コンパクトスケールとは
コンパクトスケールとは、小型でコンパクトな計量器のことです。
計量した値をデジタルで表示する電磁式はかりの1種で、フォースバランス式はかりとも呼ばれます。比較的高精度 (電磁式や音叉式) のものを一般的に「電子天秤」、体重計など比較的精度の低いロードセル式のものは「電子はかり」をさします。
「天秤」と「はかり」の違いは精度で、比較的軽いものを計量するものを「天びん」、比較的重いものを測定するものを「はかり」と呼びます。
コンパクトスケールの使用用途
コンパクトスケールは、農業や飲食業、教育関連、貴金属関連など様々な業界で使用されています。
具体的な使用例は以下の通りです。
- 肥料・農薬の計量
- 食材・調味料の計量
- 実験や調理実習
- 貴金属の計量
コンパクトスケールの原理
フォースバランス方式と呼ばれる、てこの原理と電磁力を利用した方法で計量しています。対象物が上皿に置かれて重さがかかると、バランスをとるためにフォースコイル (電磁力を発生させるためにコイル内部に円形の永久磁石を入れたもの) に電磁力が生じます。
この発生した電気量を計測することで、対象物の重さを算出しデジタルパネルに表示します。
コンパクトスケールの特徴
コンパクトスケールは小さいため、スケール自体が軽く携帯性に優れているのが大きな特徴です。ポケットに収まるほどに小さいものもあり、持ち出して使用する場合に重宝します。
また、比較的安価な製品やデザイン性に優れたものあり、インテリア商品としても活用されます。デメリットは、コンパクトな形状なため、計量物をのせたときにデジタル表示が見えにくい場合があること、電池式のタイプは付属の電池がないと使えなくなってしまうことなどです。
コンパクトスケールは、メーカーにより特徴が異なるため、使用目的にあった製品を購入することが重要です。
コンパクトスケールの選び方
コンパクトスケールは、最大重量や最小表示単位などの機能が製品により異なるため、使用する場所や目的に合わせて、適切なものを選ぶ必要があります。
1. 最大重量
最大計量とは、計れる重さの上限値のことで、製品により計れる上限が異なります。一般的な家庭で使用するのであれば、1〜2kgまで計れるるものであれば十分ですが、重い容器を使用してかたと計量する場合は、3kg以上のものを用意する必要があります。
日常生活において計測するものをイメージし、使用目的にあった製品を選ぶことが大切です。
2. 最小表示単位
コンパクトスケールは、製品によりはかれる重量の最小値が異なり、一般的に0.1g・0.5g・1g単位ではかれるものに分かれています。
お菓子の材料や薬品など、重量が軽いものを計測する場合は、0.1g単位ではかれる製品を選ぶ必要があります。
3. ゼロ設定
ゼロ設定とは、風袋 (ふうたい) 引き機能とも呼ばれ、何かをのせた状態でogと表示できる機能です。
容器をのせた状態でゼロ設定を行なうと、計量物を乗せた状態で0gと表示されるため、計量物のみ計測することが可能です。また、追加で計量する場合も簡単に行えます。
4. 手入れのしやすさ
コンパクトスケールは、手入れのしやすさも重要な項目です。ステンレス製や強化ガラス製などであれば、汚れた場合も簡単に拭き掃除ができます。また、上皿を取り外して洗うことができる製品もあり、清潔に保つ様々な工夫が施されています。
5. 収納のしやすさ
使用しない時は、複数のコンパクトスケールを専用のケースに入れ、重ね置きができるものや、フックにかけることができるものがあります。購入する際は、収納方法もあわせて検討することで、作業スペースを有効に活用できます。
6. 防水機能
防水機能がついている製品であれば、汚れが付着したとした場合、水洗いすることができるため、衛生的に使用できます。
7. オプション機能
コンパクトスケールには、様々なオプション機能がついているのも大きな魅力です。自動で電源が切れるオートパワーオフ機能・同じ物の個数を数えるカウント機能などがついた製品があります。購入する際は、作業するうえで必要な機能を把握しておくことも大切です。