トリマコンデンサについての概要、用途、原理などをご説明します。また、トリマコンデンサのメーカー10社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。トリマコンデンサ関連企業の2022年6月注目ランキングは1位:STマイクロエレクトロニクス株式会社、2位:共立電子産業株式会社、3位:株式会社協和電器製作所となっています。
トリマコンデンサは、回路の微調整や、部品のばらつきの調整のために使用される可変コンデンサです。トリマコンデンサのつまみを機械的にドライバーで回して静電容量を調整します。使用前に調整し、使い始めたらずらすことは基本ないので半固定コンデンサとも呼ばれます。表面実装用が多く、チップ型か丸形が多いです。
可変コンデンサにはトリマコンデンサ以外に連続的に容量を変化させる磁気可変コンデンサやプラスチックフィルムコンデンサがあります。
トリマコンデンサは、静電容量をつまみで調整できるため、回路の調整に利用されます。
水晶振動子を含む発振回路や無線回路で、周波数調整のため使用します。具体的には自動車のキーレスエントリーや、駅の自動改札、ハンディ無線機、パワーアンプ、BluetoothのRFモジュール等にも使われていて身近な部品です。他にラジオや時計、パソコン用の電子ペン等にも使われます。非磁性トリマコンデンサはとくにMRIなどの医療機器に使用されています。
トリマコンデンサの原理は、通常のコンデンサと同じです。2枚の電極の間に絶縁体が挟まれており、電圧がかかると電荷を蓄えます。片方の電極を動かすことで静電容量を調整することができます。誘電体には空気またはセラミックが使用されます。トリマコンデンサは構造上、静電容量が大きいものを作ることができないため、小容量でピコファラドレベルです。
静電容量が可変できる仕組みについて説明します。通常のコンデンサと同様に誘電体が2枚の金属プレートで挟まれています。片方のプレートが固定されており、もう片方が可動します。プレートは丸形が多く、可動プレートを中心軸か外側をガイドにしてつまみ等で回転させてずらすことができます。ずらした分の表面積が変化するため静電容量を可変させることができます。
初期設定のときに用途に応じてドライバーで調整します。一度調整した後は基本的には容量を変えずに固定して使用します。ドライバーで調整するときは、過剰に力を加えると破損してしまうので注意してください。
トリマコンデンサを調整するには、求める静電容量の設定値になりようにドライバーでロータを回転させて静電容量を調整します。
調整用のドライバーには2種類あります。手調整用ドライバーと自動調整用ドライバーです。
確実にドライバーをドライバー用の溝に入れ、360°以上の予備回転した後に静電容量のセットをします。
ドライバーを使った調整をする際には1N以下の荷重で行うことが推奨されています。これ以上の荷重を加えると破損や機能の損失などが起こる可能性があります。
ドライバーで調整をした時の浮遊容量は-端子を回路のアースに取り付けることで軽減できます。
トリマコンデンサには静電容量のやランクに合わせてカラーケースの色が異なっているものがあります。色分けはメーカによって異なりますが、下記に一例をあげます。
・静電容量最大値 (pF)が3.0 +50/-0%のものは外形が茶色
・静電容量最大値 (pF) が6.0 +50/-0%のものは外形が青色
・静電容量最大値 (pF) が10.0 +50/-0% のものは外形が白色
下記のように色だけでなく、表示もされているものもあります。
・静電容量最大値 (pF) が50.0 +100/-0%のものは外形が黒色+表示
表示には端子の形状や、カバーフィルムの有無などが表記されます。
このように色分けされているトリマコンデンサは見た目で容易に静電容量を把握できるため、間違ったものを使用する危険性が減ります。
トリマコンデンサの構造は一般的なコンデンサと同じ構造ですが、調整のためのドライバー溝とメタルロータがあります。
この構造のため、固定のコンデンサとは異なる注意点があります。
例えば、
・はんだごてで端子部分以外付着するとフラックスはんだが可変部分に入ってしまい、ロータが固定されることうや接触を妨げることがあります。
・カバーがついているトリマコンデンサに、はんだごての先を触れると溶けることや破損してしまうことがあります。
参考文献
https://detail-infomation.com/variable-capacitor-type/#:~:text=%E5%88%86%E9%A1%9E%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82-,%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%B3%E3%82%B5,%E7%A9%BA%E6%B0%97%E3%81%BE%E3%81%9F%E3%81%AF%E3%82%BB%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
https://corporate.murata.com/ja-jp/group/sabaemurata/products/variable
http://www.suzushoweb.com/pdf_file/56f36835842cf.pdf
https://astamuse.com/ja/published/JP/No/1997260211
https://www.murata.com/-/media/webrenewal/support/library/catalog/products/capacitor/trimmer/t13.ashx?la=ja-jp
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年6月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | STマイクロエレクトロニクス株式会社 | 19.6% |
2 | 共立電子産業株式会社 | 15.4% |
3 | 株式会社協和電器製作所 | 11.2% |
4 | 株式会社村田製作所 | 9.8% |
5 | Kingtronics International Company | 8.4% |
6 | Vishay Intertechnology, Inc. | 7.7% |
7 | SEHWA Electronics | 7.7% |
8 | Alfred Tronser GmbH | 7.7% |
9 | Knowles Precision Devices | 6.3% |
10 | Passive Plus, Inc. | 6.3% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年6月のトリマコンデンサページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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