スプレー塗布装置

スプレー塗布装置とは

スプレー塗布装置

スプレー塗布装置 (英: spray coating equipment) とは、対象物に液体を噴霧し塗布する装置です。

対象物を装置にセットすると、スプレーノズルが一定の速度で動き、均一に液体を噴射します。大きさや用いる液体によって様々な用途があり、使用分野は幅広いです。

スプレー塗布の方式には、静電気・空気・超音波などの種類があります。先端のノズル形状を変えることで、噴霧する粒子の大きさを変えられるため、用途に合わせてノズル形状を選択します。

スプレー塗布装置の使用用途

スプレー塗布装置は、半導体などの工業製品、服飾製品、食料品など様々な用途に使用されます。具体的には、半導体のフォトレジスト塗布、タッチパネルの透明伝導膜、太陽電池などのコーティング、電子部品の絶縁膜・導電膜、反射防止・撥水・撥油のコーティング、潤滑油・防錆剤・離型剤・接着剤の塗布などです。

また、服飾では生地に前処理剤を塗布する際などに使われます。生地表面に均一に前処理剤を吹きかけることでインクがにじまず、密着度の高いプリントが可能です。

さらに、食料品のコーティング・添加・着色・洗浄・除菌などの用途もあります。

スプレー塗布装置の原理

液体を霧状にして、ノズルから噴霧することで塗布します。噴霧する原理は方式によって異なります。

1. 静電気方式

ノズルの内部の液体に、数千ボルトの電圧をかけることで帯電させ、静電気の帯電による反発力を利用することにより、液体を霧状にします。

表面に凹凸があっても均一な塗布が可能であり、液体の使用効率が他の塗布方式に比べ非常に高いのが特徴です。

2. 空気方式

圧縮した空気によって、ノズルの内部の液体に高圧圧力を加えます。そして、液体を速い速度で静止空気にぶつけ、この時に生ずる空気抵抗を利用して液体を霧状に分裂させます。

3. 超音波方式

ノズルの先端部に霧化面があるチップが付いています。チップの超音波による振動で、液体が均一にノズル表面に広がります。液体は超音波出力が表面張力を超えると霧状になって噴霧されます。無駄な飛び散りがないため、液剤のロスが少ないのが利点です。

スプレー塗布装置の特徴

1. 膜厚が均一

スプレー塗布は、微細な液粒子を吹き付けるので、膜厚が均一になります。膜厚は数百nm~数百µmの間で、制御が可能です。塗布装置の設定で容易に変更できます。

また、膜にせずに、ミストの液滴を基板などに点在させることも可能です。

2. 微粒子コーティングが可能

スプレー塗布装置は、金属・カーボン・硝子・蛍光体などの様々な微粒子の液体に対応できます。液体の粘度は、数cP~数千cPの間で幅広い対応が可能です。

3. 凹凸基材へのコーティングが可能

スプレー塗布装置は、対象面が凹凸になっていても、膜厚が一定に保たれます。凹凸がある基材の側面や角部なども3次元塗布により、均一に成膜が可能です。

4. 液剤コストが抑えられる

スプレー塗布は、ミストの飛散を最小限に抑えるので、液剤コストが低減できます。また、基材にソフトに液滴が付着する特性があり、薬剤の跳ね返りがないのも影響します。

5. 作業環境がクリーンである

液滴は対象物に向かって飛び、跳ね返りもないメリットがあります。したがって、空気中に飛散する量はほとんどなく、作業者や環境に優しいことが利点です。

スプレー塗布装置の選び方

1. ノズルヘッドの移動速度

スプレー塗布装置は、ノズルヘッドの移動速度が速い方が、薄い膜の塗布が可能です。ノズルヘッドの移動を高速にするには、ノズルヘッドのガイドの強度を上げ、装置の剛性を上げる必要があります。

また、塗布装置の重心を下げて、振動を小さくします。さらに、ノズルヘッドの移動を速くするほど、塗布量を少なくできるので、膜厚の均一性が向上し、生産効率が良くなります。

一方、スプレーする液体の圧力を上げて、膜厚のばらつきを小さくすることも必要です。望ましい条件として、液圧ポンプがノズルの近くにあることが挙げられます。

2. 塗布液の圧力

塗布液の圧力を高くした方が、塗布粒径を制御しやすくなります。幅広く粒径を設定できるようになります。

3. ノズルヘッドの形状・寸法

塗布ノズルの形状や寸法の選定も重要です。例えば、ノズル出口を楕円形にすると、スプレー放射角が調整できます。また、塗布液の粘度により、ノズル出口の形状・サイズを選定します。

参考文献
https://www.daitron.co.jp/products/coater_bake.html
https://www.keyence.co.jp/ss/products/measure/sealing/coater-type/spray.jsp
https://www.spray.co.jp/automated_systems/jp_spray_machines.aspx
https://www.nagase-nte.co.jp/product/mm/mm-strength.html
https://sanryucom.wordpress.com/
https://www.incom.co.jp/products/detail.php?company_id=5581&product_id=12909

