月: 2021年1月

スパッタシートとは

スパッタシートとは、飛び散る火花を受け止めるためのシートです。火花が周りの物体に付着した場合、物体の材質によっては燃えてしまい火事になる恐れがあります。燃え広がりを防ぐために、スパッタシートが使われます。

スパッタシートの材料はガラス繊維や炭化繊維が使われています。これらの繊維に使われている物質は融点が高いため、火花が付着しても燃えたり溶けたりせず防火性能を発揮します。

JIS規格で、スパッタシートの性能が3種類に分けられています。A種、B種、C種とあり、A種が一番難燃性をもつ規格になります。

スパッタシートの使用用途

スパッタシートは主に溶接で利用されることが多いです。

溶接とは熱や電流を与えて金属表面を溶かし、表面同士を結合させることで、別々の材料を一体化させる方法です。

溶接にも種類がありますが、その中でもアーク溶接と呼ばれる手法があります。アーク溶接は手軽に行える方法ですが、火花が周りに飛び散りやすいという問題があります。火花の飛び散りによる物体の燃焼を防ぐため、シートが使われています。

最近では溶接だけでなく、キャンプの焚火時にも防火対策として使われることがあります。

スパッタシートの原理

スパッタシートの材料として、主に使われているのがガラス繊維と炭化繊維です。

• ガラス繊維
  溶かしたガラスを細長く引き伸ばし、繊維状にしたものです。

ガラスは高温にしても溶けるだけで、燃焼することがありません。理由としてはガラスの構造にあります。ガラスはシリカ(SiO2)を主成分としています。SiO2の結晶構造は安定しており、化学反応が起きにくいです。燃焼自体は酸素などが結びつく化学反応ですが、SiO2は既に酸化物となっているため燃えにくくなります。

ガラスは難燃性以外にも、絶縁性に優れています。溶接には電気を使うものもあるので、絶縁性も求められる場合に使われます。

• 炭化繊維
  ポリアクリロニトリル樹脂を高温処理し、炭化することにより製造されています。他の樹脂に比べて炭素の含有率が多いため、炭化繊維に使われています。

炭素自体は酸素と結びつき燃えます。しかし炭化繊維を構成する炭素は結合が強く、結合間に酸素が入り込めなくなるので、燃焼が発生しにくくなります。

炭素繊維は軽くて強いという特徴があります。またガラス繊維と異なり表面がチクチクしていないため、扱いやすいです。

参考文献
https://www.kyowa-inc.co.jp/products/176/
https://www.monotaro.com/g/00132939/
https://happycamper.jp/_ct/17383526
http://www.daiko-jp.com/product/kogyo/sheet.html
http://www.osaka-ss.co.jp/flameretardance/index.html
http://nrifd.fdma.go.jp/public_info/faq/combustion/index.html
https://www.0ho.co.jp/material/p7/

チューブカッターとは

チューブカッターは金属やプラスチックなどのチューブ (管) を切断するための工具です。チューブカッターは、刃の付いた輪切り状の刃と、その刃を回転させるハンドルで構成されています。チューブを切断する際には、チューブカッターの刃をチューブに当て、ハンドルを回転させて刃を徐々に圧力を加えながら回転させます。この作業によって刃はチューブの表面に沿って徐々に切り進み、正確な切断面を作れます。チューブカッターは、一般的に、銅管や鋼管、アルミニウム管などの細い管に使用されます

チューブカッターの使用用途

1. 配管工事

チューブカッターは、配管工事でパイプやチューブを正確に切断するために広く使用されています。特に水道工事やガス配管などで使用されることが一般的です。配管工事では正確な切断面が必要です。

2. 自動車修理

自動車修理ではエンジンや排気システムや燃料系統などでパイプやチューブを使用することが多く、これらを正確に切断する必要があります。このためチューブカッターは自動車修理工場などでも広く使用されています。

