全てのカテゴリ
閲覧履歴
SMARCモジュールについての概要、用途、原理などをご説明します。また、SMARCモジュールのメーカー8社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
監修:コンガテックジャパン株式会社
SMARCモジュールとは、モバイルデバイスなどに使用されるコンパクトなコンピューター・オン・モジュール (システム・オン・モジュール) です。
SMARCはSmart Mobility ARChitectureの略であり、デバイスの設計と開発を容易にすることを目的とした規格です。
SMARCモジュールは、組込み技術のための標準化グループであるSGeTにより策定されたSMARC規格に準拠したモジュールで、CPUやメモリ、ストレージ、グラフィックスおよびその他の周辺機能を含む完全なシステムを1枚の小さなボードに集積しています。
また、コンピューター・オン・モジュールの利点は、設計や動作検証に時間がかかるプロセッサー周辺を、モジュールの形で動作検証された状態で利用できる点で、システムの設計者は比較的設計の容易なモジュールを搭載するキャリアボードを設計することでシステムを構築できるため、開発コストや時間を節約できる点です。
これにより、開発者は独自のアプリケーションに焦点を当てることができ、ハードウェアの設計や組み立てに時間を費やす必要がありません。
SMARC規格はハードウェアベンダー間での互換性を確保するために標準化されています。これにより、異なる製品間でモジュールを交換することが可能です。したがって、システムの拡張やアップグレードを容易に行うことができます。
SMARCは様々な場面で使用されます。以下はその一例です。
SMARCモジュールは工場内の様々なプロセスを監視および制御するために使用されます。例えば、ロボットアームの制御やコンベアベルトの速度調整などがその一例です。これにより、工場の省人化に寄与しつつ、製品の品質管理を強化することができます。
また、高度な産業用ロボットにもSMARCモジュールは組み込まれています。産業用ロボットでは高度なセンサーおよび画像処理機能が必要です。これらの用途において高性能な処理を実行するためにも本製品が使用されます。
MRIやX線などの医療画像処理装置には、高度な画像処理能力が必要です。SMARCモジュールはこれらの装置で処理能力を向上させるために使用されます。患者の生体情報をリアルタイムでモニタリングするためのモバイルデバイスなどに、SMARCモジュールが多く使われています。
先進運転支援システムや自動運転システムには、高度なセンサーとリアルタイムの処理が必要です。SMARCモジュールはこれらのシステムで車両の状態を監視し、適切な制御を行うために組み込まれます。ナビゲーションや通信などにおいても活用されることがあります。
SMARCモジュールはポータブルデバイスやモバイルロボットなどでも数多く使用されています。自律型移動ロボットやドローンがその一例であり、環境を認識しつつタスクを実行するための高度な計算を行うことが可能です。これにより、高性能な処理を実行しつつ自律運転が期待されます。
SMARCモジュールは小型のため、組み込みシステムやモバイルデバイスの設計においてスペースを節約できる点が特徴です。コンピューティングコアやメモリ・ストレージ、インターフェースなどで構成されます。
コンピューティングコアは処理能力と動作を制御するための中心的な部分です。一般的にプロセッサーやSoC (System on Chip) が搭載されています。プロセッサーの種類や性能は、モジュールの目的や使用環境に応じて異なります。
メモリ・ストレージはデータを格納するための領域です。メモリはプロセッサーが実行するプログラムやデータを一時的に格納することができます。ストレージはアプリケーションなどのデータを永続的に格納するために使用されます。
インターフェースは外部のデバイスやネットワークと接続するための部位です。USBやイーサネットまたはHDMIを代表としたディスプレイインターフェースなどがあります。用途などに応じて、様々なインターフェースを選択することが可能です。
SMARCモジュールを選ぶ際は、以下のような要素を考慮することが重要です。
用途に応じて適切なRAM容量を選択します。大規模なデータ処理や複雑なアプリケーションを実行する場合は、大容量のRAMが必要です。また、使用するソフトウェアやデータのサイズに応じて、適切なストレージ容量を選ぶ必要もあります。
USBやイーサネットなど、用途において必要な入出力ポートが揃っていることを確認します。また、表示インターフェースとしてHDMIなどのディスプレイインターフェースが必要な場合は、それに対応したモジュールを選択します。拡張性が重要な場合は、拡張性のあるモジュールを選ぶことも重要です。
モジュールの消費電力が使用可能な電力範囲内に収まることを確認します。一般的に消費電力が大きい製品が高速で複雑な処理を実行可能です。また、電圧についても電源環境に適したモジュールを選択します。
モジュールが使用される環境の温度範囲に応じて、動作温度範囲が適切であることを確認します。厳しい環境下での使用が予想される場合は、広い動作温度範囲を有するモジュールを選択します。
SMARCモジュールには、ARM、x86などのプロセッサが搭載されています。用途に応じて処理速度、コア数、スレッド数、キャッシュサイズなど適切なプロセッサを選択することが重要です。
本記事はSMARCモジュールを製造・販売するコンガテックジャパン株式会社様に監修を頂きました。
コンガテックジャパン株式会社の会社概要はこちら
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
23 点の製品がみつかりました
コンガテックジャパン株式会社
510人以上が見ています
最新の閲覧: 22時間前
コンガテックは、各種のコンピューター・オン・モジュール(COM Express、COM-HPC、SMARC、Qseven)向けに、評価キャリアボードとアプリケーション キャリア...
