止め金具

止め金具とは

止め金具

物品を固定することを目的として取り付ける金属製の部品の総称です。何を固定するかによって「揺れ止め金具」「配線止め金具」などと呼び分けられます。

固定する物や求められる強度によって、形状や材質は様々なので適切なものを選択しましょう。材質は亜鉛めっき、ステンレス鋼、真鍮などが用いられます。

金属製なので、酸による腐食には注意が必要です。腐食される恐れのある場所での使用は避け、耐酸性の材質でできた製品を選んでください。

止め金具の使用用途

実験装置を組み立てる際、部品同士の接続部分を補強するのに使用します。たとえばスタンドの支柱に沿って電気コードを這わせたいとき、止め金具と支柱でコードを挟むように固定すれば、電気コードがたわんで実験操作の邪魔になるのを防げます。

また、装置が振動でずれたり落下したりしないように、台や天井と固定しておく目的でも使われます。たとえば分析装置をプラッテ上に設置するとき、L字形の止め金具で固定しておけば、地震で落下するのを防げます。

止め金具の原理

止め金具は、金属製の本体にネジ穴が空いている形状が一般的です。目的に応じて製品を選定する必要がありますが、特に以下の点に留意してください。

  1. 本体の形状
    電気コードや支柱を押さえつけるには、U字に湾曲したものが適しています。垂直に組んだパーツどうしを固定するにはL字型のものを使います。
  2. ネジの強度
    頻繁に組み立てたり解体したりするのであれば、つけ外し可能なネジである必要があります。一方、分析装置を固定する場合のように、長期間固定し続ける場合は強度の高いものを選びます。
  3. 材質
    止め金具によく使われる材質は、ステンレス(鉄とクロムの合金)、真鍮(亜鉛の合金)、亜鉛めっきなどがあります。真鍮は安価ですが耐薬品性が低く、実験室での使用は推奨できません。亜鉛めっきは亜鉛の犠牲防食効果により多少長持ちしますが、強酸が付着すると腐食が進みます。ステンレスは一般的に耐薬品性が高いものの、種類(「SUS304」「SUS316」のように、「SUS+番号」で表記されます)により耐性が異なります。

参考文献

https://www.monotaro.com/s/?c=&q=%8E%7E%82%DF%8B%E0%8B%EF

http://www.tsugite-mart.com/html/page7.html

鋸とは

鋸

鋸 (英: Saw) とは、並んだ刃によって対象物を切断する工具です。

木材やプラスチックなどを切断するために使用されます。持ち手部分と複数並んだ金属刃が連結しており、刃を対象物に当てて押し引きする動きを繰り返して切断します。鋸によって精密な切断が可能で、曲線や角度の切削、特殊な形状の作製に適しています。

木工や金属加工などの分野で重要な工具です。 また、比較的低コストで入手できて長寿命であるため、経済的にも有利な工具です。鋸の種類はさまざまで、切断する材料や用途に応じて選択する必要があります。

鋸の使用用途

鋸はさまざまな用途で使用される道具です。以下は鋸の使用用途です。

1. 木工

鋸は木材を切断し、形状を整えるための主要な道具です。木工ではさまざまな種類の鋸が使用されます。家具製作や木製部品の加工が主な用途であり、直線切断や曲線切断、穴あけなどの加工に使用されます。

2. 建築

建設業界では木材や合板の切断に欠かせないツールです。木材を正確に切断して木造家屋の骨組みを組み立てたり、建物の仕上げ作業に使用されます。また、ドアと窓の枠組みを調整し、適切なサイズにカットする際に使用される場合も多いです。

3. 園芸

園芸用の鋸は庭師や植物愛好家にとって有用なツールです。枝や木の剪定に使用され、植物の成長を整えたり、危険な枝を取り除いたりします。また、木の表面を滑らかに切り揃えたり、木を整えたりするのにも有利です。

園芸用鋸は庭に木がある場合に、その管理や手入れに使用されます。これにより、庭木を形を整え、魅力的な庭園を演出することが可能です。

4. DIY

DIY (Do It Yourself) において、鋸を使用してさまざまな作業を行います。家屋の修理や改装、家具の製作に鋸を使用することが多いです。正確な寸法とクリーンな切断が要求されるため、適切な鋸の選択と技術の習得が重要です。

鋸の原理

鋸は、歯が材料に食い込んで切削するという基本的な原理に基づいています。鋸の刃には一連の歯が均等に配置されており、歯の形状やピッチなどが種類に応じて設計されていることが多いです。

刃を材料に押し付けると、歯の鋭利箇所が表面に食い込みます。この状態で前進させると材料は切削され、所定の形状に切り抜かれる仕組みです。鋸を逆に引いて後退させると、歯が噛み込まずに簡単に引くことが可能です。

歯が材料を切削すると、材料の粉末や切りくずが発生します。これらの切りくずは引く動作などで歯の間から適切に排出され、切削をスムーズに進行するように設計されています。また、適切な圧力をかけて鋸を操作することも重要で、歯が材料に十分な摩擦力を発生させることが必要です。