スプラインマイクロメーター

スプラインマイクロメーターとは

スプラインマイクロメーターとは、外径の精密測定に使うマイクロメーターの種類の一つで、主に溝の幅や軸の外側に動力伝達用の歯車がついた「スプラインシャフト」の溝径測定に使用する特殊マイクロメーターです。

通常のマイクロメーターよりも測定面が細くなっており、この細い測定面に溝がくるように設計されていて、太くなっている溝の外側に干渉しないようになっています。似たような形状で「ポイントマイクロメーター」もあり、測定面が鋭角な三角形になっているのが特徴です。

スプラインマイクロメーターの使用用途

スプラインシャフトの溝測定の他、色々な溝を測るときに使用します。測定するときは、通常のマイクロメーターと同じ要領で、ラチェットストップを使い、定圧で測定するようにします。

前述したポイントマイクロメーターと用途も似ていますが、こちらは測定面が尖っていて、ピンポイントで測定することができますので、主にドリル先端部の「ウェブ厚さ」を測定するときに使用します。いずれも測定するときは、先が細い故、取り扱いに注意します。

スプラインマイクロメーターの原理

前述した特殊マイクロメーターの他にも、特殊マイクロメーターの種類は豊富です。測定子が薄い刃物のような形をした「ブレードマイクロメーター」やねじの有効径を測る「ねじマイクロメーター」、測定子の片方はアルファベットの「V」のような形状をしていて、もう一方が尖った形状をしている「V溝マイクロメーター」などがあり、いずれも特殊な用途に対応できます。

ブレードマイクロは、他の種類では測れないような極細の溝幅を測定することができますが、測定子は薄く、折れやすいので注意が必要です。

ねじマイクロは、ねじの仕様を決める有効径の測定に使い、ねじの山に合わせた形状をしています。測定子を交換することができるものもあり、並目から細目のねじまで対応します。

V溝マイクロは、3枚や5枚といった奇数溝になっていて通常の外径測定器では挟めなくて測定が困難なリーマやタップを測るときに使います。

しかし、共通しているデメリットとして、使う場面が限られてしまうため、全て揃えるのはかなりのコストがかかってしまうことです。

参考文献
https://www.google.com/amp/s/rivi-manufacturing.com/%25E3%2583%259E%25E3%2582%25A4%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25BC%25E3%2582%25BF%25E3%2583%25BC%25E3%2581%25AE%25E7%25A8%25AE%25E9%25A1%259E/amp/
https://www.mitutoyo.co.jp/products/micrometer/senyou.html

 

ステンレス鋼線

ステンレス鋼線とはステンレス鋼線

ステンレス鋼線とは、ステンレス鋼を使用した針金状の線材のことです。

他の金属や合金よりも錆に強いという特徴を持っています。ステンレス鋼線の主材料であるステンレス鋼は、耐食性の他に、さらに高い強度や耐熱性などの性質を持ち、加工性にも優れています。このため、使用されている分野は非常に多岐にわたっており、用途は様々です。

ステンレス鋼の種類によっては、熱処理や焼きなましといった処理を加えることで、用途に合わせた仕様に変化させることができます。

ステンレス鋼線の使用用途

ステンレス鋼線が使用される分野は非常に広く、耐食性・耐熱性・強度・衛生面などの様々な特徴を活かした用途に用いられています。業界分野では、自動車産業・食品産業・建築産業・エネルギー産業・電子部品・医療業界などで使用されています。

具体的には、耐食性や耐熱性を活かして自動車やスマートフォンなどの部品です。また、衛生的で高強度である特徴から医療機器や手術道具の部品などに、さらに衛生的で耐熱性が強いという特徴を活かして、焼肉用の金網などに使われます。

ステンレス鋼線の原理

ステンレス鋼線は、ステンレス鋼の性質を損なわず、特性を活かして線材に加工するため、高い耐食性や強度などの特徴を有した鋼線です。ステンレス鋼は、主成分である鉄に10.5%以上のクロムニッケルモリブデンチタン等を添加した合金です。

クロムが酸素と結合して、鋼の表面に薄い保護皮膜を生成します。この皮膜に覆われているために、ステンレス鋼は耐食性があります。不動態皮膜と呼ばれるこの皮膜は、100万分の3mm程度のごく薄いが、大変強靭で一度こわれても、周囲に酸素があれば自動的に再生する機能があります。そして、腐食から内部を保護します。