3. 金属加工

チューブカッターは、金属加工にも使用されます。例えば、金属パイプやチューブを加工する際には、正確な切断が必要です。またチューブカッターは、鉄工所や溶接工場などでも使用されています。

4. 電気工事

電気工事でもパイプやチューブを切断する必要があります。例えば電気配線や通信配線などでパイプやチューブを使用することがあり、この際にチューブカッターが使用されます。

チューブカッターの種類

チューブカッターには様々な種類があります。以下はその一部です。各種類の名称はメーカーにより異なる場合があります。

1. 輪切りタイプチューブカッター

輪切りタイプのチューブカッターは、円状の刃を持ち、チューブの周囲を転がして切断するタイプです。刃の大きさによって異なるサイズのチューブを切断できます。

2. ローリングタイプチューブカッター

ローリングタイプのチューブカッターは、3つの円状の刃を持ち、刃がチューブに沿って回転して切削します。このタイプのカッターは、チューブの肉厚が薄い場合に最適です。

3. マイクロチューブカッター

マイクロチューブカッターは、非常に小さい管や細い管を切断するために使用されます。刃の大きさや形状が微調整されており、非常に正確に切断できます。

4. オートフィードタイプチューブカッター

オートフィードタイプのチューブカッターは、モーターによって刃を回転できます。切削面が平滑であることが多く、多量のチューブを効率的に切断できます。

5. チェーンタイプチューブカッター

チェーンタイプのチューブカッターは、複数の小さな刃を持つチェーンでチューブを挟んで切断するタイプです。大口径の管を切断する場合に適しています。

チューブカッターの原理

チューブカッターによる切断原理は、刃をチューブに押し当て、回転させながら切削力をかけることによって、正確で平滑な切断面を作ることです。具体的には、以下のような作業手順になります。

チューブをチューブカッターの刃に挟み込みます。この際チューブの位置が正確であることが重要です。

チューブカッターのハンドルを回転させ、刃を徐々にチューブに押し当てながら回転させます。

刃はチューブの表面に沿って徐々に進み、チューブを切削します。この際刃は一方向にのみ回転します。

チューブカッターを回転させながら切削面を確認し必要に応じて調整します。

チューブカッターの刃は、一般的に円形の刃が使用されます。刃は鋼鉄やチタン、ダイヤモンドなどの素材で作られており、切削力を効率的に伝えるために、鋭い刃先が付けられています。刃は切削力をかけることでチューブの表面を削り、徐々に進んでいきます。またチューブカッターの形状は、刃がチューブにしっかりと当たり切削力を均等にかけられるように設計されています。

チューブカッターの特徴

長所

(正確で平滑な切断面が得られる)
チューブカッターを使用することにより正確で平滑な切断面を作れます。切断面が平滑であることは、配管や配線などの接合部分がしっかりと密着して漏れを防ぐために重要です。

(切削精度が高い)
チューブカッターは手作業に比べて切削精度が高く、正確な長さや角度でチューブを切断できます。

(安全性が高い)
チューブカッターは刃が露出せず、切削力を均等にかけられるため、安全に使用できます。また手でチューブを切断する場合に比べて、手指の怪我やチューブの変形を防げます。

(簡単に使用できる)
チューブカッターは簡単に使用できます。刃をチューブに当ててハンドルを回転させるだけで正確な切断が可能です。また大型のチューブカッターには電動式のものもあります。

(適応範囲が広い)
チューブカッターは金属やプラスチックなどの様々な材質のチューブに使用できます。またチューブの直径や壁の厚さに応じて様々なタイプのチューブカッターが存在するため、幅広い適応範囲があります。

短所

(切断対象によっては適さない場合がある)
チューブカッターは、金属やプラスチックなどのチューブに使用することができますが、硬質な素材や太い管には適さない場合があります。適切なチューブカッターを選択することが重要です。