鋸の種類

鋸には用途によって、さまざまな種類があります。

1. 両刃鋸

両刃鋸は、縦挽用の刃と横挽用の刃がのこ身のそれぞれ上下についた鋸です。縦挽は木目の方向に沿って切断します。刃が引く手元方向に裏刃、反対が表刃になっています。

それに対して横挽は、木目に対して垂直に切断するため、繊維が切断できるよう刃が縦挽よりも細かいです。縦挽か横挽かを間違えて使用すると刃を痛めたり、対象物がきれいに切れないことがあるため注意が必要です。

2. 電動鋸

電動でモーターを動かして対象物を切断する鋸です。切断する力が強く、金属やプラスチックなどの材質を切断できます。

3. 胴付き鋸

片刃のこ身の反対側に補強する金属が入れられた鋸です。薄い刃である場合が多く、歯のピッチが細かく刻まれています。丁寧な加工ができる点が特徴で、切断面をなめらかに仕上げることが可能です。

4. 糸鋸

糸状の細い刃で構成された鋸です。非常に細かい刃を持っており、容易に曲線状の切断ができます。精密作業が必要な用途に適しており、模型作製や工芸品作製などに使用されることが多いです。

鋸のその他情報

1. 横挽刃の特徴

鋸刃には木の繊維の方向に使う縦びき刃と、繊維を断つ方向に使う横びき刃があります。横挽の鋸刃は歯の全体形状が台形状です。歯形の標準は切削角が90°、切れ刃角が60°、裏歯と上歯のなす角は15°ほどです。

さらに、裏刃や上刃の側面には、側刃と呼ばれる45~60°の切れ刃が付属します。

2. アサリ

鋸刃はアサリを有していることが多いです。アサリは材木との摩擦係数を少なくし、オガクズを排出しやすくする働きがあります。したがって、未乾燥材木にはアサリの幅が大きい鋸刃を選択し、乾燥材や新建材にはアサリ幅が小さい鋸刃を選択します。

3. 鋸の目立て

鋸の切れ味が悪い場合、目立てによって復元可能です。専用の精密ヤスリを使用し、鋸刃の上目角度にヤスリを合わせます。その際に鋸刃の裏刃をすり込まないように注意が必要です。

砥ぐ際には最初は表だけ行い、次いで裏返して行います。仕上がりの目安は、天刃が丸みをおびて白く光る部分がないことです。左右の高さが同じ高さになるように揃っていることも確認します。

各種メーカー専用の目立機を使用することにより、自動で目立てを行うことが可能です。目立機を使用する場合には、刃の表面を洗浄するバリ取り洗浄機を併用することもできます。

参考文献
https://www.monotaro.com/s/pages/productinfo/saw_type/
http://www.monotsukuri.net/wbt/wbt_daiku/d0234/d0234.htm
http://www.monotsukuri.net/wbt/wbt_daiku/d0307/d0307.htm
https://diytools1.com/2016/05/02/post-14275/
https://www.nakaya-saw.co.jp/metate/

墨つぼ

墨つぼとは

墨つぼ

墨つぼとは、墨を含ませた糸を木材などの上にピンと張り、糸をはじくことで表面に直線を引くことができる大工道具の1つです。

墨つぼの使用用途

墨つぼは主に以下のような建築現場、設備工事、電気工事、造船所などで直線を引く用途で使われます。

  • 建物の寸法の基準となるかえり芯を引く時や部屋の間仕切り
  • 配管が通る場所を決める時
  • 建設途中の梁や柱など場所を決める時
  • 照明器具やインサートの位置などを設置場所を決める時
  • 建設途中の梁や柱な
  • ノコギリなどの刃物を扱う際
  • リフォームや設備業者
  • 造船所の現図作業

墨つぼの原理

図1-墨つぼの構造

図1. 墨つぼの構造

墨つぼは、中に墨を含んだ綿が入っている壺、糸が巻き取られている糸車、糸の先について糸を固定するカルコというピン部品で構成されています。墨つぼの外装は樹脂、糸の材質はナイロン、綿はセルロースが一般的に使われています。

図2-墨つぼの使用方法

図2. 墨つぼの使用方法

カルコを線を引きたい材木などに刺し固定した後、ゆっくり糸を引き出していきます。このとき、糸は墨を含んだ綿を通るので墨が付着しています。この状態から糸をはじくと、材木上に直線を引くことができます。

墨つぼの選び方

墨つぼは、直線上に墨で目印を付ける工具です。非常にシンプルな使用用途であるため、どれを選んでも同じと考えられがちですが、実際は製品によって扱いが大きく違い、作業場所や作業内容に合わなければ扱いが難しい製品もあります。

1. 本体側の糸抑え

墨つぼには、本体側に糸を押さえる部分が付属しているものがあり、指で墨のついた糸を抑えずに済むため手が汚れずに済みます。糸抑えの形状は斜めカットタイプと鶴首タイプがあります。斜めカットタイプは、墨つぼ先端が見やすく、また糸を安定して抑えることが可能です。そのため、糸をピンと張りやすく、非常に安定して墨を打つことができます。

