DC軸流ファンについての概要、用途、原理などをご説明します。また、DC軸流ファンのメーカー23社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。DC軸流ファン関連企業の2022年4月注目ランキングは1位:パナソニック株式会社、2位:日本電産株式会社、3位:オリエンタルモーター株式会社となっています。
DC軸流ファンとは、機器内に発生した熱を外部に排出する目的や、反対に機器外の環境熱を内部に給気する目的で、機器内の温度を制御するための機器です。
一般的に機器の稼働や駆動をさせることで発熱する電子部品の熱処理を放置すると、機器内の電子部品は最悪の場合、故障や破損する恐れがあります。この機器内で発生した熱を直線的に給気や排気をすることで機器内の冷却効果を得るため、直流電源を使用したDC軸流ファンが使用されています。
一般的に機器の稼働や駆動をさせることで発熱する電子部品などの熱処理を放置すると、機器内の温度上昇によって、機器内の電子部品などは最悪の場合、故障や破損する恐れがあるため、直流電源を使用したDC軸流ファンが利用されています。
主な使用用途として、ノート型パソコンやデスクトップ型パソコン、制御盤や計測機器などの機器内のコンデンサやICなどの電子部品を冷却することで、機器を長期的に安定して使用することを目的にDC軸流ファンが利用されています。
一般的なDC軸流ファンの構造は、DC軸流ファンの中央に直流電源で駆動するブラシレスモータに対して、冷却するための羽根状の樹脂製クーリングファンが取り付けられ、このファン前方から吸気し、後方に排気されることで機器内部を冷却する構造です。
また、ファンの性能には冷却対象の発熱量に対する必要風量が最も重要であり、さまざまな環境下でファンによる冷却に対応するため、ファンの並列運転や直列運転、大型タイプや二重反転ファンなどを用いて必要風量を稼ぐこともできます。
更に近年では、ノート型パソコンやデスクトップ型パソコンなどで使用されているDC軸流ファンのPWMコントロール機能「Pulse Width Modulationの略」の付いたファンは、ファンの回転速度を外部からコントロールする機能を備えているため、冷却対象機器に温度センサーを用いて温度管理すると共に、温度変化に合わせてDC軸流ファンの回転速度を精密に制御することもできます。
一方、ファンを使用することによって冷却対象の機器内に埃などが長期間流入し続けることで電子部品の故障や破損を招く恐れがあり、この場合には、ファン前方の吸気側にフィルターを設けることで、機器内へ埃や異物の流入を防ぐこともできます。
軸流ファンはファンを使って風を送る方向が軸方向にあるファンで、ターボファンの中で最も効率がよく、発熱体の冷却用途として幅広く使用されています。抵抗物による風量の増減が比較的少ないことが、軸流ファンの特徴です。軸流ファンのほか、風を送る方向が異なる遠心ファン、斜流ファンなどがあります。遠心ファンとは軸流ファンと直交するように風を起こすファンで、遠心方向に風が起こります。また斜流ファンは、軸流ファンと遠心ファンの間のようなファンで、羽根の形状によって、軸方向から吸気し、軸の斜め方向に圧力が加わることで、排気方向を変えて送風するファンです。小型・軽量になることが特徴です。
軸流ファンで代表的なファンは、プロペラファンです。翼状のプロペラをケーシング内に置き、回転させることで、回転軸方向に風を発生させます。風の流れが回転軸方向になるためコンパクトな構造になります。遠心ファンで代表的なファンは、ブロワです。ブロワは円筒状に配した前向きの羽根の遠心力によって回転軸にほぼ垂直な向きに風の流れを作ります。
軸流ファンの風量と静圧の特性は、風量が増加していくと静圧が低下していく右下がりの特性を持ちます。また風量を増加していくと途中で傾きが大きく変化する領域があり、旋回失速領域とよばれます。これを境に消費電力や音圧のレベルも変化します。軸流ファンの使用時には、旋回失速領域から最大風量までを動作範囲とすることで、消費電力や音圧レベルを比較的に低い範囲で使うことができます。
それに対してブロワの風量と静圧の関係は、ケースの内側に沿って風が流れることで、同等のサイズの軸流ファンと比べて、高い静圧を得ることができますがその一方風量は少ない傾向を示します。また軸流ファンにあった旋回失速領域を持たず、風量が増加していくと静圧が低下していきます。消費電力は風量を上げていくにつれ単調に増加していき最大風量でもっとも大きくなります。また、ブロワの音圧レベルは最大風量の真ん中あたりでもっとも静かになる傾向があります。ブロワには旋回失速領域がないため、一般的に使用範囲が広くなります。また音圧レベルは最大風量の真ん中あたりで静かになるため、低騒音化を気にする場合はこの付近で動作をさせます。
参考文献
https://www.sanyodenki.com/archive/document/product/cooling/technical_material_jp.pdf