(チューブの変形が生じる場合がある)
一部のチューブカッターでは、切断時にチューブが変形する場合があります。これは、カッターが適切に位置していなかったり、切削力が強すぎる場合に生じることがあります。

(刃の寿命が短い場合がある)
チューブカッターは、切削力が強いため、刃の寿命が短い場合があります。刃の寿命は、使用頻度やチューブの種類によって異なります。

チューブカッターのその他情報

一部のチューブカッターには、切断面を面取りするための別の刃が付いています。この刃によって切断面に残った鋭利なエッジを取り除いて切断面を滑らかに仕上げられるため、配管や配線などの接合部分がしっかりと密着し、漏れを防止できます。

プロパンバーナーとは

プロパンバーナーとは、プロパンガス燃料として使用するバーナーです。

炎の温度は1,500～2,000℃程度の高温になります。温度が高いため、金属やアスファルトの加工も可能です。プロパンバーナーは高い熱出力を提供し、物体を迅速に加熱することができます。

調理や工業プロセスで大量の熱が必要な場合に特に有用です。また、比較的コンパクトで携帯性があり、屋外での活動やキャンプなどの場所に持ち運ぶことができます。プロパンガスは燃焼時にほとんどの不純物を生成しないため、燃焼が比較的クリーンで効率的です。食品調理時の食材の味や工業プロセスの品質に影響を与えない点もメリットと言えます。

ただし、プロパンガスは燃焼時に二酸化炭素を生成するため、屋内で使用する際には十分に換気する必要があります。不適切な換気の場合は有害なガスが蓄積し、健康へのリスクを引き起こす可能性があります。

プロパンバーナーの使用用途

プロパンガスバーナーは、さまざまな用途で使用される多目的なデバイスです。以下は、その主な使用用途の一例です。

1. 調理

プロパンガスバーナーは一般家庭のキッチンからキャンプ場まで、料理の調理に広く使用されます。高い熱出力と温度制御を提供し、料理を素早く調理することが可能です。プロパンガスストーブやプロパンガスオーブンは、一般的なキッチン用品として使用されています。

2. 建設業

建設現場では、プロパンガスバーナーが建物の屋根材をシールするために使用されることがあります。シール材料を暖め、接着剤を活性化させるための用途です。その他、草焼きや道路工事、ラアスファルト補修など各種の加熱作業用途に利用されます。

3. 工業

プロパンガスバーナーは金属の溶接や切断に使用されます。高温の炎を生成することで金属を溶接したり、切断したりすることが可能です。このような用途では、特にプロパンガスの高熱出力と高温制御が重宝されます。

また、ガラスの成形や加熱プロセスにも使用されます。ガラス製品を成形したり、ガラスを加熱して曲げたりする際に有利です。

4. 農業・畜産業

農業において、プロパンガスバーナーは雑草の処分に使用されます。高温の炎を雑草に向けて照射し、雑草を枯らす効果があります。これは有機農業で特に重宝される方法です。

また、収穫物や農産物を乾燥させる際に使用される場合も多いです。作物を長期間保存するために必要なプロセスであり、特に穀物やタバコの乾燥に広く使用されます。鶏畜舎の消毒や毛類を焼く作業で使用されることもあります。

プロパンバーナーの原理

プロパンガスバーナーの原理は、プロパンガスと酸素の混合物を点火し、燃焼反応によって熱を発生させることです。プロパンガスタンクから供給されるプロパンガスを燃料として使用します。プロパンガスはタンク内で液体として保存されており、バーナーに供給されると内部でガスが気化します。

ただし、プロパンガスだけでは燃焼できません。バーナーは周囲の空気から酸素を取り入れるための空気孔または吸気口を備えています。酸素は空気中に豊富に含まれているため、バーナー内に取り込むことが可能です。

プロパンガスと酸素は、燃焼室内で混合されます。この混合は正確な比率で行われることが重要です。一般的には適切な混合比であれば燃焼が安定し、効率的な熱発生が得られます。