鶴首タイプは、糸を押さえる部分が墨つぼ本体から棒状に伸びているため角などの狭い場所や糸が押さえにくい場所で活躍します。斜めカットタイプとは反対に、糸を押さえる部分が狭いため糸の固定が少し不安定になります。

2. 糸の巻き取り方式

墨つぼの糸の巻き取り方式には、手動と自動の2種類あります。自動巻き取りを利用すると一瞬で巻き取れるので、作業効率はいいですが、巻き戻す時に強く引っ張られてカルコが刺さることもあります。

自動的に減速する機能やカルコが針のほうから飛んでこない機能が付いているものを選ぶと安全です。手動巻き取りは、自動のものにスピードは劣りますが、ギアを増やして巻き取りスピードを上げているタイプを使えば、巻き取りもそこまで苦になりません。

3. 糸

糸の太さも墨つぼを選ぶ上で重要です。太い糸ははっきりと線をだせるため、模様のある場所に使用できますが、墨の消費が早いのが難点です。細い糸は墨の跡を残したくない場所に使用されますが、糸が細いほど使用中に切れることがあるため、丈夫な糸が使われている墨つぼを選択する必要があります。

4. 墨つぼ

頻繁に墨つぼを使っていないと墨が固まってしまうことがあります。使用頻度が低い場合は、フタなどで墨入れが密封されていて、墨が乾燥しにくいタイプを選ぶ必要がありますまた、墨か水を定期的に入れて固まらないようにしたり、糸車に巻き取られている糸に水を数滴たらしたりすると墨の乾燥を防ぐことができます。

5. インク

表1-墨つぼに使用されるインクの特徴

図3. つぼに使用されるインクの特徴

墨つぼのインクは、通常、黒色の墨汁を使用します。色分けをしたい場合などには、黒色以外に、白色、朱色、青色などの色のインクが使われます。墨つぼに用いるインクは、一般的にはっきりした線が引ける代わりに、引いた線が消えないことが多いです。

丸太や化粧材などの仕上げの済んだ部材に墨を打つ場合は、 塗料を残さないように、朱色が使われることがあります。このとき用いられる朱色のインクは墨汁ではなくベンガラからできており、きれいにふき取ることができます。

また、墨つぼと似た道具に、チョークラインがあります。チョークラインは、本体の構造や使い方などは墨つぼと同じですが、材料に付着させる塗料が墨ではなく粉です。

墨つぼは、材料に墨がくっきりと付き消せませんが、チョークラインは、材料が粉であるため、簡単に消せます。仕上げ材など墨の跡を残したくない場合によく使われます。また、墨は表面がざらざらした場所やコンクリート、金属などには付着しづらいので、このような場合にもチョークラインが適しています。

同じ目的でも、使用用途に合わせて選ぶことが大切です。どこにどれくらいの墨を打つかで、必要な墨つぼが変わります。

参考文献
https://jpn.tajimatool.co.jp/category/43
https://www.shinwasokutei.co.jp/products_category/12/
http://www.fujiwarasangyo-markeweb2.com/
https://nandemo-2.info/?p=2228
https://electrictoolboy.com/media/5787/

ケガキ針

ケガキ針とは

ケガキ針

ケガキ針とは、金属材料を使用した部品や、無垢の金属及び樹脂材料などの裁断や穴あけ加工の前工程として、加工する位置に目印をつける工具です。

金属部材や樹脂部材など大変硬い素材に傷をつける必要があるため、ケガキ針の針部分に使用される素材は、鋼や超鋼、炭素鋼、あるいは工業用ダイヤモンドなどの硬い素材です。ケガキ針の多くは計測機器製造及び、工具製造メーカーなどから販売されることが一般的です。

ケガキ針の使用用途

ケガキ針はガラス、樹脂、強化樹脂、アルミニウム、真鍮、鋼、超鋼、ハイテン材など様々な素材に引っかき傷をつけて、裁断、切断、穴あけなどの加工目安にする用途で使用されます。使用する際は、スコヤや定規、金尺、コンベックスなどと一緒に使います。ガンプラのスジ彫りをする際にもケガキ針を使用すると作業しやすいです。

ケガキ針には直針と呼ばれるタイプと、曲針と呼ばれるタイプがあり、両方が本体の両端についている製品もあります。ケガキ針の針部分とは反対側に位置する部位に金属製のへらが付いているものがあり、金属錆を落としたり、バリエッジなどがある場合に表面を削り滑らかにできるタイプのものもあります。

ケガキ針の原理

ケガキ針の針の先端には、はがねや、超鋼、炭素鋼などが使用されています。超硬を使用したチップや、工業用ダイヤモンドを使用したチップが先端に装着されているものもあります。これらのチップは耐摩耗性に優れ、欠けにくいです。また、先端は特にニッケルクロムめっきで錆に強くして、先端を保護する処理も施されています。

