微小電流計のメーカー9社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
微小電流計はナノアンペア、ピコアンペアなどの微小な電流を測定する装置です。マルチメーター、ピコアンメーターとも呼ばれます。電子機器の技術の進歩に伴って回路の小型化、省エネ化が進み、回路の電流もマイクロアンペア未満と非常に小さくなりました。一般的な電流計では測定時に生じるノイズなどの影響があるため、非常に小さな電流を検出するのは困難です。しかし、微小電流計はこのようなノイズの影響が極力小さくなるように設計されており、小さな電流の定量が可能になっています。
微小電流計は電気、電子回路の電流値測定に用いられており、例えば増幅回路や通信回路など、高集積化、小型化した回路で使用されています。装置によってはフェムトアンペアまで測定可能な装置もあります。
微小電流計にはサンプリングスピードが1000回/秒の装置もあり、生産ラインに組み込むことが可能です。このような微小電流計は電子部品のGo/No Go試験用にも用いられます。
その他、ダイオードの漏れ電流の検出にも微小電流計が用いられることもあります。
微小電流計はナノアンペア、ピコアンペアの微小な電流から1A程度の電流が測定可能な装置です。微小電流を測定する際はノイズの原因となるものを極力排除する必要があります。微小電流計自体はノイズの影響を受けないように対策されていますが、サンプルの抵抗や電源、設置している環境の温度などもノイズの要因となるため測定対象に由来するノイズの影響にも注意が必要です。
微小電流計には超高抵抗計が組み合わせられた装置もあります。このような装置ではエレクトロメーターとしても用いることができます。またサンプリングスピードを優先する形式とノイズ削減を優先する形式を選択できる微小電流計も販売されています。なお測定値の誤差は測定値に対する相対値であるため、常にナノアンペア程度の精度で測定できるわけではなく、測定値によって誤差の絶対値も変化する点に注意が必要です。また、装置の上限値以上の電流を流すと装置を破損させる恐れがあるため、測定時に過剰な電流が流れないように注意が必要です。
参考文献
https://www.hioki.co.jp/jp/products/detail/?product_key=1633
https://www.keysight.com/jp/ja/assets/7018-03320/technical-overviews/5990-9804.pdf
https://www.adcmt.com/products/dc/5450
社員数の規模
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