スピンコータについての概要、用途、原理などをご説明します。また、スピンコータのメーカー15社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。スピンコータ関連企業の2023年1月注目ランキングは1位:フロントラインテクノロジー株式会社、2位:ミカサ株式会社、3位:株式会社共和理研となっています。
スピンコータとは、基材表面に塗料を塗布するための装置です。
基材の中心に塗料を滴下した後、加速度や回転数を制御しながら基材を回転することで、遠心力を利用して均一な厚みを有する膜をつくることができます。
平滑な基材にしか使用できない、大きな面積の塗布には不向きであるなどのデメリットはありますが、厚みの誤差が少ない様々な薄膜を形成することができます。半導体やディスプレイの製造、光学メディアのコーティングなどに使用される装置です。
スピンコータを使用すると、平滑な基材の上に均一な厚みの薄膜を作製することができます。
スピンコータは、フォトリソグラフィ分野で使用されます。フォトリソグラフィとは、シリコン基板などの基材上に感光剤を塗布した後、紫外線などの強い光を照射することにより、基材表面に微細パターンをつくる技術です。半導体やディスプレイの製造には欠かせない技術です。
また、DVDやBlue-ray Discなどの光学メディア表面のコーティング、レンズの調光液の塗布などで幅広く利用されています。
スピンコータとは、回転による遠心力を利用して、基材の表面をコーティングする塗布装置です。別名スピナーとも呼ばれます。平らな基材に薄膜を作製する際に適した塗布方法で、膜厚のムラが少ないのが特徴です。
まず、スピンコータに基材をセットした後、基材の中心付近に塗料を滴下します。次に、基材を回転させて塗料に遠心力をかけ、塗料が基材表面に拡散塗布されるように調節します。回転速度や加速度は装置で適宜設定することができるので、塗料の液性や膜厚等を考慮して決定する必要があります。回転終了後は、基材をスピンコータから外し、加熱や紫外線硬化により塗料を乾燥させます。これらの一連の操作により、基材に均一な薄膜を作製することができます。
スピンコータによる薄膜化のメリットは、塗料の液性や回転数などを細かく設定することで様々な厚みの薄膜を形成することができること、使用する塗料の量を少なくできることなどがあります。一方で、デメリットは、コーティングの際に塗料ロスが生じてしまうこと、塗布が小さい面積に限られることなどが挙げられます。
スピンコーター化合物から薄膜生成する際に使用されますが、手順は下記の通りです。
同じ薄膜作成に真空蒸着装置がありますが、真空状態ではポリマーなどは分解する可能性があるため、このような場合スピンコーターが適しています。
均一な薄膜生成をするスピンコータですが、塗布ムラが発生して、目に見えない凸凹ができる場合はあります。塗布ムラのできる条件として以下のようなことが挙げられます。
基本的にスピンコータは回転速度が遅いほど膜は厚くなり、不均一なものになりやすいです。一番簡単な解決方法は回転数を上げて、回転時間を長くすることです。時間をかけられる場合は、回転時間は固定し各回転数で薄膜を測定し、その膜厚を測定します。その中でベストな回転数と時間を定めます。
化合物溶液の粘度が高いと飛びづらくなるので不均一な膜になりやすいです。対処方法としては溶液濃度を薄めて粘度を小さくすることです。
基板の角部分が不均一になる場合の解消方法は密閉式かつ自動滴下機能つきのスピンコータを使用するのが良いです。自動滴下機能は、回転中の基板に自動で化合物溶液を滴下します。滴下と同時に溶液が基板にすぐ広がるため、角部分の盛り上がりを抑制し、均一な薄膜生成が可能となります。
参考文献
https://www.iri-tokyo.jp/uploaded/attachment/2407.pdf
https://www.spincoater.biz/spincoater/
https://www.keyence.co.jp/ss/products/measure/sealing/coater-type/spin.jsp
http://www.aiden.com/03_productinfo.files/spincoater4001.htm
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sfj/63/6/63_336/_pdf 熊谷俊弥
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スピンコータのカタログ一覧はこちら企業
フロントラインテクノロジー株式会社 株式会社アクティブ*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年1月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | フロントラインテクノロジー株式会社 | 19.8% |
2 | ミカサ株式会社 | 16% |
3 | 株式会社共和理研 | 9.9% |
4 | リソテックジャパン株式会社 | 8.6% |
5 | 株式会社アクティブ | 7.4% |
6 | 株式会社ジャステム | 6.2% |
7 | 東京応化工業株式会社 | 6.2% |
8 | ハイソル株式会社 | 6.2% |
9 | 株式会社あすみ技研 | 4.9% |
10 | 株式会社アイデン | 3.7% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年1月のスピンコータページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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