ケガキ針のその他情報

1.ケガキ針の使い方のコツ

ケガキ針で加工目安の引くときは金属製のスケールや、スコヤなどを使用してガイドを設けます。

ケガキ針で引いた傷が見にくい際は、実際に傷を付ける前に、あらかじめ専用のペイントマーカーや現像材などで目印を付けると傷つけた場所が特定可能です。

ケガキ針によって直線を引く場合は、途中で止めずに一気に引き切ります。何度も線を引き直すと線が複数発生し、加工精度が落ちる可能性があります。ケガキ針には、一方が直針形状で、もう一方側が曲針形状になっているものが一般的ですが、糸通しをする為の穴が付いた製品もあります。

片一方がへら形状となっているバチケガキと呼ばれるものは、直針形状のもう一方側がへら形状のため、金属部品や金属無垢材の錆や不要な塗料を落とす用途で使用可能です。

ペンシルタイプのケガキ針はペンを持つ感覚で使用できるため便利です。ペンの後端にノック機構が付いているノック式は、ケガキ針の針部分を収納できるため安全性が高いです。摩耗した際に先端の針の交換が可能な製品も存在します。

2. ケガキ針工具の種類

ケガキ作業を行うための工具には、主に下記のような種類があります。

ポンチ
先端が円錐状で、穴あけ加工前にドリルの刃を受けやすくするための仮穴空けを兼ねて目印が打てます。ボール盤などで穴あけ作業をする前に使用されることが多いです。また、大きめの穴を空けるために、先端以外は強固な造りになっていることがほとんどです。

ケガキ針
一般的な金属部品や、金属無垢材、プラスチック材に傷を付けて加工目安を付けるものです。歯科衛生士が使用する歯石を除去するための器具のような形状をしております。

ペンシル型ケガキ針
ボールペンのような持ち手が手に馴染む形状です。繊細な箇所のケガキ作業や、多少のフリーハンドケガキであれば対応可能です。

コンパス
文房具として使用されるコンパスの鉛筆部分が、ケガキ針の硬い針状になっているタイプです。曲線が描きやすいですが、力加減が難しいです。

トースカン
定盤の様な場所に固定し、可動部を動かして水平方向に直線をケガクものです。台座の固定には一般的に強力なマグネットが用いられるため、定盤で使用されることが多いですが、非金属タイプの場所でも暫定的に使用される場合もあります。

参考文献
https://www.monotaro.com/s/c-26095/
https://jp.misumi-ec.com/tech-info/categories/quality_control/qc01/a0378.html

水糸

水糸とは

水糸

水糸は、建築工事の際に水平線を示すために使用されています。水糸は釘に引っ掛けて使用するのが一番やりやすい方法です。水糸を引っ掛けた釘をブロックやコンクリートに浅く打ち込んで固定します。他に、板に巻きつけたりして使用する場合もあります。水糸を使用することで、分かりづらい空中の2点の間の直線を可視化することができます。なにもない空間でも見やすいように、イエローやピンクなど比較的カラフルな色が多いです。

水糸の材質や太さなどは様々な種類があります。

水糸の使用用途

水糸は、水平線を知る用途で使用されているので、レンガやブロックを積む外構工事や、型枠を作る工事、土木工事、測定などでよく利用されています。水平線や平行を確認するには、対象の木材やレンガのギリギリの近くで水糸を張るほうが見やすいですが、水糸がたるまないように、かつ他の木材等に触れないように張ることが重要です。他の木材等に触れてしまうと水糸がずれてしまいます。

DIYにおいても水糸を利用してできる真っ直ぐな線を利用して水平や平行を見るために使われています。

水糸の原理

水糸の材質には合成繊維と天然繊維があります。

合成繊維にはポリエステルポリエチレンナイロンポリプロピレンがあります。合成繊維は耐水性が高いです。ナイロンは幅広い用途で使用されています。ポリエステルは伸びにくくて丈夫という性質があります。ポリプロピレンはポリエステルよりさらにです。

天然繊維には綿や絹があります。水には強くありませんが、タコ糸などの代用にしたり、他の用途に応用が利きます。

水糸は作業に合わせて付けたり外したりする作業を繰り返します。そのため水糸の結び方は、外しやすく丈夫な結びにすることが大切です。わっかを作って釘にかけたり、釘に巻きつける方法が簡単です。板に水糸をぐるぐる巻きにして固定する場合もあります。

細い水糸は、太い水糸よりも結びやすく、糸が軽いのでたるみにくい特徴があります。ただ、細い分空間で見えづらく、切れやすいというデメリットがあります。場合によっては手で切れる細い水糸のほうが使いやすいこともあります。太い水糸のほうは丈夫なので手ではなかなか切れません。

水糸の由来

水糸という言葉を知っているかたはいらっしゃると思いますが、なぜ水糸と呼ばれるのか、その由来を知る人は多くないと思います。

何も知らいない人が水糸と聞くと、釣りに使用する糸のことかと誤解するかもしれません。

少し道にそれますが、ここで水糸と呼ばれる由来について解説します。

新しく建造物を建てるときに地鎮祭が終わると職人による基礎工事に入ります。

このとき配筋検査と呼ばれる、鉄筋コンクリートの鉄筋が正しく配置されているかどうか確認します。この検査を実施していないと、耐久性や強度に悪影響があるか分からず、最悪の場合は建造物を支える土台に問題が発生します。

