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硬質クロムについての概要、用途、原理などをご説明します。また、硬質クロムの18社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
硬質クロムメッキとは、硬いクロムメッキ皮膜を生成する表面処理技術のことです。
JIS規格では「工業用クロムメッキ」とも呼ばれ、卓越した硬度と耐摩耗性から、過酷な環境下で使用される機械部品や金型など、工業製品に幅広く採用されています。装飾クロムメッキが美観付与を主な目的とするのに対し、硬質クロムメッキは機能性付与を主目的としており、メッキ厚は一般的に1μm以上、場合によっては1000μmにも達することがあります。
硬質クロムメッキの特徴は、ビッカース硬さでHv750以上という、電気メッキの中で最も高い硬度を有することです。また、耐摩耗性、耐食性、摺動性、離型性にも優れ、過酷な使用環境下でもその性能を長期間維持します。近年では、高硬度、高耐食、高効率を実現するHEEF浴と呼ばれるマイクロクラッククロムメッキ浴の採用が増加傾向にあります。
硬質クロムメッキ皮膜の高い硬度・耐摩耗性・耐食性は、メッキ皮膜の物性に依存しており、その皮膜物性に大きく影響を与えるのがクロムメッキ浴の浴組成とメッキ条件です。そのため、高度な技術と厳密な管理が求められる表面処理技術と言えます。
硬質クロムメッキの使用用途としてロール、金型、シリンダー・ピストン、工具の4つを解説します。
製紙、フィルム、繊維、鉄鋼など、あらゆる素材の製造工程で使用される各種ロールに硬質クロムメッキが施されています。例えば、製紙用カレンダーロールでは、紙に平滑性と光沢を与えるために、高い硬度と耐摩耗性が求められます。
プラスチック成形用金型やガラス成形用金型など、精密な成形が求められる金型にも硬質クロムメッキが広く採用されています。硬質クロムメッキは、金型の耐摩耗性を向上させるだけでなく、離型性も良化させるため、成形品の品質向上と生産効率の向上に寄与します。
油圧機器や空圧機器のシリンダーやピストンにも、硬質クロムメッキが多用されています。シリンダー内壁やピストン表面に硬質クロムメッキを施すことで、摺動部の摩耗を抑え、機器の性能を長期間維持することが可能です。
切削工具や計測工具にも硬質クロムメッキが利用されます。工具の刃先に硬質クロムメッキを施すことで、耐摩耗性が向上し、工具寿命が延びます。
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