混合されたプロパンガスと酸素は、点火装置によって点火されます。通常は着火ガンなどの点火装置を使用することが多いです。点火装置はバーナー内で燃焼を開始し、炎を生成します。

プロパンガスバーナーの選び方

プロパンガスバーナーを選ぶ際には、いくつかの重要な要因を考慮することが重要です。以下はプロパンガスバーナーの選定要素一例です。

1. サイズ

プロパンガスバーナーのサイズは、どのような場所で使用するかに影響します。コンパクトな製品はキャンプなどの移動中に持ち運びやすく、収納も簡単です。一方、大型のプロパンガスバーナーは、工業プロセスや大規模な料理作業に適しています。

2. 発熱量

プロパンガスバーナーの発熱量は、熱源として提供できる最大の熱出力を示す指標です。用途に応じて必要な発熱量を選びます。調理などには中程度の発熱量が十分かもしれませんが、工業プロセスや大規模な暖房には高い発熱量が必要です。

3. ホースの長さ

プロパンガスバーナーのホースの長さは、ガスタンクからの距離を決定します。ホースが十分に長いことを確保し、バーナーをタンクから適切な位置に配置できるように選ぶことが重要です。また、ホースは耐久性があり、漏れのリスクが低いものを選びます。

4. 火口径

火口径は燃焼フレームの大きさを示し、熱源の焦点を決定します。用途に合った適切な火口径を選ぶことが重要です。小さな焦点は細かい作業に適している一方、大きな焦点は広範囲の加熱に適しています。

参考文献
https://www.elg-inc.jp/solution/handtorch.php
https://jp.misumi-ec.com/tech-info/categories/technical_data/td06/x0416.html

ドアキャッチとは

ドアを代表とした、開閉板全般に取り付けられる開閉金具の一種です。玄関扉に施工されるような組み込み型のドアラッチと目的と機能は類似していますが、形状で言えば簡便で後付け可能な扉留めの要となる固定部品です。

近年の施工では、取手やノブを付けないフラットウォールな内装や作り付け収納は需要が多く、ドアキャッチは欠かせない存在です。車のダッシュボード小物入れでは定番仕様と言わずもかなりの高頻度でドアキャッチの仕組みを見ることが出来ます。

ドアキャッチの使用用途

使用されている箇所収納庫、食器棚、車内装、用具倉庫、備え付け家具、などの扉の開閉部に広範囲に使用されますが、車両や旅客機の荷物キャビネットなどは特に使用頻度が多い部品です。

小さなドアキャッチ部品で目にする頻度が高いのは、マグネット開閉のスマホタブレットカバーです。ブックカバーのように開けられ、鞄やリュックに入れても蓋扉が留まっているのはドアキャッチの面目躍如です。

広義用語としてのドアキャッチでは扉上部や壁面に設置する「戸当たり金具」を指すこともあります。こちらはドアの開閉時に戸板の衝撃を緩徐にする役割があります。

又開いた扉がそれ以上開かないように止める床部品もドアキャッチと呼称され広く販売されています。

ドアキャッチの原理

製品特徴として、簡易扉、戸棚などの開閉板状の留め具として使われている部品で、扉側、固定側一対でひとつの働きを成しています。

素材はプラスチック製、スチール、鋼鉄、ブリキなど合金、チタン､銅など多種多彩です。
戸棚扉などは耐久性が求められるので金属製が好まれます。マグネット式はスマホタブレットホルダーのように頻繁に開閉する製品に多用されます。

マグネットとクラッチ要素を併せ持ち、プッシュしただけで開扉するバネ留め具は「マグネクラッチ式」と呼称されており、高級感が漂う旅客機や長距離バス、寝台特急車両などの荷物キャビネットで高頻度で採用されている方式です。