配筋検査では、建造物の正確な位置だしのため、水盛・遣方(みずもり・やりかた)という作業を実施します。建造物の位置と基準になる高さを決めるのが水盛、板を定規替わりに設置することを遣方と呼びます。

この水盛は、昔木で作った桶に水を張って水平かどうか測定したことに由来しており、水平線かどうかを示すときに使用される糸も、水糸と呼ばれるようになりました。

水糸からレーザーへ変換

近年では水糸の代わりに、レーザー水糸器と呼ばれるものが使用されています。

レーザー水糸器はその名前の通り、水糸を張る代わりにレーザー光を出して水平かどうか計測します。レーザー水糸器を使用するメリットは以下のような項目があります。

1.計測誤差の解消:水糸は手作業で張るため、どうしてもたるんだりして誤差が生じやすかったです。レーザーは直線上に出るため誤差の問題が解消されました。

2.計測作業のスピードUP:レーザーの角度を調節し、対象物にレーザー光を当てるだけなので、水糸比較すると大幅なスピードUPとなります。

3.1人での計測作業:水糸では最低2人必要でしたが、レーザー水糸器は1人でも計測可能なため、作業の効率化につながります。

以上のようにレーザー水糸器には様々なメリットがあります。しかし従来の水糸も安価で、柔軟な使い方もできるので、今後とも現場では両立して使用されていくと考えます。

参考文献
https://www.monotaro.com/s/pages/productinfo/seni/
https://diy-ie.com/ch-mizuito.html
http://www.kakusin-no.co.jp/20151127-kiso/
https://www.rex-rental.jp/large/190/middle/090/product/10216

絶縁テープ

絶縁テープとは

絶縁テープ

絶縁テープは、電気の絶縁性のあるテープのことで、様々な材質があります。絶縁テープは大きく分けて低電圧用と600V以上の高電圧用に分かれます。また、耐オゾン性や、耐候性、耐水性があるテープもあります。材質によって絶縁耐性や、耐熱性が異なりますので、使用する箇所で要求される性能を満たすテープを選択しましょう。

絶縁テープとしてのビニールテープは、低圧の電源であれば絶縁性があるので、電気コード等の簡単な補修に使用できます。

絶縁テープの使用用途

絶縁テープは絶縁性があるので、むき出しの電線を扱う際に、電線を保護する用途で使用されています。とくに電線を扱う電気工事の際によく利用されていますが、感電を防ぐために家庭でも使用できます。

他には車載ハーネスの結束用や、トランス、コイルなどの巻き止め、電力ケーブルや通信ケーブルの接続部などにも絶縁テープが使用される場合があります。

耐熱性の高い絶縁テープは、パソコンのHDDやSSDを取り換える際に使用する用途もあります。

絶縁テープの原理

絶縁テープは、種類が多く、テープの材質によって性能が異なります。また、粘着剤の性質によっても耐性が異なります。例えば、ゴム系の粘着剤は熱に弱く、ベタベタになりやすいです。アクリル系の粘着剤は中程度の耐熱性を備えています。シリコーン系の粘着剤はとくに耐熱性が高いです。

  • ビニールテープ
    絶縁用途のビニールテープを使用します。塩化ビニルにゴムの接着剤が塗布されています。カラーバリエーションが豊富なので、色分けして使うことができます。600V以下の低電圧で使用します。熱には強くありません。
  • アセテートテープ
    アセテートクロスにアクリル系の粘着剤が塗布されています。耐熱性があり、90℃程度まで使用可能です。
  • 自己融着テープ
    ブチルゴム等が主成分の自己融着タイプで、耐水性、耐湿性が高く、機械や工具の絶縁に使用されます。
  • ガラスクロステープ
    ガラスクロスにアクリル系の粘着剤が塗布されています。耐熱性が高く、180℃程度まで耐えることができます。

絶縁テープの巻き方

ここでは筒状の物体に絶縁テープを巻く方法を説明します。
1.絶縁テープを貼りつける開始点を決めたら、引っ張りながら貼っていきます。
2.筒に巻き付けた際、一周する際に絶縁テープ同士が被る部分を絶縁テープの半分程度が重なるように、位置を調節しながら巻きます。これにより、絶縁性能と粘着力が保たれます。
3.形状が凸凹であったり尖った部分を有する箇所は、絶縁テープが破れないようにあらかじめ別のものでカバーしてから、絶縁テープを巻くようにします。
4.円錐形の物体に絶縁テープを巻く際は、直径の小さい部分から大きい部分へ向かって巻くとスムーズに巻けます。

絶縁テープは手で千切ることができるアセートタイプは別として、ハサミやカッターなど切断する道具を使うことを推奨します。手で無理に千切ろうとすると、テープが必要以上に伸びて接着力が低下することに加え、必要な形状から外れる恐れがあります。よって、絶縁テープを使用する際は、切断する道具を持っていくか、事前に必要分量を切った状態で、接着面にのぞみましょう。ある程度多めの数量を切っておき、仮の貼り場所に貼り付けておけば、スムーズに作業が進みます。

