アースクランプのメーカー10社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
アースクランプとは、大地を電路の一部として使用するための「接続に使うクランプ」の事で、取り付け、取り外しが簡単に行える金具の事を指します。
アースクランプには数種類ありますが、代表的なものは溶接機に使用されるアースクランプです。こちらは全体の形状が小型の万力(クリップ型、マグネット式も存在する)のようになっており、ねじを締め込むことで確実に、簡単に取り付ける事ができます。
溶接を行う現場ではアースポイントを何度も変えながら作業していく為、脱着が簡単に行えるアースクランプは必需品となります。
その他のアースクランプには、シールドケーブル、信号線の固定とアースが同時に行えるものや、吊り線とボンド線を電気的に接続(アース)・固定するために使用されるアースクランプなどが存在します。
アースクランプの使用用途は2パターンあります。
アースを接続する場所を何度も変更する必要がある場合とアースの接続と固定を同時に行うために使用する場合です。
前者の場合は概要で説明したように溶接機のアースが良い使用例となります。
溶接機に限らず、使用場所を変更して使用する必要のある大型の発電機や電気コンプレッサなどにアースクランプをあらかじめ取り付けておく事で、アースの接続はワンタッチで行えるようになります。
アースの接続と固定を同時に行うアースクランプの使用例はシールド線の屋内配線時です。シールド線のシールド(共通同電層:銅テープなど)はアースする必要がありますが、この接続がなかなか手間のかかる作業になります。
シールド部を傷めないように皮膜を剥離し、アース線を接続し、絶縁テープで絶縁処理しなければなりません。しかし、アースクランプを使用する事でシールド部の固定とケーブルの固定(盤内固定)と共に、アースの接続まで出来てしまう便利な金具です。
アースクランプは、その種類によって使用用途は多岐にわたりますが、アースに接続するために使用される事に変わりありません。
アースクランプは、アースするために使用されます。ここではアースが必要な理由について解説しておきます。
そもそもアースは、電気から人間を守るためのものです。不要な電気的ノイズや漏電発生時の電流が人間に流れるような事になれば無事ではいられません。
しかし、電気的に安定している大地にアースを接続しておくことで、たとえ漏電が発生していても人間ではなく、大地の方へ電流は流れていくので、ある一定の安全性は確保することができます。
あくまで一定の安全性です。人間よりも大地の方が抵抗値が低いので、大地の方に電流は流れやすい。しかし、流れやすいだけであって人間にも微弱な電流は流れていると言えます。もしも、濡れた手(抵抗値が極端に下がる)で漏電している電動機を触ったなら大事故になる事でしょう。
アースクランプは最低限の安全確保を行うための道具だと言えます。
シールド線についても簡単に触れておきます。
シールド線は同じ場所に敷設してある他のケーブルから電気的なノイズを受けない為に使用されます。
もし、電気的なノイズを受けたとしてもシールド部(銅テープなど)がそのノイズを遮断し、アース接続部からノイズを大地に逃がす事ができます。シールド内部の信号線にノイズの混入、信号の一部が外部に漏洩、といった事にならない為にアースが必要なのです。
参考文献
https://www.seiwa.co.jp/en/product/emc/pdf/emc_products_E08A.pdf
http://www.acelion.co.jp/gaibu/kanamono/tekkotuyou.pdf
https://www.ipros.jp/product/detail/2000415999/
http://www.ydkk.co.jp/outdoor.pdf
http://www.nakagawakogyosho.co.jp/cooperate/member/anzen/deta/anzensiryou_07.pdf
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