキュリティが強化され、安全に通信を行うことができます。そのため、リモートワークの需要に伴って急速に社会に浸透しました。その反面、正しい知識を持ちつつ情報漏洩のリスクに備えることも肝要です。VPNを導入した企業の中には、専用の技術者を配置して通信状態を管理するところもあります。
VPNルーターは主に企業において、地方支社や自宅などの離れた場所から本社のデータにアクセスするために導入されます。共通のLANに接続しているような状態なので、ファイルを共有して作業することが可能です。
セキュリティ対策として必須である暗号化はVPN専用ルータがすべて行うので、個人の負担は大きくありません。また、既存のインターネットを利用するため導入コストが安く、リモートワークを推進する企業ではVPNルータの需要が高まっています。
VPNルータの基本原理はトンネルングと暗号化 (+認証) です。情報漏洩防止の観点からも、最重要項目であることがわかります。
トンネリングとはカプセル化という処理を行い、このカプセル化したデータを送ることを指します。カプセル化によって単純なキャプチャでは読み取れなくなりますが、これだけで十分なセキュリティとは言えません。
暗号化技術にはいくつか種類があり、現在も安全かつ機能的に優れた方式・ソフトウェアの開発が盛んに行われます。以下は暗号化技術の一例です。
ネットワーク層で暗号化・認証を行います。高セキュリティな反面、ファイヤーウォールとの相性を考慮する必要があります。
セッション層であるSSL暗号通信で暗号化・認証を行います。リモートワーク導入の際に多く用いられますが、セキュリティ面では他の方式と比べてやや劣ります。
SSLで暗号化と認証は行い、データリンク層でカプセル化して通信を行います。低コストで導入可能で、windowsOS向けです。
これらに加えてポートフォワーディング方式など、ファイヤーウォールとの相性を克服する手法も出てきています。さらに二段階認証 (ID/パスワード入力後、メールにセキュリティコード送信) を導入すれば、リスクの大幅な減少が期待できます。
VPNルータを利用してVPN接続を行うためには、事前に設定が必要です。適切に設定されていないVPNルータはセキュリティホールとなり、不正アクセスの原因となります。
VPNで利用する暗号化の種類を設定する
一般的にはIPSecとPPTPから選定します。家庭用であれば、オープンソースのOpenVPNなども選択肢になります。商業利用であれば、セキュリティレベルの高いIPSecを用いると好ましいです。さらにIPSecの場合は、事前共有キーとして32文字以上の文字列を設定します。
VPN接続ができるユーザを設定する
アクセスさせる人数分のユーザ名とパスワードを登録します。必要に応じて、マトリクス認証や二要素認証などより複雑な認証方式を検討します。
接続試験を行う
VPNルータの設定が完了したら、クライアントから接続試験が必要です。Windowsであれば、「ネットワークとインターネット」からVPN接続を追加することができます。この際に、ルータのIPアドレスまたはサーバー名の登録が必要となります。無事にVPNルータへアクセスができることを確認したら、設定は完了です。
VPNルータはスペックにより様々な製品が発売されています。価格は、セキュリティ機能の充実性やプロトコルへの対応数によって異なります。
VPNルータの価格帯としては、家庭用のVPNルータであれば数万円程度です。オフィス向けの用途であれば、数十万円~50万円以下くらいの価格帯が主流となります。
データセンターなどで利用する大規模なVPNネットワーク用ルータであれば、50万円~100万円程度が主な価格帯となります。このようなVPNルータは、安い製品と比較して通信帯域が大きく確保されているなど、ハイスペックに設計されています。
参考文献
https://www.furukawa.co.jp/network/vpn/about_vpn/about_vpn_top.html
https://josys-navi.hiblead.co.jp/josys-bk-now_vpn_180928
https://www.infraexpert.com/info/5.4adsl.htm
各種VPNルータの値をグラフにプロットし、表にしました。ベータ版機能のため一部製品のみの表示となっております。
横にスクロールすると表の全体をご覧頂けます。
製品名 | VR-S1000 | TL-R600VPN | Si-R GX500 | Si-R G211 | Si-R G210 | Si-R G121 | Si-R G120 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
IPSec通信スループット[Mbps] | 100 | 16 | 5000 | 1300 | 1300 | 1000 | 1000 |
IPSec対地数 | 10 | 20 | 3000 | 250 | 250 | 128 | 128 |
会社名 | 株式会社バッファロー | ティーピーリンクジャパン株式会社 | 富士通株式会社 | 富士通株式会社 | 富士通株式会社 | 富士通株式会社 | 富士通株式会社 |
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VPNルータのカタログ一覧はこちら企業
日本電気株式会社 古河電気工業株式会社 エム・シー・エム・ジャパン株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年3月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社バッファロー |
35.9%
|
2 | ヤマハ株式会社 |
21.8%
|
3 | 日本電気株式会社 |
13.0%
|
4 | ティーピーリンクジャパン株式会社 |
7.1%
|
5 | 古河電気工業株式会社 |
6.7%
|
6 | アライドテレシス株式会社 |
5.8%
|
7 | 富士通株式会社 |
3.9%
|
8 | Moxa Japan 合同会社 |
2.8%
|
9 | 株式会社ドーワテクノス |
1.5%
|
10 | IXON B.V. |
0.9%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年3月のVPNルータページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
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企業
日本電気株式会社 古河電気工業株式会社 エム・シー・エム・ジャパン株式会社WA2612-APはワイヤレス接続可能なVPNルータであり、LTE通信モジュールと無線LANアクセスポイント機能を内蔵したオールインワンモデルです。
無線LANルータとVPNルータを個別に導入しなくても済むためコスト面でのメリットが生まれます。
有線ポートも5ポート備えていますので、ワイヤレス接続との組み合わせにより企業のネットワークインフラを柔軟に構築できます。
タブレット機器が多い拠点や、短期間でネットワークインフラ構築が必要なシチュエーションでの利用に適した製品です。
Si-R GX500は中規模拠点・中規模センター向け高速VPNルータです。
通信の暗号化処理をハードウェアで処理することで高速化しており、VPN性能はIPv6利用時5.0Gbps、3000対地の高パフォーマンスを備えています。
通信特性以外にも、電源冗長対応による信頼性の向上や、USBを挿すだけで、PCレスでも設定が実施できる「かんたんサポート」機能など、運用面にも配慮した仕様になっています。
拠点を複数有する中程度の企業・法人での使用に適した製品です。
NVR700Wは無線WAN(LTE/3G)を内蔵しIPsecにも対応するオールインワンVoIPルータです。
インターネット電話や機器単体での内線VoIPの利用に加え、フレッツ光ネクストの「ひかり電話」などの外部サービスとの連携も可能な多彩なVoIP機能を備えています。
IPsecによる通信スループット700Mbps、対地数20の性能を有するVPNルータとしても使用できる上、小型の光回線終端装置(ONU)を装着することにより本製品1台で光回線への接続もできます。
省スペースでVoIP回線網を構築する用途に適した製品です。
AT-AR1050VはIPSec通信に対応し、かつコストパフォーマンスに優れたベーシックVPNルータです。
ステートフル・パケット・インスペクション型のファイアウォールをはじめ、侵入検知システム/侵入防止システムなどセキュリティ機能も各種搭載されており、安全なネットワーク接続環境を構築できます。
ファンレス設計であるため静音性にも優れています。
SOHOや小規模ブランチオフィス向けのネットワーク構築用途に適した製品です。