絶縁テープは経年による劣化・変化に耐久性があるといわれていますが、高度な耐久性でいうと、工業用のものが格段に上質になります。また、補修用として使用する際は、耐久性があると言われていても、直射日光を浴びる場所や、風雨を受ける場所、温度変化の激しい場所などでは、経年に限りがあります。

絶縁テープには、剥がれにくくする巻き方もあります。例えば、絶縁テープの切断面をハサミなどの道具で剥がれにくくする形状に綺麗に切り取る方法であったり、一気に巻くことより、粘着力がより保持できるような巻き方に工夫をする使い方などが挙げられます。

絶縁テープとビニールテープの違い

「絶縁テープ」とは、電気を絶縁するテープの総称です。 一方、「ビニールテープ」とは、「絶縁テープ」というテープ類の中の一種で、「ポリ塩化ビニル」という素材のテープのことを差します。
大分類として「絶縁テープ」があり、さらに絶縁テープの分類の中に「ビニールテープ」というものがあるということです。

「絶縁テープ」には、ポリ塩化ビニルを使った「ビニールテープ」の他に「布」「ゴム」「ガラス」といった素材とするテープもあります。 使用用途や環境・条件によってテープの耐久性、使用電圧の大きさ、使用環境の温度などによって使い分けされます。

参考文献
https://tape-omakase-navi.com/column/post-605/
https://kurashi-no.jp/I0013989
https://www.olive-hitomawashi.com/lifestyle/2020/08/post-1296.html
https://g2015graman.top/archives/20507.html

給水テープ

給水テープとは

給水テープは、不織布でできており水を吸い込むテープです。吸水テープ、水やりテープと記載されている場合もあります。

植木鉢の給水に使用されることが多いです。また、窓枠等に結露した水を給水テープに吸わせておくと、時間が経つにつれて蒸発していき、乾かすことができます。床や壁を濡らさずに済むので結露によるシミや汚れ、カビ等を防ぐことが出来ます。キッチン廻りで結露しやすい場所があれば、給水テープは窓枠と同様に、壁の保護に役立ちます。最近ではカラフルな柄がある製品も販売されています。

給水テープの使用用途

給水テープは、余分な水分を吸収する用途で使用されています。最近では、底面給水鉢に使用されています。ペットボトル等に水を入れ、給水テープを差し込み、もう片側の給水テープの端を植木鉢に差し込むことで、植木に給水することができます。

また、窓ガラスの結露を吸い取る用途でも使用されます。結露を給水テープで吸水すると、窓枠や壁、床の汚れや傷みを軽減することができます。エアコンの吹き出し口に張り付けて結露を防止することもできます。

給水テープの原理

給水テープはシンプルな仕組みで、ポリエステル製の吸水性と発散性の高い不織布が使用されています。フェルトが使用されている場合もあります。裏面にシールがついている製品とついていない製品があります。

底面給水型の植木鉢に給水テープを差し込んで、植木鉢に給水します。しばらく家を留守にするときや、植木鉢に水がやれない時に便利です。給水テープが水分を吸いすぎて、水分過多で悪玉のバクテリアが繁殖して根腐れしたりカビたりする場合があるので注意が必要です。

結露防止の用途では、窓ガラスの一番下の部分に給水テープを1列分張り付けます。給水テープが水分を吸い取ってくれるので、床や壁に水分が染み出ししたり溜まることがなく、木材のカビや汚れ、シミを防止することができます。給水テープは粘着剤が劣化するので、1年ほどで張り替えます。また、給水テープが吸い込んだ水分が多すぎると、テープ自身にカビが生えたり、悪臭の要因になったりします。気になったときは、テープを張り替えたり、量を足したりして調節します。

結露吸水テープを貼る場所

水を吸い込んくれる吸水テープですが、適切な場所に貼らなければ、その効果は半減します。

吸水テープを貼る場所は一般家庭でしたら、主に窓ガラスだと思います。冬場などガラス面に結露した水分によりカビなどが発生するのを抑制する目的で使用するでしょう。

この場合、吸水テープを貼る場所は窓ガラスの下部になります。結露により下に流れ出した水分を吸収できるようにします。これで窓の端に発生するカビを抑制できます。

吸収テープの吸水量は1メートルあたり30グラムなので、大容量であり、結露しやい北側の窓ガラスや、日陰になりやすい方角のガラスでも結露した水分を十分に吸収します。

ただし、いくら大容量に吸収するテープでも限界があります。例えば日中は日当たりが良い場所の窓ガラスなら、あまり問題ない状況ですが、それ以外の場所ですと吸収量の限界は早くおとずれます。

限界を超えた吸水テープをそのまま貼っておくとテープ自体にカビが発生したり、悪臭を放ったりする場合もあるので、吸収テープ自体が乾きずらくなったと感じたら交換したほうがよいです。

結露吸水テープの剥がし方

上記項目で限界を超えた吸水テープは剥がさないと有害であることを解説しました。しかし交換するのは良いとして、吸水テープをきれいに剥がすにはどうしたらよいか悩むと思います。