錆除去や皮膜付加などの表面処理を施した後で、コンピューターで制御しながらステンレスを線状に引き伸ばして規定仕様の鋼線を製造します。

ステンレス鋼線のその他情報

1. ステンレス鋼線の規格

ステンレス鋼線に関する規格の一例は、日本産業規格の「JIS G4309 (2013):ステンレス鋼線」があります。この規格は、ステンレス鋼線の材料や10%程度のクロムを含有する耐熱鋼線の材料で製造したものについて規定されたものです。

鋼線の種類を組成・製造方法・特性などから35種類に分類しており、SUS201のようにアルファベット部分と数字部分を組み合わせた記号を採用して表記します。35種類に分類された鋼線は、鋼線の組成によってオーステナイト系・フェライト系・マルテンサイト系の3種類に大別されます。

オーステナイト系は約18wt%のクロームと約8wt%のニッケルを含有した鋼線です。フェライト系とマルテンサイト系はそれぞれ約17wt%、約13wt%のクロームを含有した鋼線です。これらの組成比は、鋼線の種類によって多少変化します。

また、鋼線の調質の有無により軟質1号・軟質2号などの区別もあります。調質とは、鋼線に熱処理や伸線加工処理を行うことを指します。軟質1号は、鋼線を伸線加工した後、固溶化のための熱処理を行ったものが対象です。軟質2号については、オーステナイト系は固溶化のための熱処理をした後に、フェライト系とマルテンサイト系は焼なましをした後に、伸線加工を行ったものが対象です。

2. ステンレス鋼線と硬鋼線とピアノ線の違い

ステンレス鋼線とよく似た線素材として、硬鋼線ピアノ線があります。硬鋼線とピアノ線の大きな違いは品質の差です。2つの線はどちらも鋼から作られますが、ピアノ線は、リン・硫黄・などの不純物の含有量が硬鋼線よりも少なく規定されています。

また、ピアノ線には腐食試験でのきず深さや、脱炭検出試験での全炭層深さに関する規定が定められています。ピアノ線は引張強さや線径などの物理的性質についても非常に厳密です。ピアノ線の方が硬鋼線よりも求められる品質レベルが高いので、価格もそれに応じて高くなります。

一方で、ステンレス鋼線は、ピアノ線・鋼線と異なり、クロムやニッケルの組成比に関する規定があります。ピアノ線・鋼線は錆びますが、ステンレス鋼線は耐食性や耐熱性などが優れています。

参考文献
http://www.shinsei-kogyo.co.jp/lineup/stainless.html
https://ns-sw.co.jp/publics/index/38/
https://www.ss-stainless.co.jp/stainless/index.html
https://kikakurui.com/g4/G4309-2013-01.html
https://kikakurui.com/g3/G3502-2013-01.html
https://www.nipponsteel.com/company/publications/monthly-nsc/pdf/2005_12_154_13_16.pdf
http://www.jsse-web.jp/kandokoro/kan2.pdf
https://www.fusehatsu.co.jp/technology/piano-kokosen/seibunhikaku.html

スタッド溶接機

スタッド溶接機とはスタッド溶接機

スタッド溶接機とは、金属板などの母材にスタッドと呼ばれているナットやボルトなどの部品を溶接するための機械のことです。

スタッド溶接は、短時間で溶接ができ、強度も高いため多くの分野で利用される溶接技術の一つです。溶接機の設定をするだけで容易に溶接できるため、作業者が変わることによる品質のばらつきを抑えることができます。

スタッド溶接機の使用用途

金属板などにスタッドを接合する目的で使用されます。板金加工業、自動車産業、建築・土木など様々な分野で幅広く利用されています。

板金加工では、精密機器の板金、自動販機、制御盤の製造などに使用されます。自動車では、およそ3万個あると言われている部品の溶接に使用されます。建築・土木業では、ビルやマンションの基礎部分など強度が必要とされる部分の溶接にも使用されます。

スタッド溶接機の原理

溶接機の電極部分にスタッドを挟んで電流を流すことで、母材とスタッドの間に熱と火花が生じます。熱により溶けた接点部分にスタッドを押し付けることで溶接します。スタッド溶接には、大きく分けて3つの方式があります。

1. 電力アーク方式

直流電流を用いることで、厚みのある母材に太いスタッドを溶接できます。高い強度が求められる用途に使用される方式です。

2. ショートサイクル方式

電力アーク方式を制御してさらに短い時間で溶接する方式です。主に自動車産業で用いられ、防錆効果のある亜鉛メッキが付加された母材にスタッドを溶接する際などに使用されます。

3. コンデンサ方式

直流電流ではなく交流電流を充電したコンデンサを使用します。溶接時間が 1~3ミリ秒ほどと短く、精密機器などの厚みが薄い母材や鉄ではない母材でもスタッドを溶接できます。

