イオン測定器についての概要、用途、原理などをご説明します。また、イオン測定器のメーカー6社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。イオン測定器関連企業の2022年4月注目ランキングは1位:コムシステム株式会社、2位:株式会社佐藤商事、3位:株式会社堀場製作所となっています。
イオン測定器は様々なイオン測定器の総称です。一般的にイオンカウンタが空気中のイオンを測定する装置を指すのに対し、イオン測定器といえば鉱物専用のイオン測定器や水溶液中のイオン濃度を測定する装置など専門的なものも含みます。
しかし、専門分野を除く一般的な解釈としてはイオンカウンタとイオン測定器はほぼ同義といえますので、イオンカウンタにつきましてはイオンカウンタの項目を参照いただき、本項目ではイオンカウンタ以外の鉱物専用及び水溶液中のイオン濃度を測定する装置に関する用途、原理について記載します。
放射性物質を含む鉱物の周囲のイオン濃度を測定する場合は鉱石専用型が適しています。空気の流れ等の影響がなく、測定ごとのバラツキも少ないため安定した測定ができます。
鉱物専用型の用途としては、研究用途以外では新しい建築素材などを検討する際や鉱物ブレスレットなどを作成する場合に用いられます。
水溶液中のイオン濃度は例えば排水設備から排出される不純物濃度を管理する目的で使用されたり、商品開発(例えばAg+など)でイオンを含む材料を使用する際の測定器として利用されています。
鉱物専用型は測定器の下に測定物を置いてから数十秒の測定時間を取り、その間検出されたイオンの数の平均値を表示するタイプが市販されています。このようなタイプは鉱物から放出される放射線を検出してイオン量に換算するため、測定対象から放射線が出ていない場合は測定することができません。
水溶液中のイオン濃度の測定は1975年に発表された高速イオン交換クロマトグラフィーが起源であり、比較的歴史の浅い分野ですが、わずか数十年の間に多種多様な検出方法が開発されてきました。現在、市販品で最も一般的な装置として小型化可能な吸光光度法を用いたものがあります。
吸光光度(UV)測定器には3種類あり、試料のイオンのUV吸収の有無で使い分けます。
直接UV法:溶離液にUV吸収のない、あるいは吸収の小さいものを用い、UV吸収を持つ試料イオンを測定。
間接UV法:UV吸収を持つ溶離液を用い、UV吸収を持たない試料イオンを分析。
ポストカラム反応一吸光光度法:試料イオンを分離した後に反応試薬と混合し、UV吸収を持つ化合物に変えてから検出。
直接UV砲、及び間接UV法は比較的手軽に利用できますが、ポストカラム反応一吸光光度法は試料を別に準備するという手間がかかるため、一般向けとは言えません。
イオン測定器によるイオン濃度の測定可能範囲は、基本的に10の-1乗mol/Lから10の-7乗mol/Lの範囲となっています。
ただし、イオン電極の種類や構造によって測定範囲は異なるため、測定をする際には標準液による基準を設けたうえで試料を測定する必要があります。
イオン測定を行う際には、以下5つの外部ファクターが測定に影響を及ぼします。
参考文献
https://kikakurui.com/b9/B9929-2006-01.html
https://www.n-ion.com/product/counter/eb-17/#11
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jswe1978/11/2/11_2_79/_pdf
https://www.pref.saitama.lg.jp/cess/torikumi/911-20091224-1424/kogai/documents/15764.pdf
https://www.horiba.com/jp/application/material-property-characterization/water-analysis/water-quality-electrochemistry-instrumentation/the-story-of-ph-and-water-quality/measurement-of-ion/general-matters-regarding-measurement-methods-using-ion-selective-electrodes/
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年4月の注目ランキングベスト5
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | コムシステム株式会社 | 25% |
2 | 株式会社佐藤商事 | 25% |
3 | 株式会社堀場製作所 | 25% |
4 | 大起理化工業株式会社 | 12.5% |
5 | 東亜ディーケーケー株式会社 | 12.5% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年4月のイオン測定器ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
COM-3010PROXはハンディタイプの鉱石用マイナスイオン測定器です。
自然界に存在する天然鉱石やセラミックスから発生するマイナスイオンを測定することができます。
信号を検知するとLEDが緑色に点灯し、測定結果は液晶ディスプレイに最大5桁で表示されます。
10秒程度で測定ができるハイスピードモードを搭載しているため、裏面のセンサーを近づけるだけで即座にマイナスイオンを測定することができます。
FMS-4は自動校正や自動洗浄機能を搭載したフッ化物イオン測定器です。
イオン電極を用いた測定法によりフッ化物イオン濃度を連続的に監視することが可能であり、イオンの測定にさほど時間を必要としません。
また、サンプルにイオン強度調整剤を混合することで条件を整えて測定することや、pHを一定にして測定することが可能です。
測定されたデータはUSBメモリに保存されるため、取り出しが簡単な上に、パソコンなどに取り付けることで測定データを簡単に解析することもできます。
DIK-848Aはミズトール用に用いられる小型サイズの硝酸イオン測定キットです。
小型の硝酸イオンメーターと土壌溶液採取器ミズトールを組み合わせてできています。
平面形のセンサーを採用することで、少量の土壌溶液からでも硝酸イオン測定が簡単にできる点が特徴です。
また、別途作物用や土壌用の硝酸イオン測定キットもあり、pHメーターやECメーターと組み合わせることで栽培管理に使用することもできます。
COM-3010PROは鉱石用のマイナスイオン測定器です。
自然界に存在する天然鉱石やセラミックスは微量な放射線を放出させており、これが空気中の分子と反応することによってマイナスイオンが生じます。
このわずかな放射線をセンサーで測定し、内臓のマイクロコンピューターで計算することで、イオンの数を計測することができるのです。
天然石やセラミックスを用いた製品のイオン測定や管理のために用いられます。