内面研削盤のメーカー9社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
内面研削盤は、主に円筒形状をした工作物の内面を研削する機械加工機のことをいいます。
研削は、砥石を用いて削る機械加工法です。
砥石は、酸化アルミや炭化ケイ素など硬い砥粒を結合剤で固めてつくられます。また、砥粒は、ダイヤモンドに次ぐ硬さをもちます。ですので、焼入れ鋼のような硬い材質を削ることができます。
研削は、切削に比べて削る時の切り込みが小さく、荒削りには不向きになります。
しかし、寸法精度、仕上げ面荒さがよいので精密加工に有効な機械加工手段になっています。通常、切削加工後、焼入れを施したあとの仕上げ加工に用いられます。
内面研削盤は、砥石軸ヘッドと呼ばれるスピンドルに小径の内面研削盤用砥石を取り付けて研削します。
工作物は、主軸に取りつけられた、外爪チャックや電磁チャックなどの手段を用いて固定します。
内面研削盤は、その研削方法によって工作物回転形とプラネタリ形に大別されます。
工作物回転形は、砥石軸と主軸は互いに回転し、主軸に取り付けられた工作物に砥石軸についた砥石が前後にオシレートしながら切り込みをかけて研削します。
プラネタリ形は、工作物回転形では製品が大きい場合や回転時にバランスの取りづらい形状の場合に用いられる研削方法です。
砥石軸を回転させながら砥石軸自体に遊星運動を与えて、内面に沿うような動きを行いながら研削します。工作物自体は回転しません。
砥石の切れと精度、形状を維持するために、砥石交換時や一定の研削量ごとに砥石の成形や目立てをおこなうドレッシングをおこなう必要があります。
設置されたダイヤモンドドレッサーに、回転した砥石を当てることで砥石を整えます。
基本的な工作物回転形の内面研削盤では、主軸にたいして、砥石がついた砥石軸ヘッド側がスライド機構をもっており、穴のなかに砥石が入りこむことで研削します。
内面研削盤は、円筒形状の内面を研削しますが、スライド位置を合わせることで、その穴の軸中心に対する直角な端面の研削も行うことができます。
一つの工程内で同時に研削ができるので、高精度に加工することができます。
研削できる穴の径や長さは、砥石外径と機械ストロークで決定します。
内径にあった砥石をセットアップすることで、様々な内径に対応できます。
ただ、砥石軸のたわみのため、内径が中高になりやすいので、内径に対して、できるだけ大径砥石の砥石を選定し、短い軸首の砥石軸を使用し砥石軸ヘッドにセットする必要があります。
また、段付き形状の内径にも対応でき、その同軸度は1つの工程内で研削するので高精度に仕上がります。主軸に角度をつけることで、テーパー研削もおこなうことができます。
砥石で工作物を研削する場合、砥石の表面速度をあらわす周速が低いと砥粒は結合剤と一緒に脱落してしまいますが、周速を1500から3000m/minの高速回転で回転させると、焼入れ鋼のような硬い工作物を削ることができるわけです。
一般的な研削条件として、砥石は小径のため、前述の周速を得るには、砥石軸ヘッドを2000から3000rpmで回転させます。
工作物は、研削表面の周速が35から45m/min程になるように主軸回転数を設定します。
参考文献
https://sakaitec.co.jp/engineering/machinetool/334
https://www.okamoto.co.jp/inside
https://www.toyo-at.co.jp/products/kousakuki/index.html
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社