スタッド溶接機のその他情報

スタッド溶接機の特徴

スタッド溶接機は、1本1本の溶接にかかる時間が1秒程度と短い時間で溶接することが可能で、生産性が高く溶接時の歪の影響も少ないです。また、溶接条件を設定した要領で溶接を行うため作業者の腕に左右されることなく、同じ品質の溶接を連続的に行うことが可能です。他の自動溶接に比べて、溶接痕が残りにくい溶接ができます。

参考文献
https://www.yashima-corp.jp/yousetsuki/stud-welder/
https://www.daihen.co.jp/products/welder/stud/
http://www.asiagiken.co.jp/products/product01.html

サンプリング装置

サンプリング装置とは

サンプリング装置とは、液体・気体などの原料や製造された製品などを抽出するための装置です。

種類はさまざまで、ガス分析計と液体分析計に分類されたり、石炭サンプリング装置といった特定のサンプリングに特化した装置などもあります。また、バイオリアクタなどの本来工数がかかるサンプリングを自動で行うものもあります。

サンプリング装置の使用用途

産業分野におけるサンプリング装置の主な用途は、原料や製品が規格を満たしているか、製造工程に偏りがないかなどを調査するためのサンプル (試料) 作成です。例えば、溶銑、溶鋼においては作業環境が過酷なことから、測温・サンプリング装置の導入による自動化が図られます。

また、水質浄化施設の貯水槽やバイオ研究の培養槽などの成分調査にも使用されています。工業、医療、食品産業など多岐に渡る分野で利用されている装置です。

1. 石炭サンプリング装置

石炭サンプリング装置では、試料を採取し、成分や水分量を分析し品質を管理することが目的です。分析情報を元に契約条件に違反していないか調査します。

その他にも、輸入時の税関申請書類の作成、燃焼効率の分析などにも役立てられます。適切にサンプリングすることにより輸入コストの削減や二酸化炭素排出量の削減を見込むことが可能です。

2. 化学

化学分野の研究開発においては、反応追跡のため経時的にサンプリングを行うことが必要な場合があります。昼夜を問わずサンプリングが必要になる場合があるほか、手動サンプリングでは精度や再現性が十分でない場合もあります。

このような状況においては、化学反応解析のための自動サンプリング装置が有効です。自動サンプリング装置は、反応の確実な追跡や、操作の正確性の向上、信頼性の高いサンプルの作成などの目的で利用されています。

サンプリング装置の原理

サンプリング装置は、様々な分野で広く用いられていることから、形状等は様々ですが、どれも試料採取を目的としている点では共通しています。

1. 石炭のサンプリング装置

石炭のサンプリング装置は、搬送中のコンベヤから一部を採取し、破砕・縮分を繰り返して分析・測定に適した試料として調製します。

2. 排ガスサンプリング装置

排ガスのサンプリング装置のイメージ

図1. 排ガスのサンプリング装置のイメージ

自動車等の排ガスのサンプリング装置では、排ガスを大気で全量希釈し、希釈排ガスの一部をバッグに比例サンプリングしています。

3. 溶銑・溶鋼

溶銑・溶鋼のサンプリング方式の例

図2. 溶銑・溶鋼のサンプリング方式の例

溶銑、溶鋼の測温・サンプリング装置の代表的なサンプリング構造は以下の通りです。

  • 傾動昇降タイプ
    ガイドフレームを測定物側へ傾動する構造
  • 固定昇降タイプ
    昇降駆動ユニットでランスを昇降させる構造
  • 炉側旋回昇降タイプ
    電炉作業孔から測定し、測定後は待機側へ旋回する構造

4. 反応解析のための自動サンプリング装置

化学反応の反応解析のためのサンプリング装置のイメージ

図3. 化学反応の反応解析のためのサンプリング装置のイメージ

研究開発分野で使用される反応解析のための自動サンプリング装置は、予め設定されたスケジュールに沿って自動的にサンプルを採取する他、温度、pHなどの特定の条件下において自動的にサンプリングを開始することができます。採取した試料について反応のクエンチや希釈も行い、HPLCやNMR解析用のサンプルを自動で調製することが可能です。

サンプリング装置の種類

サンプリング装置は、様々な分野において多様な製品が製品化されています。産業用の代表的なものは、石炭サンプリング装置や溶銑・溶鋼などにおける自動測温・サンプリング装置、自動車などの排ガス用の定容量希釈サンプリング装置などです。

ボイラー水用のボイラーサンプリング装置、貯槽用サンプリング装置、粉体用のサンプリング装置などもあります。その他には、海水汚染度を調べる用途の海水サンプリング装置なども販売されている他、研究開発用の化学反応の解析用自動サンプリング装置や試験研究用の検体サンプリング装置などもあります。用途に合わせて適切なものを選択することが必要です。

サンプリング装置のその他情報

サンプリング装置の利点

サンプルを作成する際は、抽出元の母集団と偏りのないサンプルを作成することが重要になります。人の手でサンプルを抽出すると、先入観や思い込みで工程内の一部のみのサンプルを集めたり、仕上がりの良いものだけを集めたりする危険性があります。

