ワイヤ放電加工機のメーカー7社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
ワイヤー放電加工機とは、加工材料に対して電極となるワイヤーとの間で発生させた放電現象を利用して加工を行う工作機械です。加工用のワイヤーには、直径が0.05~0.3mm程度の極細の真鍮(黄銅)ワイヤーが使われています。また、加工に使用するワイヤーから電気を放電させるだけで加工材料には直接接触しない非接触での加工のため、電気を通す性質を持つ材料であれば、原理的にはどんなに硬い材料でも加工できるという特長があります。
ワイヤ放電加工の主な利点は、以下の3つです。
この中でも、Iの特性が活かされている例として挙げられるのが、微細なギアの加工です。ギアは部品としての特性上、「軸穴の形状が真円に近いこと」、「歯先形状が正しいこと」など加工精度がギアの性能差に繋がりやすい部品ですが、微細ギアでは、φ0.05mm以下の寸法精度での加工が必要となることがあります。しかし、切削加工などの通常の加工方法では、この精度を実現するのは難しいです。これに対し、ワイヤ放電加工の場合には、極細のワイヤを用いた加工が可能なため、ギア中心部の穴や歯先形状なども、寸法通りに加工することができ、微細なギアでも仕様を満たした加工が可能となります。
また、IIの「導電帯であればどんなに硬い材料でも加工できる」という特徴から、超精密プレス型の加工にも使用されています。プレス型は、プレス加工時に非常に高い圧力がかかるため、金型の材料として硬度の高い金属素材を使用しますが、切削加工などの通常の加工方法では、複雑な形状を高い精度での加工することが難しいため、ワイヤ放電加工による切断加工が用いられています。
ワイヤ放電加工は、加工材料を装置の加工液に浸した後、以下のような流れで行われます。
上記I~IVの流れを加工したい形状に沿って繰り返すことで、ワイヤ放電加工による加工が行われます。
「どんなに硬い材料でも加工可能」、「精密な加工が加工が可能」といった利点がありますが、一方で上記のような加工方法となるため、基本的に加工速度は遅く、大量生産には不向きです。
また、底部分を残した加工や水平方向の加工はできないという欠点もあります。
参考文献
https://seizotimes.com/%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%A4%E6%94%BE%E9%9B%BB%E5%8A%A0%E5%B7%A5
https://bisaikakou.net/wire.html#:~:text=%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC%E6%94%BE%E9%9B%BB%E5%8A%A0%E5%B7%A5%E6%A9%9F%E3%81%A8,%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC%E3%81%8C%E4%BD%BF%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
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