もしテープの跡は残ったりすると、そこからカビなどが発生するかもしれませんので、なんとかきれいに剥がしたいと考えるでしょう。

そこで跡が残らない吸水テープの剥がし方を紹介します。

1. シールはがしスプレーを使用する

百均などで売っているシールはがしスプレーを吹き付けて剥がす方法です。手に入りやすいので、簡単に剥がすことができとても便利です。

ただし貼られている吸水テープの状態によっては、スプレーで吹き付けて剥がしてもテープの跡が残る場合がありますので、その場合はプラスチックのヘラなどでテープ跡を削るように剥がしましょう。

2. 台所洗剤とお湯を使用する

家の中であるものを使用する場合は、台所洗剤とお湯を使用すると剥がせます。

洗剤を溶かしたお湯をスポンジにつけて、吸水テープを湿らせます。しばらく(10~20分程度)放置すると、きれに剥がすことができます。

ただし、この場合でもテープ跡が残る場合もありますので、残渣物はプラスチックのヘラで削るとよいでしょう。 

参考文献
http://planterproshop.blog.fc2.com/blog-entry-266.html
https://aizuengeinet.com/SHOP/37141.html
http://www.ketsuromado.jp/ketsuro/kyusui.html

刈払機

刈払機とは

刈払機

刈払機とは、草や枝を刈るための機械です。

動力として、エンジンやバッテリーが使用されます。庭先の手入れから、林業等における下草の刈り払いまで幅広く使えます。ショルダーベルトが付いており、ハンドルを握った状態で先端の刃を動かして作業するタイプが主流です。

車輪とハンドルが付いている手押し式もありますが、ここではハンドルを握って刈払を行うものについて記載しています。刈払機の取り扱いについては、「刈払機取扱作業者」となる国家資格が存在します。

個人が小型刈払機を使用する場合、本資格は不要ですが、業務として刈り払いする際は必要です。

刈払機の使用用途

刈払機は、家庭の雑草の刈り取りをはじめ、田畑のあぜ草、山林の下草刈りや笹刈など幅広い範囲に使用されています。用途に応じて、エンジンの排気量や動力、刃の種類が異なります。近年は、小型で安価なモデルが販売されるようになり、一般家庭などでも気軽に所有できるようになりました。

手軽に作業が行えるようになった反面、怪我・事故の危険性もあるため、使用には十分な注意が必要です。刃そのものとの接触による怪我や、飛び石による事故 (怪我・飛び石による車のガラスの破損など) を防ぐため、安全に対する知識と装備は必須です。

刈払機の仕様もより安全に作業ができるように改良されており、ハンドルを離すと刃の回転が止まる製品が多くなりました。

刈払機の原理

刈払機は、動力・ハンドルの形状によって異なる製品が展開されています。しかし、動力の種類やハンドルの形状に関わらず、動力は刃を回転させるために使用されます。動力で回転させた刃で、所定のものを切断させる作業が一般的です。

より高速で大型の刃になれば、一度に多くの草などを刈り取ることができます。同時に、より大きな動力を必要とするため本体重量が増加し、相応の体力も必要になります。動力と回転刃の間にはクラッチがあり、作業に負荷がかかったときや低回転のときには、刃への動力は遮断されます。

また、刈り取るものや周囲の状況に合わせて装着する刃を変えることができます。刃を付け替えれば、さまざまな状況でも対応すること可能です。

刈払機の種類

1. 動力による分類

動力には主にエンジン式・コード式・充電式が用いられます。

エンジン式
エンジン式はパワーが強く本格的な作業に向いていますが、手入れ・取扱いが難しいです。また、エンジン音が大きいため、市街地での騒音に注意が必要です。

軽量で取り扱い易い2ストロークエンジンが主流ですが、環境への配慮や騒音軽減ができる4ストロークエンジンも用いられます。

コード式
コード式は騒音が小さく、住宅地でも気兼ねなく使えます。また、燃料・充電切れの心配がありません。

しかし、電源が作業する領域に必要になるため、電源コードが届く範囲でしか使用できない他、作業中にコードを切ってしまわないよう注意が必要です。

充電式
充電式はコード式同様に、静かなので住宅地でも使用できます。バッテリーの容量が小さければ軽いので扱いやすいく、庭の手入れに向いています。

しかし、連続作業時間が短いことが欠点です。大きなバッテリー容量を持つものではある程度長く作業ができますが、重量が増加し、また多くの初期費用がかかります。

2. ハンドルの形状よる分類

ハンドルの種類には、主に両手ハンドル・ループハンドル  (2グリップハンドル) ・背負い式があります。

両手ハンドル
U字型のハンドルを両手で握って使用します。左右に動かしやすいので、平坦な場所での作業に向いているのが特徴です。単純な構造で幅多く用いられています。

ループハンドル (2グリップハンドル)
刈払機自体を持ち上げる必要がありますが、傾斜地での使用に向いています。持ち上げて作業するため、刃の角度を正確に調節できるほか小さな動きが可能です。また、小回りが効くので狭い場所での作業も得意です。

