導電性高分子コンデンサのメーカー9社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
導電性高分子コンデンサは陰極や電解質として導電性高分子を用いているコンデンサです。一般的にコンデンサには陰極に電解液や二酸化マンガンが使用されていますが、導電性高分子コンデンサではこれらを高分子に置き換えています。
電解液や金属系陰極に対して導電性高分子は温度を変えたときのキャパシタンスの低下が起こりにくく、電圧の変動も引き起こしにくいため、安定した動作が求められる電子機器に用いられます。また安全性も従来のコンデンサよりも高いです。
導電性高分子コンデンサは従来のコンデンサに対して用いている化合物の安全性に優れています。また、小型の電子機器用のコンデンサから車載用のコンデンサまで、求められるキャパシタンスや耐圧性などの仕様によって様々な導電性高分子コンデンサが販売されています。
また導電性高分子コンデンサはD/Cバイアスによるキャパシタンスの低下を起こしにくいため、従来のコンデンサに対して少数のコンデンサで求められる仕様を達成できるため装置の小型化が必要なときに使用されます。
導電性高分子コンデンサはポリピロールポリチオフェンなどの高分子を電解質に用いています。この高分子は従来の二酸化マンガンなどの電解質よりも電導度が高いのが特徴です。駆動時の電圧やサイズなど求められる使用に応じて陽極や陰極の材質を変えた製品が販売されています。
導電性高分子コンデンサでは従来のコンデンサで見られていた電圧による変形、それに伴う微振動や音鳴りが起こりません。高分子は電圧によって変形することがないためです。また、導電性高分子コンデンサは温度やD/Cバイアスによるキャパシタンスの低下も材料の特性から起こりにくいため、機器全体で同じキャパシタンスが求められる場合、より少ないコンデンサ数で性能を達成することができます。
他にも、導電性高分子コンデンサは従来のコンデンサに比べて耐久性や耐湿性にも優れます。なお、実際に導電性高分子コンデンサを選定する際は電気的な特性だけではなく、各コンデンサのサイズや必要な個数のほか、耐久性とコストの観点から考えることも重要です。
参考文献
https://industrial.panasonic.com/jp/ss/technical/p1
https://www.rs-online.com/designspark/understanding-polymer-and-hybrid-capacitors-jp
https://article.murata.com/ja-jp/article/polymer-capacitor-basics-part-1
https://industrial.panasonic.com/jp/products/capacitors/polymer-capacitors
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社