ポール方式や、ローラーキャッチ式は茶箪笥や食器棚の家具扉に多く採用されている方式で、受け側のキャッチ部分のバネにストライクを押し込むようにして留める方式です。グリップ力ではローラー方式の方が勝ります。

プラスチック製は、マグネット式や、軽量な押し込み式のドアキャッチに多く、ネット通販で300円前後から、100均ショップでも市販されているDIYの定番部品です。

参考文献
https://www.monotaro.com/s/c-128068/

UVシートとは

UVシートとは、紫外線 (英: Ultravioret) を遮断する効果を有するシートです。

UVカットフィルなどとも呼ばれます。太陽光線や紫外線放射線からの保護や、長期間の屋外での使用に有利です。UVシートは紫外線から対象物を保護します。

太陽光に含まれるUV放射線は、物質を劣化させて色褪せさせる原因です。UVシートを使用することで、対象物をUVダメージから守り、長寿命化を実現します。したがって、屋外広告やバナーなどのカラフルなデザインを持つ対象物に耐UVシートを使用すると、鮮やかな色彩を長期間維持できます。色あせが抑制され、視覚的な魅力を保ちます。

ただし、UVシートは品質に差が持つ場合があるため注意が必要です。品質の低いシートは、紫外線に対する効果が不十分で、劣化が早い場合があります。信頼性のあるメーカーから高品質の製品を選ぶことが重要です。

UVシートの使用用途

UVシートはその耐紫外線性能や耐候性から、さまざまな用途に使用されています。以下はUVシートの一般的な使用用途一例です。

1. 屋外広告

UVシートは屋外広告業界で非常に一般的です。看板やバナー、広告パネルなどに使用され、その鮮やかな色彩が長期間保たれます。これによって広告の視認性が向上するため、広告主にとって有益です。

2. 自動車

自動車産業では、UVシートがさまざまな部品に使用されます。ウィンドウフィルムは紫外線からの保護とプライバシーを提供し、ヘッドライトとテールライトのカバーは耐候性を高めます。内部トリムには、劣化を避けるためにUVシートが使用されることも多いです。

3. 建築物

建築物の外部には、UVシートが窓ガラスや外装パネルに適用されます。これにより、建物の内部が紫外線から保護され、人体被害や物質の劣化を抑止することが可能です。また、建物の外観も長期間にわたり維持されます。

UVシートの原理

UVシートの原理は、紫外線に対する耐性を持つ素材を使用し、紫外線からの影響を軽減または防止することに基づいています。材質としてはポリエチレンなど、特殊なプラスチック材料やポリマーから作られることが多いです。

これらの材料には、紫外線に対する抵抗力を向上させるために紫外線吸収剤(酸化亜鉛や酸化チタンなど)が添加されています。また、UVシートは紫外線を吸収または反射する能力を持っています。紫外線を吸収することで、シート自体が紫外線のエネルギーを吸収し、熱エネルギーに変換する仕組みです。一部のUVシートは紫外線を反射し、対象物を保護します。

UVシートは可視光線は透過させつつ紫外線を遮断または吸収するように設計されています。これにより、シートを通して見えるものはほとんど変わらず、視覚的な効果を維持することが可能です。

UVシートの選び方

UVシートを選ぶ際には、用途や要件に合った適切な製品を選択することが重要です。以下は、UVシートを選ぶ際の基本的な考慮事項です。

1. 耐性

UVシートの最も重要な特性は紫外線耐性のため、製品の仕様を確認してどれだけ紫外線に耐える能力があるかを確認します。通常はUV吸収剤を含むUVシートが、紫外線に対して耐性が高いです。

また、屋外での使用に適したUVシートを選びます。耐候性が高い製品は風や雨、気温変化などの気象条件に対応することが可能です。

2. 透明性

UVシートは、可視光線を通す必要がある場合があります。選んだUVシートが透明性を持ち、光を通すことができるかどうかを確認します。建築物の窓などで特に重要な要素です。