信頼性の高いサンプルを抽出するためには、プロセスや条件を全て同じにして、毎回同じ手順でサンプリングすることが重要です。装置を使用することにより、プログラミングによる条件やプロセスの設定が可能になります。毎回同様の手順で同じ操作が行われるため信頼性の高いサンプルが抽出できます。

参考文献
https://www.jemima.or.jp/tech/1-01-05-03.html
https://www.dhowa-technos.co.jp/business/product/sampling.html
https://www.mt.com/jp/ja/home/products/L1_AutochemProducts/EasySampler.html

コンパクトスケール

コンパクトスケールとは

コンパクトスケール

コンパクトスケールとは、小型でコンパクトな計量器のことです。

計量した値をデジタルで表示する電磁式はかりの1種で、フォースバランス式はかりとも呼ばれます。比較的高精度 (電磁式や音叉式) のものを一般的に「電子天秤」、体重計など比較的精度の低いロードセル式のものは「電子はかり」をさします。

「天秤」と「はかり」の違いは精度で、比較的軽いものを計量するものを「天びん」、比較的重いものを測定するものを「はかり」と呼びます。

コンパクトスケールの使用用途

コンパクトスケールは、農業や飲食業、教育関連、貴金属関連など様々な業界で使用されています。

具体的な使用例は以下の通りです。

  • 肥料・農薬の計量
  • 食材・調味料の計量
  • 実験や調理実習
  • 貴金属の計量

コンパクトスケールの原理

フォースバランス方式と呼ばれる、てこの原理と電磁力を利用した方法で計量しています。対象物が上皿に置かれて重さがかかると、バランスをとるためにフォースコイル (電磁力を発生させるためにコイル内部に円形の永久磁石を入れたもの) に電磁力が生じます。

この発生した電気量を計測することで、対象物の重さを算出しデジタルパネルに表示します。

コンパクトスケールの特徴

コンパクトスケールは小さいため、スケール自体が軽く携帯性に優れているのが大きな特徴です。ポケットに収まるほどに小さいものもあり、持ち出して使用する場合に重宝します。

また、比較的安価な製品やデザイン性に優れたものあり、インテリア商品としても活用されます。デメリットは、コンパクトな形状なため、計量物をのせたときにデジタル表示が見えにくい場合があること、電池式のタイプは付属の電池がないと使えなくなってしまうことなどです。

コンパクトスケールは、メーカーにより特徴が異なるため、使用目的にあった製品を購入することが重要です。

コンパクトスケールの選び方

コンパクトスケールは、最大重量や最小表示単位などの機能が製品により異なるため、使用する場所や目的に合わせて、適切なものを選ぶ必要があります。

1. 最大重量

最大計量とは、計れる重さの上限値のことで、製品により計れる上限が異なります。一般的な家庭で使用するのであれば、1〜2kgまで計れるるものであれば十分ですが、重い容器を使用してかたと計量する場合は、3kg以上のものを用意する必要があります。

日常生活において計測するものをイメージし、使用目的にあった製品を選ぶことが大切です。

2. 最小表示単位

コンパクトスケールは、製品によりはかれる重量の最小値が異なり、一般的に0.1g・0.5g・1g単位ではかれるものに分かれています。

お菓子の材料や薬品など、重量が軽いものを計測する場合は、0.1g単位ではかれる製品を選ぶ必要があります。

3. ゼロ設定

ゼロ設定とは、風袋 (ふうたい) 引き機能とも呼ばれ、何かをのせた状態でogと表示できる機能です。

容器をのせた状態でゼロ設定を行なうと、計量物を乗せた状態で0gと表示されるため、計量物のみ計測することが可能です。また、追加で計量する場合も簡単に行えます。

4. 手入れのしやすさ

コンパクトスケールは、手入れのしやすさも重要な項目です。ステンレス製や強化ガラス製などであれば、汚れた場合も簡単に拭き掃除ができます。また、上皿を取り外して洗うことができる製品もあり、清潔に保つ様々な工夫が施されています。

5. 収納のしやすさ

使用しない時は、複数のコンパクトスケールを専用のケースに入れ、重ね置きができるものや、フックにかけることができるものがあります。購入する際は、収納方法もあわせて検討することで、作業スペースを有効に活用できます。

6. 防水機能

防水機能がついている製品であれば、汚れが付着したとした場合、水洗いすることができるため、衛生的に使用できます。

7. オプション機能

コンパクトスケールには、様々なオプション機能がついているのも大きな魅力です。自動で電源が切れるオートパワーオフ機能・同じ物の個数を数えるカウント機能などがついた製品があります。購入する際は、作業するうえで必要な機能を把握しておくことも大切です。