背負い式
本体を背負って、ハンドルを手に持ち操作できます。背負い式の利点は、傾斜地の作業にも適していることです。重量のある原動力部を背負うため疲れにくく、長時間の作業に向いています。排気量が大きいタイプを中心に展開されています。

参考文献
https://www.komeri.com/contents/event/15_bushcutter/
https://www.monotaro.com/s/pages/productinfo/karibarai/
https://www.monotaro.com/s/pages/productinfo/brushcutter/
https://www.agriz.net/mower/contents001.html

給油ポンプ

給油ポンプとは

給油ポンプ

給油ポンプは、灯油や軽油、重油、原油をタンクやドラム缶から別の容器に移す際に使用されています。手動で汲みだす製品は、電力が必要ないので災害時でも使用できます。電動では乾電池式と電源式があり、汲みだすスピードが早いです。タンクの底に残っている灯油等を汲みだす場合は電動では汲みにくいことがあります。

製品によって適する油の粘度が異なるので、適した製品を使用します。

給油管の長さは製品によって様々な長さがあるので用途に応じて使いやすい長さを選びます。

給油ポンプの使用用途

給油ポンプは、主に灯油や軽油等の油の入れ替えに利用されています。石油ストーブ等の給油などで家庭でも広く使用されています。

水の入れ替えに利用することができる給油ポンプもありますが、記載されていない場合は内部が錆びてしまうことがあるので注意が必要です。また、飲料水用途には適さない製品が多いです。

また、緊急時に給油ポンプを使用して自動車に給油する場合がありますが、ガソリン用と記載されている製品を使用します。

給油ポンプの原理

給油ポンプは大きく分けて電動タイプと手動タイプがあります。いずれも吸入口を油のタンクに差し込み、給油口を移し替える容器に差して、空気圧の変化を利用して移し替えます。

電動タイプは力が一切必要ないので、早く給油できます。電動タイプには自動停止機能がついているものがほとんどなので、あふれさせることなく給油ができます。電源式と乾電池式があり、乾電池式の場合は、途中で電池が切れてしまわないよう注意します。

手動タイプでは加圧式と手回し式、蛇腹があります。加圧式では、油の入っているドラム缶に給油ポンプを取り付け、上から押して、缶の中の空気に圧力を加えて汲みだします。力を入れてから汲みだされるまでに時間差があるので、やりすぎてあふれさせないよう注意が必要です。手回し式では、ハンドルを回して吸引力が強いので粘度の高い油に使用することができます。蛇腹の製品は、給油ポンプの蛇腹を押して蛇腹内の空気圧を変化させることで給油します。

いずれも給油管が長すぎると、逆流してしまうことがあるので、放置しないようにします。

参考文献

https://iecolle.com/P00OCWKOWV/

分岐ケーブル

分岐ケーブルとは

分岐ケーブル

分岐ケーブルは、各種の電線を分岐させるケーブルです。電源用の分岐ケーブルには、ソケットやコンセントがついています。照明用の分岐ケーブルには分岐数分の口金がついています。他にも、モニターやディスプレイ、パソコン、太陽電池、ヘッドホン、マイク用の分岐ケーブルもあります。

分岐ケーブルは多種あり、それぞれプラグの形状が異なりますので、用途に合わせて選択する必要があります。また、使用したい場所に合わせてケーブル間の長さや分岐の数などを選ぶことができます。

分岐ケーブルの使用用途

分岐ケーブルは、電線を分岐させる用途で使用されています。電源コードの両端が防水仕様のものや、防水プラグがついているものは、屋外でも使用することができます。そのため、道路工事などの表示灯に電源をつなぐ用途としても利用されます。

照明用分岐ケーブルは、分岐の先端が照明用の口金になっていて、照明器具と接続できます。使用したい照明器具の個数などに合わせて、ケーブルの長さや形状を選択することができます。

パソコンやモニターといった電子機器を複数使用する際に、同期させる用途としても利用されています。

分岐ケーブルの原理

分岐ケーブルは、一つの電線を分岐させています。電線は三相や二相の場合があり、電線内部には色分けされた電線が収まっています。それぞれの電線が分岐数に分けられて分岐スリーブで固定されています。外側は絶縁処理されて保護されています。

太陽電池用の分岐ケーブルは、並列に並んだソーラーパネルをつなぐことができます。定格電圧、電流がありますのでオーバーしないよう注意する必要があります。

パソコン等の電子機器の分岐ケーブルは種類が多いです。モニター類、ファン類、イヤホン類のコネクタを分岐させて、複数の機器を制御することができます。

スマホやタブレットのイヤホンやヘッドセットの2つの4極端子を一般的なパソコンのステレオ端子につなぐことができます。スマートフォンの音声録音等にも便利です。分岐ケーブルのコネクタには、メスが1つ、オスが2つに分岐しているタイプやオスが1つでメスが2つに分岐しているタイプ、全てオスや全てメスとあります。

参考文献

https://jp.misumi-ec.com/vona2/el_wire/E1426000000/E1426020000/

http://www.f-elecom.com/product/power_dist_01.htm