タッピングボール盤のメーカー5社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
タッピングボール盤とは、卓上ボール盤(穴あけ専用)の機能にタッピング機能を持たせたものです。
タッピング作業は正転・逆転を使い分ける事で行います。タッピングボール盤は、スイッチの切り替えで逆回転させることが可能なので、タップでねじ切りを行った後、スイッチを切り替えて逆転させ、タップを抜き取る事ができます。
タッピングボール盤には、ボール盤に手を加えてタッピングボール盤にしたものと、タッピングボール盤として設計されているものがあります。前者よりも後者の方がねじ切りの正確性は高いです。M1、M2などの極細タッピングは改造ボール盤では不可能となります。
タッピングボール盤は、金属を扱う工場で主に使用されています。
金型工場、金属加工、設備の保全業務などではネジを切る(タッピング)機械というのは思っている以上に多いです。工場の機械や部品のほとんどはボルトなどねじ部品によって固定されています。ねじとタッピングは切っても切れない関係にあります。
例えば、金型工場で金型を製造する場合、部品点数は300以上になるものがほとんどです。金属プレート、パンチ、ダイなど、すべて六角穴付きボルトで固定される為、タッピング箇所は部品点数を軽く超えます。一日中ねじを切っている専属の作業者を配置している工場もあります。そういった作業においてタッピングボール盤は生産性を大きく向上してくれる工作機械です。
タッピングボール盤は、穴あけ加工、タッピング作業の2つの作業を効率的に行える工作機械です。その切り替えはスイッチ一つで行う事ができます。(スピンドル回転数の大まかな設定はベルトカバー内のVベルトの掛け方で決まります。)
また、頻繁にタッピングサイズを変更する場合は、インバーター制御がおすすめです。任意の回転数に素早く合わせる事が出来るので、穴あけ、タッピングのサイズ、加工材質に合わせた回転数に調節可能です。また、手作業によるタッピング作業というのは本来、切り込んで、戻して、再び切り込んで、戻しての繰り返しです。タッピングボール盤であればその必要もなく、下穴が加工済であればM6タップを深さ2cm切るのに約4秒しか掛かりません。
しかし、SKD材や焼き入れ品などにタッピングを行う際は注意が必要です。負荷が高くなるためタップが破損する可能性が高まります。そのような材質を加工する際は、タッピングボール盤のスピンドル回転数を低速にする必要があります。タッピング作業においても、切り込みと戻しを繰り返しながらタッピング作業を行う必要性も生まれる為、頻繁なスイッチ切り替え操作が必要となります。両手が離せない状況になる事が予測される為、フットスイッチを利用する方法もあります。
参考文献
https://www.kiracorp.co.jp/wp-content/uploads/2014/12/bdd77f6ccedd58625555f9db178b5348.pdf
https://www.kiracorp.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/4060beacbf9ed8d9081b8a25d4275965.pdf
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