コアドリル

コアドリルとは

コアドリル

コアドリルとは、主に筒状の大きな穴をあけるために使用される機械のことです。

建築工事において、エアコンや水回り、電気の配線など、さまざまな設備の設置に必要な穴をあける際に欠かせない道具として、広く活用されています。コアドリルの刃先を変えることで異なる素材の穴あけが可能です。コンクリートや石膏ボード、モルタル、レンガなどの素材に対しても、適切な刃先を使用すれば、効率的かつ正確に穴あけができます。

通常のドリルでは加工が難しい大きな直径の穴あけもコアドリルを使えば容易に加工可能です。そのため、大きな穴あけが必要な作業では作業効率が良く、時間短縮にも繋がります。

コアドリルの使用用途

コアドリルは一般的に建築工事の現場で使われている工具です。例えば、エアコンの設置工事や水回りの配管工事、電気の配線工事において、通常のドリルでは加工できないような大きな直径の穴あけが容易に加工可能です。

また、強化プラスチックやサイディング、塩ビ管など、さまざまな素材に対応した刃先が用意されているため、それぞれの素材に適した刃先を選べます。さらに、硬くて補強の筋が入っているALCと呼ばれる素材にも対応しており、加工が難しい素材でも効率よく穴あけが可能です。

その他の用途では、例えば道路の舗装作業において、舗装されたアスファルト面に穴を開けるために使用できます。また、自動車や航空機の製造において、部品の加工作業にも使用されます。

コアドリルの原理

コアドリルはドリルビットとは異なり、素材を切り出すために刃物の周囲にある中空の円筒部分が使われます。この円筒部分を回転させながら、加工対象の素材を切り抜くことで、穴あけ加工が可能です。

コアドリルの円筒部分の中心には軸を持つ鋼製の筒状の刃物を使用していますが、この刃物は加工対象の素材に対して垂直に接するように配置され、素材の周囲を切り取るように切り進みます。また、乾式と湿式に分けられ、それぞれ原理が異なります

1. 乾式

乾式は水を使用しないで加工するため、排水できるかどうかに左右されず、養生の手間が省けるというメリットがありますが、湿式に比べて刃物の摩耗が激しく、加工速度が遅くなる傾向があります。

2. 湿式

湿式は水を使用することで素材を冷却し、高速加工が可能になります。また、刃物の摩耗も抑えられますが、排水する環境や養生が必要であり、給水する設備が必要です。

3. その他のコアドリル

コアドリルには、ALC用やマルチタイプ、振動用や複合材用などの種類があります。振動用は、硬くて難削な素材に使用し、加工した穴がきれいに仕上がる特徴があります。複合材用は、複数の材質を同時に穴あけすることができ、壁や木材に釘が入っていた場合でも穴をあけられるため、特に建築現場での加工に適しています。

コアドリルのその他の情報

コアドリルと併用される機械

コアドリルは、電動のハンマードリルや電気ドリル等に取り付けて使用することが一般的です。このため、コアドリルと併用される機械としては、主にハンマードリルや電気ドリルが挙げられます。必要に応じて、他の機械と併用することで柔軟な加工が実現できます。

1.  ハンマードリル
ハンマードリルは、普通の電気ドリルとは異なり、回転運動と同時に打撃を与えられるため、コアドリルを使用する場合には、より効率的かつ正確な穴あけ加工が可能です。

2. 電気ドリル
電気ドリルは回転運動しかできないため、比較的軟らかい素材に対して使用されることが多く、コアドリルを使用する場合には、加工が難しくなります。

参考文献
https://www.google.com/amp/s/osusume.mynavi.jp/articles/4589/amp/
https://www.google.com/amp/s/electrictoolboy.com/media/17587/amp/

クランプテスタ

クランプテスタとはクランプテスタ

クランプテスタとは、測定しようとする電流が流れるケーブルをヘッドで挟む (コアで囲む) ことにより、ケーブルに流れる電流を測定できる測定器です。

被測定回路に直接接続する必要がないので、回路への影響は少なく、大きな電流も安全に測定できます。通常配線やケーブルに流れる電流を測定したい場合、回路を切断して電流計を挿入して測定します。

しかし、これは面倒な作業となるので、電気設備の点検時などではクランプテスタを使用して電流測定するようになりました。電流値の表示形態として、かつては測定値をメータで表示するアナログタイプもありましたが、現在では製品数が少なく、数値をディスプレイに表示するデジタルタイプが主流です。

尚、クランプメータと呼ばれる測定器も基本的には同じものですが、電流測定以外に、電圧や抵抗の測定機能を付け加えたものをクランプテスタとしている場合もあります。電圧測定や抵抗測定は通常のテスタと同じものですので、本記事では電流測定に限定して記します。

クランプテスタの使用用途

クランプテスタの主な用途は、家庭や事業所などにおける各種電気工事や点検作業時の電流測定です。ケーブルを切断せず、ケーブルに流れる電流を測定することを目的としています。

