レーザードップラー速度計のメーカー9社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
レーザードップラー速度計は、ドップラー効果を利用した速度の計測装置であり、被測定物にレーザ光をあて、移動もしくは回転する物体の速度を測定します。この装置の利点としては、分解能が高いことや、逆回転などの検出も可能であることなどが挙げられます。
被測定物が気体や液体などの場合は、レーザードップラー流速計と呼ばれます。これは流れの中に微小な水滴などを混入させ、これにレーザ光をあて、流れの速度を計測します。流体の速度の計測装置としては、ピトー静圧管や熱線流速計などが挙げられますが、これらの装置に比べレーザードップラー流速計は、校正が不要で、非接触計測が可能であり、逆流計測も可能である点で、優れているといえます。
レーザードップラー速度計の使用用途としては、ベルトなどの移動する物体の速度計測や、ロール、モーター、ギヤなどの回転する物体の計測があります。また、エレベータの開閉の検知などにも使われます。測定対象となる物体は、紙、建材、アルミホイル、ケーブル、チーズ(食品)、鉄板など、多岐に渡ります。
レーザードップラー流速計は、流体力学研究の基礎分野から、航空機や船舶、自動車などの物体まわりの流れといった工業計測まで、様々な分野で使われています。
レーザードップラー速度計もしくは流速計のどちらもドップラー効果を利用しており、装置は、レーザ光源、スプリッター、検知器などで構成されます。ドップラー効果は波を発生する光などの波源と、それを観測もしくは検出する装置のどちらか一方、あるいは両方が動いている場合に、波の周波数がずれて観測される現象です。レーザードップラー速度計は、動いている測定物に光を照射すると反射した光の周波数がずれるため、この反射光を検出することで、速度を測定しています。ずれた周波数は光に比べ小さく検出が困難であるため、もとの光源の光を重ね合わせ検出します。
気体や液体の速度を計測するレーザードップラー流速計の場合は、流れの中に水滴、シリコーン油、酸化チタンなどの微小なトレーサ粒子を混入させる必要があります。流れの速度を計測する場合、このトレーサ粒子にレーザ光をあて、粒子が発する散乱光を検出し、トレーサ粒子の速度を求めます。そのため、トレーサ粒子が流れに十分追従していることが重要となります。
参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kogaku1972/7/3/7_3_93/_pdf
http://eng.hgu.jp/hrc/activities/1999/02.pdf
社員数の規模
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