刈払機とは
刈払機とは、草や枝を刈るための機械です。
動力として、エンジンやバッテリーが使用されます。庭先の手入れから、林業等における下草の刈り払いまで幅広く使えます。ショルダーベルトが付いており、ハンドルを握った状態で先端の刃を動かして作業するタイプが主流です。
車輪とハンドルが付いている手押し式もありますが、ここではハンドルを握って刈払を行うものについて記載しています。刈払機の取り扱いについては、「刈払機取扱作業者」となる国家資格が存在します。
個人が小型刈払機を使用する場合、本資格は不要ですが、業務として刈り払いする際は必要です。
刈払機の使用用途
刈払機は、家庭の雑草の刈り取りをはじめ、田畑のあぜ草、山林の下草刈りや笹刈など幅広い範囲に使用されています。用途に応じて、エンジンの排気量や動力、刃の種類が異なります。近年は、小型で安価なモデルが販売されるようになり、一般家庭などでも気軽に所有できるようになりました。
手軽に作業が行えるようになった反面、怪我・事故の危険性もあるため、使用には十分な注意が必要です。刃そのものとの接触による怪我や、飛び石による事故 (怪我・飛び石による車のガラスの破損など) を防ぐため、安全に対する知識と装備は必須です。
刈払機の仕様もより安全に作業ができるように改良されており、ハンドルを離すと刃の回転が止まる製品が多くなりました。
刈払機の原理
刈払機は、動力・ハンドルの形状によって異なる製品が展開されています。しかし、動力の種類やハンドルの形状に関わらず、動力は刃を回転させるために使用されます。動力で回転させた刃で、所定のものを切断させる作業が一般的です。
より高速で大型の刃になれば、一度に多くの草などを刈り取ることができます。同時に、より大きな動力を必要とするため本体重量が増加し、相応の体力も必要になります。動力と回転刃の間にはクラッチがあり、作業に負荷がかかったときや低回転のときには、刃への動力は遮断されます。
また、刈り取るものや周囲の状況に合わせて装着する刃を変えることができます。刃を付け替えれば、さまざまな状況でも対応すること可能です。
刈払機の種類
1. 動力による分類
動力には主にエンジン式・コード式・充電式が用いられます。
エンジン式
エンジン式はパワーが強く本格的な作業に向いていますが、手入れ・取扱いが難しいです。また、エンジン音が大きいため、市街地での騒音に注意が必要です。
軽量で取り扱い易い2ストロークエンジンが主流ですが、環境への配慮や騒音軽減ができる4ストロークエンジンも用いられます。
コード式
コード式は騒音が小さく、住宅地でも気兼ねなく使えます。また、燃料・充電切れの心配がありません。
しかし、電源が作業する領域に必要になるため、電源コードが届く範囲でしか使用できない他、作業中にコードを切ってしまわないよう注意が必要です。
充電式
充電式はコード式同様に、静かなので住宅地でも使用できます。バッテリーの容量が小さければ軽いので扱いやすいく、庭の手入れに向いています。
しかし、連続作業時間が短いことが欠点です。大きなバッテリー容量を持つものではある程度長く作業ができますが、重量が増加し、また多くの初期費用がかかります。
2. ハンドルの形状よる分類
ハンドルの種類には、主に両手ハンドル・ループハンドル (2グリップハンドル) ・背負い式があります。
両手ハンドル
U字型のハンドルを両手で握って使用します。左右に動かしやすいので、平坦な場所での作業に向いているのが特徴です。単純な構造で幅多く用いられています。
ループハンドル (2グリップハンドル)
刈払機自体を持ち上げる必要がありますが、傾斜地での使用に向いています。持ち上げて作業するため、刃の角度を正確に調節できるほか小さな動きが可能です。また、小回りが効くので狭い場所での作業も得意です。
背負い式
本体を背負って、ハンドルを手に持ち操作できます。背負い式の利点は、傾斜地の作業にも適していることです。重量のある原動力部を背負うため疲れにくく、長時間の作業に向いています。排気量が大きいタイプを中心に展開されています。
参考文献
https://www.komeri.com/contents/event/15_bushcutter/
https://www.monotaro.com/s/pages/productinfo/karibarai/
https://www.monotaro.com/s/pages/productinfo/brushcutter/
https://www.agriz.net/mower/contents001.html