ブチルテープについての概要、用途、原理などをご説明します。また、ブチルテープのメーカー8社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。ブチルテープ関連企業の2023年5月注目ランキングは1位:スリーエムジャパン株式会社、2位:株式会社寺岡製作所、3位:株式会社フカガワとなっています。
ブチルテープは、気密性や耐候性、衝撃吸収性などに優れたブチルゴムを使ったシート状のテープです。ニトリルゴムやシリコンゴムに比べ、ガソリンなどに対する耐油性や耐火性は劣ります。
ブチルゴム自体は、空気を通さないという特徴があり、窓枠のゴムやサッカーボールなどに用いられます。
ブチルテープの場合は、自動車や住宅などの建築物に使われることが多く、その気体不透過性を活かして、車の補修や、シーリング、サッシ廻りなどで使用されます。
ブチルゴムは、車や自転車のタイヤのチューブ、スポーツ用ボールなど高い気密性を要求される製品や、その絶縁性の高さから電線の被膜などにも用いられ、様々な分野で、幅広く使われています。
ブチルテープは、ブチルゴムを使ったテープであり、優れた気密性や高い粘着力をいかして、配管のパッキンや住宅のサッシ廻りなどの補修で使われることが多いです。高い絶縁性も備えるため、電気配線の末端処理にも使われます。また、ブチルゴムのもつ遮音性や振動吸収性を利用して、防音もしくは防振材として使われることもあります。
ブチルゴムはポリイソブチレンと組成が類似した合成ゴムの一種であり、イソブチレンと少量のイソプレンを重合することによって合成されます。
ブチルゴムの物性には、気密性、絶縁性、耐薬品性など、様々な特徴があります。特にガス透過性は、他の合成ゴムの中で最も低く、これにより、ブチルゴムは非常に高い気密性を有します。これは、分子運動性の少なさに起因し、天然ゴムなどに比べ酸素や窒素の透過率は1/10以下になります。さらに、極性を持たないため電気絶縁性に優れ、耐薬品性も良好です。水はもちろん、アルコールや強アルカリ性もしくは強酸性の薬品に対しても安定で、使用することができます。また、気密性と同様に、分子運動性の少なさによって、ヒステリシスロスが大きくなるため、反発弾性は合成ゴムの中で最も小さくなり、防振性や防音性においても、優れた効果を発揮します。
ブチルテープとしても、上記のブチルゴムとしての特性を活かし、補修や絶縁、防振、防音など、様々な用途で使われます。テープとして、粘着剤を組み合わせたもの多いですが、シート状にしたブチルゴム同士がくっつく仕組みの自己融着テープもあります。これは、テープを2から3倍に伸ばしながら、配管などに巻き付け、使用します。
自己融着テープ(以下ブチルテープ)使用方法
(1)ブチルテープの引き伸ばし:セパレータ(表面の薄紙)を剥がしつつ、ブチルテープを2〜2.5倍に引き伸ばしながら対象物に巻きつけます。(製品によってセパレータのないものもあります。)
(2)巻き始め:対象物に巻き付ける際、一周する際にブチルテープ同士が被る部分をブチルテープの幅の半分程度が重なるように(ハーフラップという)、位置を調節しながら巻きます。
(3)重ね巻き:必要な厚みになるまで、重ねながら巻いていきます。
(4)端末処理 巻き終わりは中央部において張力を無くした状態でブチルテープを切ってください。 端末部は引き伸ばすことなく対象物に押し付けて、全体を指などでしっかり押さえ込み、接着させます。
使用上の注意点
ブチルテープは防水テープの分類の中の一つです。
一般的に”防水テープ”と呼ばれるテープは「気密・防水テープ」のことで、気密性・防水性に優れているうえに粘着性も高い性能を持つテープのことを指します。高い防水性を有することから、屋内だけでなく風雨などにさらされる可能性のある屋外でも使用されており、壁面や床面のすき間を塞いだり、水道漏れや雨漏りの補修など、さまざまシーンでの活用が期待されています。
ブチルテープは防水テープの中でも未加硫のブチルゴムを活用したテープです。要脱着箇所、要防水箇所のシートや接着向けに使用されています。 粘着による接着であるため、常に、大きい力・重量が掛かるような箇所の接着する際の使用は避けたほうがいいです。防振性に防水性に優れているので、自動車のオーディオ部品やスピーカーの固定、車のドア・トランクのゴム固定に適しています。また、テールライトやコンビランプ取付部の防水シール剤や、ドア内張の防水用ポリエチレンフィルムシート等の接着、ボディ各部のすき間のシール剤、振動音が発生する箇所の振動吸収材としても利用が期待されます。
参考文献
https://in.misumi-ec.com/pdf/fa/p1483.pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gomu/88/12/88_473/_pdf/-char/ja
https://www.nittoshinko.co.jp/products/self-fusing-tape/guide.php
https://electrictoolboy.com/media/44324
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年5月の注目ランキングベスト8
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | スリーエムジャパン株式会社 |
42.0%
|
2 | 株式会社寺岡製作所 |
19.5%
|
3 | 株式会社フカガワ |
11.2%
|
4 | 古藤工業株式会社 |
8.3%
|
5 | 株式会社ヘルメチック |
7.1%
|
6 | エムエフ販売株式会社 |
6.5%
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7 | Kejian Polymer Materials (Shanghai) Co.,Ltd |
3.0%
|
8 | 東海シーラント工業株式会社 |
2.4%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年5月のブチルテープページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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