3. 寸法

UVシートはロール状態で製造され、必要な寸法にカットされることが一般的です。必要な寸法や要件に合わせて、UVシートを適切なサイズにカスタマイズする必要があります。必要な寸法は広告バナーや看板の大きさなど、使用用途によって変化します。

4. 厚さ

UVシートの厚さはその耐性と耐久性に影響を与えるため注意が必要です。厚いUVシートは一般により耐久性が高く、物理的な衝撃に対する保護が強化されます。ただし、厚いシートは柔軟性が低いため、用途によっては適していないこともあります。

参考文献
https://seihin-sekkei.com/blog-pla-think-19-2/
https://www.basf.com/jp/ja/products/paint-coating-industry/tinuvin/what-is-uva-hals.html
https://sweb.u-shizuoka-ken.ac.jp/~photobio/hikari_ultraviolet.html
http://www.ekouhou.net/

鉗子とは

図1. 一般的な鉗子のイメージ

鉗子とは、物を掴んで牽引・圧迫・把持などを行うために使用する、刃のないハサミのような形をした医療器具です。目的により様々な種類や形状のものがありますが、主に手術の際に器官や組織を挟んで使用されます。

金属製が主流ですが、近年では使い捨てのプラスチック製のものも存在します。

鉗子の使用用途

鉗子は、主に外科手術、特に開胸手術・開腹手術において使用されます。代表的な用途は、組織の把持・血管の圧迫による止血などです。鉗子で組織の把持を行うことによって、膜を剥離したり、血管を結紮したり、腹膜を開いて術野を露出させたりするなど、手術中の様々な動作が可能となります。

各鉗子は、種類によって、それぞれ固有の用途があります。例えば、腸間膜や腸管など軟らかい組織に有鈎のコッヘル鉗子を使用すると先端の鈎で組織を穿孔してしまいます。このような場合は、無鈎のペアン鉗子を使用することが適切です。

また、後ほど血流再開が必要な場合の一時的な止血には、ブルドック鉗子という専用の鉗子を使用します。用途の特殊なものの例としては、産科鉗子という、胎児の娩出を補助するための専用の鉗子を挙げることができます。

鉗子の原理

一般的なハサミ状の鉗子の場合、鉗子先端の噛み合う部分の重なりを使用し、挟み込んだ箇所の把持、圧迫、支持を行います。織や血管を挟んで鉗子を閉じると、ラチェット部分の重なりにより器具にロックがかかり、挟んだものを保持することができます。

ラチェット部の重なりが大きいタイプの方が先端部が挟み込む力は強いです。

鉗子の種類

図2. 主要な鉗子と先端部

鉗子の手元形状には、剪刀型 (いわゆるハサミ状の形状) の全体が真っすぐなタイプのものと、先端と手元の間に角度のあるタイプ、直ハンドルタイプなどがあります。

図3. その他の鉗子の例

また、先端形状の種類は両開き曲剪、片開き曲剪、片開き直剪、フック型などです。鉗子の種類により同じ形状で剪刀の長短、鉗子そのものの大小の異なるものもあります。代表的な鉗子は下記の通りです。

1. ケリー鉗子

開腹・開胸手術において、薄い膜を剥離したり、血管の結紮などに使用する鉗子です。先端はややわん曲して細く、繊細な作業に向いています。わん曲の強さによって「強彎」と「弱彎」に分けられる他、長さの違いにより「大人用」と「小児用」の分類があります。

