ダイキャストマシンのメーカー3社・14製品を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
ダイキャストマシンとは、金型を使用して鋳造を行う装置の一種で、同じ金型を何度も使いまわして鋳造できるため、高精度で同じ形の製品を効率的に製造できるという特長があります。
他の鋳造方式では、製造後の表面状態を改善するためにいくつもの研磨工程を挟む必要があります。一方、ダイキャストマシンを用いた鋳造方法では、鋳造製品の表面が非常に滑らかであるという特長があるため、その後の工程を省略できるという利点もあります。
溶融金属の鋳造に使われますが、そのほとんどがアルミ合金を用いたパーツなどの製造です。
はじめにダイキャストマシンと接続できる適切な金型を設計しておくことで、複雑な形状をした小型の自動車パーツや、大きなものでは航空機のパーツなども正確に連続的に製造することができます。
また、同じものを大量にかつ高精度で生産できるという点を生かして、テレビやパソコン、カメラなどの電子機器の細かなパーツの作製にも多く使われています。
まず、製造したい製品の金型を作製します。この金型は一般的に2分割できるようになっており、内部の空洞の一方がダイキャストマシンにつながるように作製されます。
この金型をダイキャストマシンに接続すると、ダイキャストマシン側のみに空洞ができ、そこを通して溶湯と呼ばれるアルミ合金などを溶融した液体金属を流し込みます。この際、液体を流し込むには一定以上の圧力が必要なため、油圧などを利用したピストンを使用します。
溶湯が流し込まれた金型には大きな内部圧力がかかるため、そのままでは溶湯が金型の隙間から漏れ出してしまいます。それを防ぐために金型同士は大きな力で密着させる必要があるため、鋳造中ダイキャストマシンは常に高圧力で金型を双方から押さえつけています。これを型締めと呼んでいます。
溶湯が入った金型をそのまま冷却すると、金型の形で凝固したパーツができあがります。最後に、金型を分離させてパーツを取り出すとダイキャストマシンを用いた製造工程は終了です。
参考文献
http://diecasting.or.jp/diecast/pdf/book/die_casting1.pdf
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
DC-Rシリーズは、超高速油圧サーボ射出、電動型締機構を搭載したダイキャストマシンです。
IoT対応で、品質管理項目の拡張なども可能で、トレーサビリティシステムの強化や遠隔地からのメンテナンスを行うことができます。
充填抵抗に負けない射出能力と重点サージを低減する射出能力を両立したマルチインジェクション機構、短時間充填と短時間昇圧機構を搭載することで、今までにない高速性を実現します。
消費電力の削減により、省エネ、環境対応が可能です。
DsF・elecastシリーズは、電動サーボシステムを採用することで、複合動作の繰り返し運転を可能にしたスマートダイキャストマシンです。
射出、型開閉、押出等、すべての動作を完全電動化しており、繰り返し安定性と停止精度の向上を実現しています。
マシン動作に作動油と冷却水が不要になったことで、油圧ACCの搭載が不要で、装置の高さ削減を実現しています。
80%の消費電力削減する、省エネ設計を採用しています。
HVSC、VSCシリーズは、特許取得の傾転ドッキング射出機構を採用することで、充填率の向上と保温性を向上させたダイキャストマシンです。
溶湯の保温性が高いことで、超低速鋳造が可能で、ホイール等の熱処理が必要な部品や、エンジンブロックなどのFRM品の鋳造を可能にします。
空気の巻き込みが少ないため、巣の無い鋳造が可能で、伸び、引張り強度の向上を実現するので、溶接製品や熱処理製品の耐圧、機密部品の作製に適しています。