ロータリーキルンについての概要、用途、原理などをご説明します。また、ロータリーキルンのメーカー15社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。ロータリーキルン関連企業の2024年2月注目ランキングは1位:岩佐機械工業株式会社、2位:サンファーネス株式会社、3位:日本ガイシ株式会社となっています。
早稲田大学大学院でMBE法による窒化物半導体成長に関する研究に従事。2016年に大学院を修了後、非鉄金属系メーカーへ入社。金属製錬工場における設備保全・エンジニアリングの業務に従事。2022年に化学系メーカーへ転職。同様の業務に従事。
ロータリーキルンとは、炉を回転させながら材料を投入し、高温の熱によって焼成する窯です。
キルン (kiln) とはラテン語で台所を指します。転じて、英語では焼成用の窯を指す言葉です。したがって、ロータリーキルン (rotary kiln) は回転する焼成窯として呼ばれています。原料の投入と処理を同時かつ連続で行えるという利点があります。
ロータリーキルンは産業用・廃棄物処理用の大型処理装置です。具体的な使用用途は、以下の通りです。/p>
廃棄物の焼却にも用いられます。生活ごみなどの廃棄物処理用炉はその多くがストーカー炉ですが、ロータリーキルンが用いられる場合もあります。産業廃棄物処理にも使用され、処理対象は汚泥や廃油・廃プラスチックなどです。
木くずや繊維くずを燃料とするバイオマス発電にロータリーキルンが用いられる場合もあります。
ロータリーキルンは回転ドラム、支持・駆動装置、バーナーなどで構成されます。
回転ドラムは、処理対象物を乗せながら回転する部分です。内面にはレンガなどの耐火物が貼られており、処理中のキルン内部は1,000℃以上になる場合もあります。外面はキルン温度のコントロールなどを目的に散水されており、運転中に外観を見ると水蒸気が立ち上がっています。
支持・駆動装置は、ロータリーキルンを支持しつつ、回転させる装置です。ロータリーキルンの回転ドラムは鋼鉄やレンガで構成されるため、数百トン以上となる場合があります。そのため、支持する構造物や装置は重要です。支持装置には、多くの場合タイヤを使用します。タイヤで回転ドラムを支持しながら、減速機付モーターなどで回転駆動させます。
バーナーは、回転ドラム内部を加熱するための燃料噴射装置です。燃料には都市ガス・LNGや重油などが使用されます。セメント焼成用キルンの場合は原料が石灰のため、硫黄を多く含む重油などと相性が良いという特徴があります。外部に配置された通風機で空燃比を適正な値に保ちます。
ロータリーキルンは産業・一般廃棄物の焼却炉として多く採用されます。さまざまな性状の廃棄物に対応可能であること、燃焼時間を調節できること、燃焼中に混合攪拌できることなどがその理由です。また、セメント製造ロータリーキルンと比較して、一般的に小規模設備です。
セメント用焼成炉の場合は投入成分をおよそ一定で品質管理可能ですが、廃棄物の成分は不均一です。そのため、廃棄物焼却炉として利用する場合は、燃焼カロリーや難燃物の割合などの成分調整のために前処理が必要です。前処理によって、投入後の炉内温度管理やばいじんのコントロールを容易にしています。
廃棄物焼却炉は一般的に2~6週間運転し、停止メンテナンスを実施します。廃棄物焼却炉がセメント向けと比較して中規模以下である理由は、メンテナンスごとに廃棄物を成分で仕分けして、燃え殻の成分を調整して売却益を得るためです。廃棄物処理会社は単純に焼却するだけでなく、副産物の有価物化も検討して運営しています。
金属硫化物や金属酸化物から純粋な金属を取り出す際に、ロータリーキルンを利用する場合があります。金属化合物の還元に使用し、溶融炉で精錬する原料の前処理などに使用します。製鉄は勿論のこと、銅精錬や水銀回収などの金属に関わる産業に用いられます。
ロータリーキルンの利点は、品質の向上、工程の短時間化、確実な温度管理などが挙げられます。回転運動で滞留と排出を制御しつつ循環によって乾燥・焼成をするため、ムラをなくして品質の向上に繋がります。
また、乾燥から焼成までの一連のプロセスを連続で行えることで短時間化を図ることが可能です。そして、確実な温度管理により、連続処理を安定させます。
参考文献
https://alpha-kabu.com/product/syousei/rotary-kiln/tokutyou
https://www.env.go.jp/council/former2013/03haiki/y032-06/mat_02_3.pdf
http://www.kurimoto.co.jp/product/item/RotaryKiln.php
https://www.noritake.co.jp/products/eeg/subs/detail/128/
https://www.mhiec.co.jp/jp/products/recycle/industrialwaste/rotary/index.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2024年2月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 岩佐機械工業株式会社 |
20.0%
|
2 | サンファーネス株式会社 |
13.4%
|
3 | 日本ガイシ株式会社 |
7.5%
|
4 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド |
7.2%
|
5 | 株式会社タナベ |
6.9%
|
6 | 池田興業株式会社 |
5.6%
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7 | 株式会社栗本鐵工所 |
5.2%
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8 | 株式会社太平洋テック |
4.9%
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9 | 株式会社ヤスジマ |
4.9%
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10 | 杉山重工株式会社 |
4.9%
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注目ランキングは、2024年2月のロータリーキルンページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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