https://www.fa.omron.co.jp/data_pdf/commentary/axialfan_tg_j_3_3.pdf
https://techcompass.sanyodenki.com/jp/training/cooling/fan_basic/008/index.htm
https://techcompass.sanyodenki.com/jp/training/cooling/fan_basic/011/index.html
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DC軸流ファンのカタログ一覧はこちら企業
株式会社カナデン*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年4月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | パナソニック株式会社 | 15.4% |
2 | 日本電産株式会社 | 10.8% |
3 | オリエンタルモーター株式会社 | 9.2% |
4 | 山洋電気株式会社 | 7.7% |
5 | 株式会社メルコテクノレックス | 7.7% |
6 | オムロン株式会社 | 7.7% |
7 | 株式会社廣澤精機製作所 | 6.2% |
8 | 特殊電装株式会社 | 6.2% |
9 | 日本電産サーボ株式会社 | 6.2% |
10 | 東芝ライフスタイル株式会社 | 4.6% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年4月のDC軸流ファンページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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日本計器製作所のDC軸流ファンモータ、「LF40P」は、サイズ40×10mm、風量0.226m³/min(12V品)のファンモータです。
騒音は23dBAで、特徴は、従来品に比べ羽根の形状を変更し、従来並みの静音性を維持し大風量を実現している点です。
主な用途としては、車載向けカーナビ冷却用があります。
株式会社シーユーアイ・ジャパンのCFM-25Bシリーズは、各種DC軸流ファンシリーズの中で最小のフレームサイズのシリーズです。
2つのボールベアリングを採用して信頼性を非常に高め、オート・リスタート保護を標準装備しています。医療機器、電気通信機器、産業機器などの温度管理に最適です。
フレームは25×25×10 mmサイズで、風量1.35~2.51 CFMをカバーしています。。また定格回転速度は7,000~13,000 rev/min、電圧DC5/12 V、入力電流0.11~0.23 Aです。
DC軸流ファン40 mmは、日本電産サーボ株式会社が提供する多くの軸流ファンシリーズの1つで、低騒音を特徴とするファンです。
軸流ファンは大風量が得られ、駆動はDCブラシレスモーターを使用しているので風量のラインアップに適し、しかも高効率です。
軸受はボールベアリングを採用して長寿命化を図っており、制御盤、電子機器などの放熱に多く使用されます。
EUの特定有害6物質の規制RoHS指令に適合しており、安心して使用できます。
109E1312A101は、山洋電気株式会社のDCファンの1つで、フレームサイズが127 mmのDC軸流ファンです。
ファンの形状やモーターの特性、寿命を設計し直して、業界トップクラスの風量・静圧特性、低振動、低消費電力が特徴です。
短納期の納入も特徴で、納入先の商品開発のスピードアップに貢献するようにします。
パルスセンサ・ロックセンサ・ロースピードセンサなどを用意しています。またUL・CSA・EN安全規格・RoHS指令に対応し、通信機器などに幅広く使用できます。
ASFN1は、パナソニック株式会社のDCファンモーターシリーズのなかで、コアサイズが最大のDC軸流ファンです。
ケーシングとプロペラの材質はプラスチック、軸受はボールベアリングを使用して50,000時間の期待寿命があり、制御盤、電子機器などの冷却用に使用されます。
定格電圧は12/24 V仕様があり、回転速度2,950 rev/min、最大風量3.07 m3/min、定格入力8.64/9.6 W、騒音レベル42.5 dB (A)です。
ICファンモーターF2510ALは、コアレスモータ株式会社のファンモーターラインアップの1つで、フレームサイズが25×25×10 mmのDC軸流ファンです。
重量は6 gで、超軽量・小型、超薄型が特徴であり、省スペース・軽量を目指す筐体に組み込むと有利になります。さらに回路設計により振動を小さくし、羽根形状をコンピュータ設計して大風量でも低騒音にしました。
ディスク型コアレスブラシレスモーターを採用して高効率で消費電流を小さくし省エネです。