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溶剤回収装置についての概要、用途、原理などをご説明します。また、溶剤回収装置のメーカー10社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
溶剤回収装置とは、使用済みの廃溶剤から水分や不純物などを取り除いて再び利用可能な溶剤成分を回収する装置です。
溶剤回収装置は、蒸留の原理を利用して廃溶剤中から純度の高い溶剤を取り出す仕組みです。溶剤回収装置を用いて廃溶剤を再生することで、廃棄物排出量の削減や減容化、溶剤の購入コスト削減などの効果が期待できます。
なお、廃溶剤を再生する装置の他、印刷プロセスなどで使用される有機溶剤の蒸気・ガスを回収し、再利用可能な液体形態に凝縮する装置を指して溶剤回収装置と呼ぶ場合もあります。
溶剤回収装置は、有機溶剤を使用する様々な分野で使用されています。有機化学、無機化学、食品、医薬、金属、印刷など広い範囲の分野にまたがり、化学薬品工場、金属加工工場、印刷工場、クリーニング工場、塗装工場、ゴム工場など、様々な工場で利用が可能です。
上記の様々な分野において、廃溶剤からの溶剤回収を行う溶剤回収装置の主な使用目的には下記のようなものがあります。
また、排気されたガスを回収して濃縮するタイプの溶剤回収装置もあり、主な用途は下記の通りです。
溶剤回収装置は、蒸留を利用して廃溶剤から純粋な溶剤成分を取り出します。再生したい溶剤の沸点まで加熱して気化させ、生じた蒸気を冷却して凝結させることで溶剤成分だけを回収できます。
一般的な装置の仕組みは下記の通りです。
排ガスから溶剤を回収するタイプの溶剤回収装置は、粒状活性炭などを利用して排ガス中の溶剤を吸着させ、清浄空気を排気します。活性炭層に水蒸気を吹き込むことにより吸着した溶剤を活性炭から脱離させ、凝縮・分離し、回収する仕組みです。
溶剤回収装置で回収可能な主な溶剤には、炭化水素系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、ハロゲン系溶剤などがあります。一方、下記の条件に当てはまる溶剤は、一般的に回収することが困難です。
溶剤回収装置には様々な種類があり、用途に応じて使い分けることが必要です。廃溶剤から回収する製品と排ガスから回収する製品で大きく装置の仕組みが異なり、その上でそれぞれに細かい機構の違いがあります。
廃溶剤からの回収装置には、バッチ式と連続式があります。バッチ式とは、タンクに一回充填した分の廃溶剤のみを処理する方式です。
対して連続式とは、タンク内の廃溶剤の減少に応じてポンプで連続自動充填される方式です。廃溶剤の減少は蒸留タンク内の液面センサーで感知されます。連続式の長所は、追加充填を行うことでタンク容量の数倍の量を連続的に再生することが可能である点です。
溶剤回収装置は、常圧で蒸留する製品と減圧で蒸留する製品があります。常圧で蒸留する製品の場合、主に溶剤の沸点温度が約50℃~180℃の溶剤を処理することが可能です。
それよりも沸点の高い溶剤を処理する場合は減圧式の製品を用いる必要があります。減圧下では沸点が下がるため、概ね常圧時の沸点が250℃までの溶剤の蒸留が可能です。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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