2. コッヘル鉗子

組織の止血や組織・縫合糸の把持などに用いる鉗子です。通常、先端に鉤のあるものを指します。硬い組織にある血管を掴んで止血する際に使用されることが多いです。

3. ペアン鉗子

切断した血管を挟んで止血するのに使用する鉗子です。コッヘル鉗子と類似していますが、通常、先端に鈎はありません。

4. ミクリッツ鉗子

開腹手術において、腹膜を開いておくために使用する鉗子です。把持部の彎曲が強く、溝のある部分が短い、という特徴があります。また、先端部には大きな鈎があります。

5. ブルドッグ鉗子

後から血流を再開させたい血管に対して、一時的な止血を行うための鉗子です。人工透析で必要となる内シャントの造設時などに用いられます。

6. アリス鉗子

粘膜を把持するために用いられる鉗子です。腸管などの柔らかい消化管を吻合する場合などに用いられます。

ミクリッツ鉗子やコッヘル鉗子は外し型とBOX型があります。尚、外し型は洗浄時に鉗子をふたつに分解して洗浄することが可能です。現在ではステンレス鋼製が主流で、使用前には高圧蒸気滅菌で滅菌してから使用します。

参考文献
https://www.nazme.co.jp/product/product_type/4-0-surgical-anatomical-tool/4-03-forceps/
https://nho.hosp.go.jp/files/000120404.pdf

運搬機とは

運搬機は、農作業や土木作業現場において、収穫した作物や土、装置などを運搬するために使用される機器です。ガソリンなどを燃料やバッテリーを動力として、人の手では輸送できないような高重量の物や一度に大量に輸送できます。移動部には、タイヤのほかに、車輪をベルトで接続し、悪路でも運搬が可能となるクローラを採用している製品もあります。機器によっては、運搬する対象を持ち上げる機構が付いている機器や、荷台の角度を変更でき、出し入れがしやすい工夫がされている機器もあります。

運搬機の使用用途

運搬機は、農業や倉庫、土木作業、建設現場などで使用されます。運搬機の選定の際には、搭載可能な面積、走行速度、許容荷重、価格、操作方法、運搬方法などを考慮する必要があります。また、それぞれの製品ごとに、運搬の効率が向上するような工夫がされていることが多いので、それらも考慮すべきです。

運搬機の使用例を以下に示します。

• 農作業における収穫物の運搬
• 農作業における肥料の運搬
• 土木作業現場における土砂の運搬

運搬機の原理

運搬機の動作原理を説明します。運搬機は操作部、バッテリーやガソリンタンクなどの動力源、タイヤやクローラなどの駆動部、積載部で構成されています。

動作時は、動力源から得られるエネルギーを駆動部の回転運動に変換し、操作部で操作することによって、移動します。ガソリンなどの液体燃料が動力源の場合は、燃料を燃やし、そのエネルギーでピストンを回転させ、その回転エネルギーを利用して駆動部の車輪を回転させます。バッテリーが動力源の場合は、電気エネルギーをモータによって回転運動に変換し、駆動部の車輪を回転させます。搭載部が持ち上げたり、傾斜をつけられる製品は、大きな力を出せる油圧システムを利用していることが多いです。

操作部では、乗り込んで操作する製品や、手押し車の様な形で操作する製品があります。使用時は、許容の搭載量や左右のバランスなどに注意する必要があります。

参考文献
https://www.yanmar.com/jp/agri/products/truck/mc96r/
https://www.honda.co.jp/carrier/

パンチャーとは

パンチャーは、油圧ポンプを使用して穴を開けるための工具です。やや大きめの穴を開ける用途に向いています。手動式と電動式があり、どちらも油圧で作動するので大きな力は必要ありません。軟鋼やステンレスに穴あけ可能です。穴あけ対象の鋼の形状には、フラットバーや等辺山形鋼、溝型鋼、リップ溝型鋼、H型鋼などがあります。

手動式は3.2mmより薄い鋼用です。電動式よりも小型で持ち運びがしやすいです。ただ、電動式は手動式よりもパワーがあります。

パンチャーの使用用途

パンチャーは電気設備の工事で、分電盤やプルボックス、配管用の穴あけ用途に使用されています。ドリルよりも穴あけが素早く、力もほとんど必要ないので便利です。設備工事で利用されることが多いですが、最近ではDIYでも使われるようになってきました。