13種類の品番
コンガテックジャパン株式会社
600人以上が見ています
最新の閲覧: 5時間前
コンガテックの SMARC シリーズ製品は、82 x 50 mm の小型フォームファクターで、産業用アプリケーションの要件に合わせて最適なパフォーマンスや消費電力、...
10種類の品番
Metoreeに登録されているSMARCモジュールが含まれるカタログ一覧です。無料で各社カタログを一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
カタログを種類ごとに探す
conga-SEVALは、SMARC用の評価ボードで、SMARCのすべての出力を標準のインタフェースコネクタに出力します。
2023年1月12日
3.5インチ サイズの SMARC用キャリアボードで、商用として使用可能です。実装するSMARCはARMプロセッサに対応しています。
2023年1月12日
3.5インチ サイズの SMARC用キャリアボードで、商用として使用可能です。実装するSMARCはx86プロセッサに対応しています。
2023年1月12日
conga-SA5は、低消費電力のIntel Atom E3900 (Apollo Lake) プロセッサを搭載した、SMARCモジュールです。
2023年1月12日
conga-SMX8-Xは、超低消費電力のNXP i.MX 8X シリーズプロセッサを搭載した SMARC 2.1 モジュールです。ARM Cortex-A35とCortex-M4Fを内蔵し、2~5Wの超低消...
2023年1月12日
conga-SMX8-Miniは、NXP i.MX 8M Mini シリーズプロセッサを搭載した SMARC 2.1 モジュールです。最大4つの Cortex-A53(1.8GHz)と1つの Cortex-M4Fによるス...
2023年1月12日
conga-SA7は、低消費電力の10nmテクノロジーをベースとするIntel Atom x6000E、Celeron、およびPentium Jシリーズプロセッサ(以前のコードネームはElkhart L...
2023年1月12日
conga-SMX8-Plusは、NXP社のi.MX 8M Plusプロセッサを搭載したSMARC 2.1規格のコンピュータ・オン・モジュールです。i.MX 8M Plusプロセッサは4つのArm Corte...
2023年1月12日
この技術記事は、組込みコンピュータ規格の種類とその概要、最新動向について解説しています。今日、コンピュータ・オン・モジュール市場では多くのことが起...
2023年1月26日
このホワイトペーパーは、NXPの i.MX 8 を搭載した 「conga-SMX8」、あるいは Intel Atom E3900シリーズ(以前のコードネームは Apollo Lake)を搭載した「 c...
2023年1月30日
このホワイトペーパーは、i.MX 8M Plusプロセッサを搭載した新しいSMARCモジュール「conga-SMX8M-Plus」を使ったAIアプリケーションについて解説しています。...
2024年4月23日
このホワイトペーパーは、i.MX 8M Plusプロセッサを搭載した新しいSMARCモジュール「conga-SMX8M-Plus」の医療機器への適用について解説しています。診断や除...
2024年4月23日
このホワイトペーパーは、i.MX 8M Plusプロセッサを搭載した新しいSMARCモジュール「conga-SMX8M-Plus」を利用したエンベデッドビジョンシステムについて解説...
2024年4月23日
conga-STDA4 は、TI Jacinto7 プロセッサ TDA4VM、またはDRA829J を搭載したSMARCモジュールです。ヘテロジニアスアーキテクチャを採用し、デュアル Arm Cort...
2023年3月20日
【コンガテックの総合カタログ】コンピュータ・オン・モジュール(COM)、システム・オン・モジュール(SoM)の標準フォームファクタである、PICMG規格のCOM ...
2023年5月2日
conga-SA8は、Intel Atom x7000RE(コードネーム Amston Lake)およびインテル Core i3 プロセッサーを搭載した、SMARCモジュールです。最大8コア、16 GB 直...
2024年4月18日
【製品ハイライト】 コンガテック ハイライト2024コンガテックの主要製品一覧!コンピューター・オン・モジュール(COM)、システム・オン・モジュール(SoM)...
2024年8月5日
【conga-SMX95】は、NXP i.MX 95プロセッサーを搭載した SMARC 2.1 モジュールです。最大6コアの Arm Cortex-A55 と、eIQ Neutron NPU、EdgeLock セキュア・...
2024年7月16日
【ホワイトペーパー】モバイルデバイスにフォーカス ~医療技術におけるエンベデッド コンピュータ ビジョン~医療の分野では、人工知能とエンベデッドビジョ...
2024年9月1日