測定の度にケーブルを切断する必要が無いので、普段通り照明や設備を稼働したまま電流を測定できることが大きなメリットです。また、微小な電流を測定できる高感度な機種では、機器からアースへ流れる漏電電流の測定にも利用できます。

クランプテスタの原理

クランプテスタはトランスの機能を応用したもので、ケーブルを挟むヘッド部がトランスのコアに相当し、高透磁率磁性材料 (パーマロイなどの鉄系の素材) が使われています。トランスとは、1次側と2次側の巻き数比に応じて、1次側に加えた交流を2次側で巻き数比に応じた電圧や電流に変換できるものです。

コアで囲まれた中に電流が流れるケーブルを入れると、トランスの1次側巻数として作用することになります。また、ヘッドには2次側巻数に相当するコイルが設置されていて、そこに電流が流れることから電流値を測定し、ケーブルに流れる電流値を算出します。

但し、トランスを電流の検出用とした方式では2次巻き線に電流が流れないので、直流電流を測定できません。そのため、直流電流も計測できる交流/直流両用タイプのものは、ホール素子をコアの内部に埋め込んだヘッドを用います。ホール素子は直流、交流どちらでもホール効果により磁束密度に応じた電圧を出力しますので、この電圧を測定してケーブルに流れる電流値を算出します。

クランプテスタのその他情報

クランプテスタの使い方

1. クランプ方法
クランプテスタの操作は、ケーブルをヘッド部で挟むだけの至極簡単なものです。ケーブルをヘッドの中心に置くと測定誤差が小さくなりますが、多少ズレても大きな影響はありません。

2. 電流の向き
直流電流測定の際は、ケーブルに流れる電流の方向に注意が必要です。一般的なクランプテスタのヘッド部には”+”と”-“が表示がされています。これが電流の向きを示すガイドとなり、直流電流が”+”から”-“方向に流れる場合はプラスの電流値、”-“から”+”方向に流れる場合はマイナスの電流値となります。

3. リーク電流測定
機器に流れる電流を測定する場合は、往路もしくは復路どちらかのケーブルをヘッドに通しますが、往路と復路2本をヘッドに通すと、磁束密度が打ち消しあい電流値は0Aとなるはずです。しかし、機器内部で漏洩電流があると、アース (大地) に電流の一部が流れますので、往路の電流に対して復路の電流が若干少なくなります。

その差分に応じた磁束密度が発生してクランプテスタに測定値が表示されますが、これはリーク電流の大きさと等しくなります。この原理を利用して機器のリーク電流を測定することが可能です。なおリーク電流は数mAから数十mA程度ですので、利用するクランプテスタの感度は1mA程度の性能を必要とします。

4. アクセサリー
一般の家電製品では平行コードが使用されていますが、クランプテスタで平行コードの電流測定を実施する際にラインセパレータなどのアクセサリーを利用すると、平行ケーブルを一旦分離できるため、測定が容易になります。また、無線通信でPCに直接測定データを転送するワイヤレスアダプタを使うと、現場作業におけるデータの転記ミスを防ぐことが可能で非常に便利です。

参考文献
https://tmi.yokogawa.com/jp/solutions/products/portable-and-bench-instruments/clamp-on-testers/
https://www.sanwa-meter.co.jp/japan/support/faq/faq56.html

エンジンコンプレッサ

エンジンコンプレッサとは

エンジンコンプレッサ

エンジンコンプレッサとは、その名の通り電気方式ではなく、エンジンにて稼働させるタイプのコンプレッサです。

コンプレッサは、圧縮空気を作り工具や機械を動かす際に必要になります。エンジンコンプレッサの最大の特徴は、電源を確保する必要がないため、あらゆる場所でエアー工具を使えることです。

電源の確保が困難な屋外作業で威力を発揮します。コンパクトに設計されているものが多く、車輪がついているタイプがほとんどです。場所を選ばずに作業可能で、なおかつ移動や運搬がしやすく、機動力に優れています。

エンジンコンプレッサの使用用途

エンジンコンプレッサは、電源を確保するのが難しい状況にある屋外での作業で使用される場合が多いです。建築工事や塗装工事、出張工事等は、電源確保が難しい上、コンプレッサを運搬しながらあらゆる場所でエアー工具を使います。

エンジンコンプレッサであれば、電源確保が不要な上、車輪がついているため運搬しやすいです。機動力が高いエンジン式も広く普及しておりますが、工場などではモーター式が使われています。

エンジンコンプレッサの原理

エンジンコンプレッサの仕組みは圧縮・吐出・吸入の3つの仕組みからなります。

1. 圧縮

モーターでピストンが上昇し、コンプレッサ内の空気は圧縮されます。これによりコンプレッサ内の圧力は上昇し、空気がエネルギーを持った状態になります。圧縮行程中に発生する熱の冷却とエアーリークを防ぐためにコンプレッサオイルが注入されます。