径の大きい穴を開ける用途では、電動パンチャーよりも手動パンチャーのほうが適しています。また、持ち運びが必要な用途であれば手動パンチャーが利用されています。ただ、鋼の厚みがある場合は電動のほうがパワーがあります。

パンチャーの原理

パンチャーは軟鋼やステンレスの板に穴を開ける機械です。ポンチとダイを穴あけ対象の鋼の板に当てて、油圧で上から圧力をかけ、打ち抜きます。

穴あけ対象の鋼の板は、あらかじめ下穴を開けておき、ポンチに対して垂直になるようにセットします。傾いていると力が均一にかからず穴がきれいに開かない可能性があります。ダイスとポンチは、丸穴用や長穴用などの種類があり、開ける穴の形状とサイズ、対象の鋼の厚みなどに対して適応範囲内のものを選択します。

電動の場合はスイッチを押すと、ピストンが前進して、ピストンに取り付けたポンチに鋼の板が接触し、だんだんと変形してせん断されます。手動の場合はハンドルの動作を繰り返すとせん断されていきます。ポンチが押し込まれると下にある取り付けられたダイスの形状に沿って、下側からもせん断が始まり、穴が開きます。カスは、ダイスの内部にたまります。

電動の場合は引火や爆発、感電に注意し、特に衣服等が巻き込まれないよう注意が必要です。また、風窓をふさがない様にします。

参考文献
http://benrikougu.com/hydraulic-puncher/
https://www.izumi.maxell.co.jp/kougu/products/SH-5PDG/
https://ogura-web.com/seihin/hpc/hpcn209w.html

空気タンクとは

空気タンクは、エア・コンプレッサによって圧送された空気を備蓄するための耐圧容器です。圧縮空気の安定した供給や、エア・コンプレッサーの長寿命化に寄与する重要な機器です。

また、万が一エア・コンプレッサが故障した場合であっても、タンク内に残った圧縮空気である程度作業を続けることが可能です。

持ち歩き可能なものから据え置き型の大型なものまで多種多様な製品があり、エア・コンプレッサの容量に応じて適切な製品を選ぶことができます。

空気タンクの使用用途

エア・コンプレッサによって圧送された空気を備蓄し、各種エアツールや、大型車のフルエア式ブレーキやエア・サスペンション、シフトシリンダーなどの動力源として圧縮空気を供給する役割を担っています。

持ち運び可能なものにあっては、あらかじめエア・コンプレッサで圧縮空気を充填しておくことで、移動先でのエアツールの使用が可能となります。

また、大型車に使用されるものには圧力計が備えられており、過度なブレーキ操作などでエア圧が低下した際、運転者に音や表示にて警告をする装置が備わっています。

空気タンクの原理

圧縮空気を備蓄することが可能となるため、エア・コンプレッサーの長寿命化やメンテナンス頻度を少なくすることが可能となります。

また、溜められた圧縮空気はレギュレーターを介して一定圧に減圧された後、各配管へ圧送されるため、エア・コンプレッサー由来の圧力変動が発生しにくいという特徴があります。

加えて、何度も減圧・加圧を繰り返す関係上、内部結露により耐圧容器底部に水が貯まるため、本体底部には水抜き用の弁が設けられています。この水抜きを怠ったまま放置すると内部の腐食に繋がり、エア漏れを起こしたり、最悪の場合耐圧容器が爆発する恐れがあるため、業務終了後には必ず水抜きを行う必要があります。

各空気タンクは、圧縮空気の充填量があらかじめ規定されていますが、使用するエア・コンプレッサーの定格吐出量や昇圧できるキャパシティに合ったタンクを選定しないと、需要に供給が追いつかず、逆にエア・コンプレッサーの寿命を縮めてしまう可能性があります。

参考文献
https://sanei-air.jp/hpgen/HPB/entries/87.html