膜分離についての概要、用途、原理などをご説明します。また、膜分離のメーカー10社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。膜分離関連企業の2023年5月注目ランキングは1位:日本アブコー株式会社、2位:UBE株式会社、3位:東レ株式会社となっています。
膜分離とは、膜を利用して物質をふるい分けることで、分離・抽出・濃縮する技術です。
膜分離に使用する膜には小さな孔が空いており、物質のサイズや電荷、浸透圧の違いなどによって物質を選択的に透過できます。
膜分離は、積極的に物質を透過させるための推進力として、エネルギー勾配を利用しており、原理的には、化学ポテンシャル・圧力差・電位差の3種類に大別されています。
膜分離は、主に純化や濃縮、分離といったプロセスにおいて活用されています。そのほかにも蒸留や晶析、抽出などによる方式も存在しています。
純化は、水中の懸濁物や細菌、イオンといった不純物を除去する方法です。海水の淡水化や工業排水の処理および再生、下水の処理などに用いられます。
濃縮は、イオン交換膜電気透析法という方式により、海水から食塩を製造する方法です。この方法では、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜を交互に並べることで、電気透析そうを構築し、電位差によりイオンの移動と選択的透過を行います。
分離は、低分子と高分子に分ける方法です。主にバイオや医薬品関連で使用されています。この方法では、主に低分子と高分子を分けますが、それらに限らずにウイルスや酵母、コロイド、微粒子などを分離することが可能です。
膜分離は、主に膜を用いたろ過方式として、全量ろ過方式とクロスフローろ過方式の2種類で行われています。
全量ろ過方式は、供給される原水の全量をろ過する方式です。この方式では、廃棄水が発生しません。
また、膜に原水を供給することで、膜にろ過残渣(ざんさ)を形成します。一般的な砂ろ過と同じ方式により、ろ過を行い、定期的な洗浄を必要とします。
一方、クロスフローろ過方式は、膜面に対して原水を平行に供給し、不純物を膜面に堆積させながら、ろ過を行う方法です。この方法では、原水が横方向に流れるため、ろ材に目詰まりが生じにくく、全量ろ過方式と比べて、透過流束が高いことが特徴として挙げられます。
膜分離は、主に分離する対象物の大きさによって、4つの種類に分けられます。下記の膜分離の種類から対象物が大きく粗い順に記載しています。そのほかにもいくつかの膜分離方式があり、このトピックでは、イオン交換膜とガス分離膜を解説します。
精密ろ過膜は、Micro Filtrationと呼ばれ、約0.01umから数umまでの微粒子や微生物を分離する膜方式です。この方式では、主にウイルスやバクテリア、藻類・泥を分離しています。応用例としては、排水の再生や除菌、上水の処理などが挙げられます。
限外ろ過膜は、Ultra Filtrationと呼ばれ、約0.1umから2nmまでの溶質や粒子を分離する膜方式です。この方式では、主にタンパク質やウイルス、バクテリアを分離しています。応用例としては、果汁や乳製品の濃縮、電着塗料の分離もしくは回収などが挙げられます。
ナノろ過膜は、Nano Filtration Membraneと呼ばれ、約数nmから数十nmまで粒子や高分子を分離する膜方式です。この方式では、主にイオンやタンパク質、ウイルスを分離しています。応用例としては、果汁の濃縮や上水の処理などが挙げられます。
逆浸透膜は、Reverse Osmosisと呼ばれ、約0.1nmから数nmまでの溶媒と溶質を分離する膜方式です。この方式では、主にイオンやタンパク質を分離しています。応用例としては、海水の淡水化や果汁および乳製品の濃縮、排水の浄化などが挙げられます。
イオン交換膜は、Ion Exchange Membraneと呼ばれており、約0.01umから1nmまでの陽イオンや陰イオンを選択的に通過させる膜方式です。この方式では、主にタンパク質や多糖類、酵素、抗生物質などを分離しています。応用例としては、食塩の製造やカセイソーダなどが挙げられます。
ガス分離膜は、約1nmから0.1nmまでのガス成分を分離する膜方式です。この方式では、主にイオンや分子を分離しています。応用例としては、酵素富化やメタン、二酸化炭素、水素の分離などが挙げられます。
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膜分離のカタログ一覧はこちら企業
日本アブコー株式会社 エッペンドルフ・ハイマック・テクノロジーズ株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年5月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 日本アブコー株式会社 |
20.6%
|
2 | UBE株式会社 |
13.5%
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3 | 東レ株式会社 |
12.3%
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4 | 日本ガイシ株式会社 |
12.3%
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5 | DIC株式会社 |
9.7%
|
6 | 室町ケミカル株式会社 |
9.7%
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7 | 岩井ファルマテック株式会社 |
9.0%
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8 | 野村ユニソン株式会社 |
5.2%
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9 | トスク株式会社 |
4.5%
|
10 | 永柳工業株式会社 |
3.2%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年5月の膜分離ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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2022年12月22日