2. 吐出

ピストンが最高点に到達した際に吐出弁が解放されます。この時シリンダ内部の高圧の空気が吐出されます。吐出された空気は機械や工具の動力源となります。この時オイルはオイルクーラーに移動して冷却されます。

3. 吸入

吐出完了後にピストンが下降し、吐出弁が閉じます。コンプレッサ内部の圧力が下降した際に吸入弁が開いて必要な空気量だけ空気が吸入されます。

エンジンコンプレッサの選び方

空気量と圧力、アフタークーラーの有無等に着眼してエンジンコンプレッサを選びます。

1. 空気量

単位時間当たりにコンプレッサが吐き出す圧縮し空気量を指します。単位はL/minやm3/min等を使用します。

選定の際は、工具1台あたりについてカタログに記載されている必要な空気量の20%程余裕を見てエンジンコンプレッサを選定してください。例えば、さく岩機は1.5~3.5 m3/minの空気量が必要になります。空気量が不十分だと動かしたい工具や工作機械が制御不能になってしまいます。

2. 圧力

圧縮空気が持つ単位面積当たりに加えることができる力を指します。単位はMPa等を使用します。圧力の表示方法には2種類あり、真空を基準とする絶対圧と大気圧を基準とするゲージ圧です。

エンジンコンプレッサの圧力は、ゲージ圧で表記されます。標準仕様のコンプレッサの吐出圧力は0.7MPaです。空気量と同様に圧力が不十分だと工具や工作機械が制御不能になります。

3. アフタークーラー

空気中には水蒸気が含まれており、コンプレッサで空気が圧縮されると凝縮して液体になります。アフタークーラーは凝縮した水を除去しながら高温の圧縮空気を冷却するのが役割です。

アフタークーラーを使用することで、コンプレッサのパイプシステム内で水が溜まるのを防ぎます。気泡が入るのを防ぐために、塗装用コンプレッサ等でも使用されます。アフタークーラーの無いコンプレッサを使用すると、凍って動かないことや水が飛散して汚れるトラブルが発生します。

エンジンコンプレッサの種類

1. スクリュー式

雄と雌のスクリューロータがケーシングと呼ばれる容器に格納されています。スクリュー式は、ケーシング内でスクリューロータを回転させて空気を圧縮する方式です。スクリュー式の中でもさらに、油冷式とオイルフリー式に大別されます。

オイルフリー式は、スクリューが噛み合う所で接触しないため油の注入が不要です。そのため、油分の少ない空気を出力可能な方式となります。なお、油冷式はスクリューロータにオイルを噴射しながら空気を圧縮する方式です。一般的な工業用途で使用されます。

2. スクロール式

渦巻き状の圧縮部が空気を圧縮する構造となっています。小容量で低騒音が求められるコンプレッサで使用されます。固定スクロールと可動スクロールと呼ばれる部品から構成されています。この2つの部品で仕切られた空間の容積が変化することで空気を吸入・圧縮します。

参考文献
https://www.anest-iwata.co.jp/compressor/reshipuro/ta2vfs0000004g3u.html

エッジセンサー

エッジセンサーとは

エッジセンサーとは、対象物に光などを照射して端 (エッジ) の位置、隙間や幅を測定する機器のことです。

機器部品だけでなく、フィルム、シート、ガラスなどの透明なものでも正確に測定することができます。対象物が大きい場合は、複数のエッジセンサーを用いて測定します。

エッジセンサーの使用用途

主に対象物の端面測定と隙間や幅の測定の2種類の用途に使用されます。端面測定では、対象物の端を含めた一定範囲に光を照射します。対象物の端と測定範囲内の光軸などとの距離を検出することで測定します。隙間や幅の測定では、対象物に光を照射して幅や隙間を測定します。部品の外形や機器などに変形がないかを調べたり、プレスで打ち抜いた穴の径を確認したりできます。

エッジセンサーの原理

光の物理原理を利用しています。エッジセンサーは、光源、光源レンズ、受光レンズ、受光素子などで構成されます。光源レンズからの光を対象物に投光し、投光された光を受光素子で受光しています。対象物に光が当たると受光素子に入光する光の位置が変わります。この変化した量を測定することで、エッジなどの測定が可能になります。

参考文献
https://www.keyence.co.jp/ss/products/sensor/application_selecting/edge.jsp
https://www.sick.com/jp/ja/products-by-tasks/detecting/leading-edge-detection/array-sensors/c/g130174
https://www.optex-fa.jp/products/dsp_sensor/td1/
https://www.optex-fa.jp/products/photo_sensor/special/at20e_al20e_at20d/
https://www.keyence.co.jp/products/sensor/positioning/ig/applications/