門型マシニングセンタについての概要、用途、原理などをご説明します。また、門型マシニングセンタのメーカー9社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。門型マシニングセンタ関連企業の2023年11月注目ランキングは1位:芝浦機械株式会社、2位:株式会社イワシタ、3位:新日本工機株式会社となっています。
門型マシニングセンタとは、CNC (コンピュータ数値制御) 指令によって自動制御されるマシニングセンタの一種です。
最も大型の加工機械に分類されており、主軸、テーブル、コラム、NC装置、オートツールチェンジャー (ATC) などからなります。切削用刃物を回転させる主軸と呼ばれる部分を支持する構造が、装置正面から見ると門型となっている為にこの様に呼ばれます。
切削対象物を積載するテーブルの幅、長さを大きく取れる構造の為、大型製品の重切削加工で用いられます。非常に規模の大きな設備となる為、限られた一部の加工工場でのみ取り扱われています。
門型マシニングセンターは、大型設備なので国内で製造しているメーカーは限られています。一方で、半導体設備の大型化や、電気自動車の金型製作などで需要が増加しています。
現在国内で運用されている門型マシニングセンタでは切削ワークの最大サイズが長さ12m以上、幅4m以上、高さ1m以上の製品を加工できる為、大型の製品がその用途の中心となります。
また非常に高精度な位置決め、切削精度を有する為、風力や水力等の発電設備用回転体や原子力発電設備、航空機用構造部品、半導体製造装置用の大型真空チャンバ、液晶や有機EL等のFPD製造設備用チャンバ、大型船舶用原動機の部品、自動車産業や航空宇宙産業向け部品の加工で用いられます。
門型マシニングセンタの構造は、床面上に切削加工対象物を積載するテーブルがあり、その両脇にコラム (「門」の縦の柱に該当する部分) 、コラムを上空で連結するクロスレール、クロスレール上で動く主軸で構成されています。
サイズが大きいですが、2μ前後の高精度な位置決めができるため精密切削に適しており、主軸のアタッチメント交換で様々な加工に対応する事ができます。しかし、設備自体が非常に高額で加工費用も高額となります。
門型マシニングセンタは、その各パートの動き方で以下の様な種類があります。下記のそれぞれの方式により剛性、つまり精度を高める方向が異なり、主に精度を出したい軸方向によって選ばれます。
コラムが固定式で、主軸がクロスレール上を左右に、主軸自身が上下に、テーブルがクロスレールと直行方向に動くタイプで、最も一般的な構造です。
コラムが固定式で、主軸がクロスレール上を左右に、クロスレールが上下に動くタイプです。テーブルはクロスレール固定式と同じ動きをします。
テーブルが固定式で、コラムがテーブルに沿って動く方式です。クロスレールの動きは固定式と移動式があります。
門型マシニングセンタは、以下から構成されています。
切削工具を取り付けて回転を制御します。門型では、重切削に対応するため主軸の番台が50番のものが用いられており、マシニングセンタによく用いられている40番よりもシャンクが大きいことが特徴です。
テーブルを案内するための案内面が備わっていて、マシニングセンタの底辺を支えている部品です。
加工物を載せるための面で、T型ナットで加工物を押さえて固定するための溝があります。全長2m超の加工物に対応するためテーブルも広く、クレーンを用いて加工物の脱着を行うことが多いです。
ベッドに繋がっており垂直に伸びている柱のような存在で、主軸を支えている部品です。門型はコラムが2本によって支えられているのが大きな特徴で、2本の柱によって門のような形となっています。
NCプログラムを作成したり、ハンドルによって手動で操作するなど、工作機械の操作をするための操作盤です。
主軸を支えるレールで、クロスレールが上下する移動式と主軸が上下する固定式に分けられます。
Metoreeでは各社カタログを無料で一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
門型マシニングセンタのカタログ一覧はこちら企業
株式会社フジ 株式会社ナニワ機械製造 ヨモツ工業株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年11月の注目ランキングベスト9
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 芝浦機械株式会社 |
30.3%
|
2 | 株式会社イワシタ |
16.4%
|
3 | 新日本工機株式会社 |
13.2%
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4 | オークマ株式会社 |
12.5%
|
5 | キタムラ機械株式会社 |
10.5%
|
6 | 技研精機株式会社 |
6.6%
|
7 | 有限会社埼玉プレーナー工業所 |
5.3%
|
8 | 小口精工株式会社 |
3.3%
|
9 | テイケー工業株式会社 |
2.0%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年11月の門型マシニングセンタページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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2023年3月7日
株式会社イワシタ製の門型マシンングセンタIMTシリーズは、市場一般機と異なり加工時に、テーブルは固定され、門型の主軸部が移動することが特徴です。
この特徴により、省スペース(基本仕様 テーブル寸法 1300 mm × 3100 mm)に設置できることが利点の1つです。
本機械は、鉄、樹脂、石英ガラス、アルミ、ステンレスに加えて、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)の素材が加工可能で、船舶や遊具の部品、立体看板などの大きな材料のエンドミル加工や穴あけ加工に適しています。
新日本工機株式会社製の門型マシニングセンタHFは、超大型かつ超重量ワークの加工が可能な世界最大クラスの門型加工機です。
優れた切削力と高剛性ラムが特徴で、特に、船舶や大型電気機械の部品加工に適しています。
ボールネジに対する荷重を最小限にする設計を採用したことで、高精度を達成しています。
また、高精度の位置決めを可能にするためには摩擦を低減すると同時に摩擦力の変化を最小にする必要があり、本機は、強制的に摺動面間に油膜を維持するX・Y・Zハイドロスタティック摺動面方式を採用しています。
キタムラ機械株式会社製の門型マシニングセンタ BRIDGEcenter-6Gは、最大3000 kg の重量物の加工が可能な1台です。
標準仕様の3軸制御(X・Y・Z)にオプションで2軸を追加することで5面加工に対応できるようになり、複雑な形状の部品加工も可能になります。
更に、同社独自のCNC制御装置(Arumatik-Mi)により従来機の5倍の演算処理が可能になった上、100時間を超えるプログラムも一括処理できるように改良されています。
オークマ株式会社製の5面加工門型マシニングセンタMCRシリーズは、高剛性と高出力により大物加工時の生産性が大きく向上することが特徴です。
この加工機は、ラムサドル案内面を矩形断面形状とし、さらに自重平衡装置を組み込んだ設計とすることで、高速かつ高精度を達成しています。
更に、バリエーションが豊かなヘッドを加工条件に合わせて選択することで、様々な加工に対応することができる上に、ATC(自動工具交換)やAAC(自動アタッチメント交換)により自動運転が可能な1台です。