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分光測色計についての概要、用途、原理などをご説明します。また、分光測色計のメーカー14社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。分光測色計関連企業の2025年2月注目ランキングは1位:日本電色工業株式会社、2位:エックスライト社、3位:コニカミノルタジャパン株式会社となっています。
東北大学大学院理学研究科化学専攻(理学修士)>>ディスプレイエンジニアとして、セイコーエプソン(株), ソニー(株), (株)ジャパンディスプレイなどに従事。>https://researchmap.jp/tanakachihiro>https:/
分光測色計とは、色を数値化する装置です。人間の目でも色を判断することはできますが、定性的な評価になったり、人によって色の見え方は違うため、正確な判断はできません。
一方で、製品の色味が品質評価の項目の一つになることは多々あります。そこで、明るさや赤、青、緑などの各色の強さなどを数値化することで色を数値的に評価したのが分光測色計です。
また、光の当たり方によって色の見え方は変わるため、分光測色計を用いた測定では光源からの距離、強さも合わせて記録します。
分光光度計は色に関わる測定装置であるため、様々なジャンルで使われます。例えば自動車業界では、車のデザインや色味は重要視されるため、塗工後の車体の品質検査で分光測色計が用いられることがあります。
また塗料などの業界でも、求める色を示す塗料を作り上げるために分光測色計を用いた色味の評価が行われます。
そのほかにも食品業界やデザイン業界など、製品の見た目が重視される業界では品質管理の方法の一つとして分光測色計を用いた色の評価が行われています。
分光測色計は、「分光」という言葉が入っている通り、光の波長ごとの強度などがわかります。太陽光や照明などの外部の光源からサンプル表面にあたった光を装置が受光して、波長ごとの強度と色がどのように見えるか、という結果を出力します。分光測色計には0°/45°分光測色計と積分球分光測色計、マルチアングル測色計という種類があります。
0°/45°分光測色計は、ある一つの角度から見たときの色を評価する方法であり、最も一般的な手法です。この手法は、表面がなめらかなサンプルに用いられます。積分球分光測色計は、サンプル表面で拡散した光を収集して測定する方法であり、表面に凹凸が見られるサンプルや光沢を含むサンプルに対して有効な手段です。マルチアングル測色計は、様々な角度からの色彩を評価する方法で、見る角度によって色味が変わる製品の評価に用いられる手法です。
また分光測色計では、光源の条件が異なったときでも同じような色が見える条件等の計算が可能であり、様々な条件下での色の見え方を評価に適しています。
色を測定する機器すなわち測色計には、用途に応じて様々なものがありますが、ここでは代表的な測色計として、色彩計(色差計)と分光測色計について説明します。
測色計を使って色を数値化する方法として、国際照明委員会(Commission Internationale de l’éclairage:略称CIE)が制定したL*a*b*色空間(正式名称:CIE 1976 L*a*b*)が一般的に用いられます。
人間の視覚感覚に基づいて、人間が識別できる色差ができる限り均等になるように考案された色空間で、元となったハンターLab色空間(正式名称:Hunter 1948 Lab)と区別する意味で、L*a*b*(エルスター・エースター・ビースター)色空間と呼ばれています。
L*a*b*色空間では、明度を表す軸L*と、色度(色相と彩度)を表す軸a*およびb*の3つの軸で、色表現します。 それぞれの軸は、図1のように配置されます。L*値は0から100 までの範囲で明度(明るさ)を表し、L*=0は黒(光を完全に吸収する状態)の明度に、L*=100は完全拡散反射の白(反射率100%の状態)の明度にそれぞれ対応します。a*の軸は赤(+a*)〜緑(-a*)方向、b*の軸は黄(+b*)〜青(-b*)方向を表します。この場合、a*b*の平面において、原点から任意の座標への向きが色相(色味)に対応し、原点から任意の座標までの距離が彩度(鮮やかさ)に対応します。つまり、外側にいくほど色鮮やかになり、内側にいくほどくすんだ色になります。
前述したようにL* 座標の範囲は0から100までと定義されますが、a* と b* 座標の範囲は一義的ではありません。これは、L*a*b*色空間がマスターの色空間(CIE 1931 XYZなど)を変換したものであり、変換元の色空間によって値が異なるためです。
なお近年、CIE 色空間上で人間の目視結果との差異を無くすよう改良されたCIE DE2000も登場しています。
分光測色計による高精度な分光特性の測定と、L*a*b*色空間を用いた色の数値化表現と、合わせたい基準色に対象となる生産物の色を合わせていくマッチング技術によって、色をデジタル化して管理するカラーマネージメント手法が、今後ますます重要になってきています。
参考文献
https://www.konicaminolta.jp/instruments/knowledge/color/index.html
https://www.keyence.co.jp/ss/imagemeasure/sokushiri/news/006/
https://www.konicaminolta.jp/instruments/knowledge/color/section2/02.html
https://www.konicaminolta.jp/instruments/knowledge/color/section2/06.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 日本電色工業株式会社 |
35.8%
|
2 | エックスライト社 |
16.0%
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3 | コニカミノルタジャパン株式会社 |
14.8%
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4 | 株式会社マイセック |
8.6%
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5 | オガワ精機株式会社 |
4.9%
|
6 | 東海理機株式会社 |
2.5%
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7 | 株式会社カラーテクノシステム |
2.5%
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8 | 株式会社西山製作所 |
2.5%
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9 | 株式会社テツタニ |
2.5%
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10 | 大木理工機材株式会社 |
2.5%
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Metoreeに登録されている分光測色計128製品の2025年3月15日時点での価格データを元に算出しています。