CPUファンについての概要、用途、原理などをご説明します。また、CPUファンのメーカー8社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。CPUファン関連企業の2023年11月注目ランキングは1位:株式会社サイズ、2位:デルタ電子株式会社、3位:株式会社アイネックスとなっています。
早稲田大学大学院でMBE法による窒化物半導体成長に関する研究に従事。2016年に大学院を修了後、非鉄金属系メーカーへ入社。金属製錬工場における設備保全・エンジニアリングの業務に従事。2022年に化学系メーカーへ転職。同様の業務に従事。
前田 理也のプロフィール
CPUファンとは、熱暴走を防止するためにCPUを冷却する送風機です。
CPU (Central Processing Unit) は、中央演算処理装置と呼ばれる部品です。パソコンで行われる多くの処理を担うことから、非常に負荷がかかって発熱します。
複数もしくは複雑な処理が必要な場合は、CPUの温度が80℃まで上昇し熱暴走の危険が伴います。熱暴走が発生するとCPUに致命的な欠陥が生じるだけでなく、他のパーツにも悪影響を及ぼします。こうしたトラブルを防ぐために、CPUファンで熱伝導率の高いヒートシンクを冷却し、正常な動作をサポートしています。
CPUファンは、コンピュータを構成する上で必須部品であるCPUの冷却用途に使用されます。正確にはCPUを直接冷却せずに、CPUと接続したヒートシンクを冷却して間接的に吸熱しています。そのため、ヒートシンクの材料には熱伝導率の高いステンレスやアルミ、銅をはじめとした金属板が使用されます。
CPUファンはフレーム、モーター、羽根車などによって構成されます。フレームは、ポリカーボネートなどのプラスチック樹脂やアルミニウムで構成されます。四隅に取付穴を開けたフレームが一般的で、形状は真円形や正方形です。
モーターは、羽根車を駆動させる動力装置です。コンピュータの電源装置がDC電源であり、ノイズを発生させづらいことからDCモーターが一般的です。一般的にはDC12V仕様のモーターが使用されます。羽根車はフレームと同様の材質で、複数枚の羽根を持ちモータを動力に回転・送風します。
CPUファンは冷却方法に応じて空冷式と水冷式の2種類に分けられます。
CPU上にヒートシンクを設置してCPUファンで冷却するタイプです。CPUで発生した熱をヒートシンクが吸熱して冷却します。ファンを大きくすれば冷却効果が高い反面、回転音が大きくなるため、適切なファンを選定することが重要です。構造が簡単で安価なため、ほとんどのコンピュータで採用されます。
ラジエータで冷却した水を熱交換器に循環させて冷却します。高解像度でハイスペックなパソコンやスーパーコンピュータに使用されます。冷却性能が非常に高い反面、大きなスペースが必要な上に高価です。
CPUの性能を最大限に発揮しつつ、静音性を保つためにはCPUファンの回転数制御が重要です。PCの基本ソフトウェアであるBIOSにて、CPUファンの制御に関する設定を行うことができます。
CPUファンの回転数は温度による自動制御が一般的です。CPU温度に応じて回転数を上下するように自動で制御されます。手動で制御するように設定することも可能です。また、CPUファンと合わせてケースファンも活用することで、効率的にPCの内部温度を低減できます。
近年のCPUやヒートシンクは性能も向上しており、ファンの回転数を低めに設定しても熱暴走が発生しにくくなっています。CPUファンの音がうるさいと感じる場合は、設定を変更して回転数を下げることで改善する可能性があります。
CPUファンの利用を続けると、PC内部に存在するホコリやゴミによって次第に汚損します。CPUファンに汚れがたまると冷却性能が低下してCPUが熱暴走する可能性が高まるため、定期的な清掃が必要です。
特に注意して掃除すべきなのはスリット部分にたまったゴミです。ヒートシンクの隙間部分がゴミでふさがるとファンの送風が滞ってしまい、冷却性能が低下します。
また、冷却効果はCPUファンとヒートシンクの間に塗られたグリスにも依存します。グリスは熱伝導率の高い素材を使用し、定期的な塗り直しが必須です。CPUファンの掃除を行う際には、あわせてCPUとの接続部分のグリスもふき取って新しいグリスを塗布します。劣化したグリスを使い続けると、CPUに対する冷却性能が低下します。
参考文献
https://www.4900.co.jp/smarticle/11502/
http://jisaku-pc.net/speed/bios_05.html
https://www.pc-master.jp/jisaku/fan.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年11月の注目ランキングベスト8
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社サイズ |
31.5%
|
2 | デルタ電子株式会社 |
18.5%
|
3 | 株式会社アイネックス |
14.8%
|
4 | ダイナトロン株式会社 |
9.3%
|
5 | Activa Inc. |
9.3%
|
6 | Cooler Master Technology Inc. |
7.4%
|
7 | TITAN Technology Limited |
5.6%
|
8 | 株式会社アスク |
3.7%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年11月のCPUファンページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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