パンチャーとは
パンチャーは、油圧ポンプを使用して穴を開けるための工具です。やや大きめの穴を開ける用途に向いています。手動式と電動式があり、どちらも油圧で作動するので大きな力は必要ありません。軟鋼やステンレスに穴あけ可能です。穴あけ対象の鋼の形状には、フラットバーや等辺山形鋼、溝型鋼、リップ溝型鋼、H型鋼などがあります。
手動式は3.2mmより薄い鋼用です。電動式よりも小型で持ち運びがしやすいです。ただ、電動式は手動式よりもパワーがあります。
パンチャーの使用用途
パンチャーは電気設備の工事で、分電盤やプルボックス、配管用の穴あけ用途に使用されています。ドリルよりも穴あけが素早く、力もほとんど必要ないので便利です。設備工事で利用されることが多いですが、最近ではDIYでも使われるようになってきました。
径の大きい穴を開ける用途では、電動パンチャーよりも手動パンチャーのほうが適しています。また、持ち運びが必要な用途であれば手動パンチャーが利用されています。ただ、鋼の厚みがある場合は電動のほうがパワーがあります。
パンチャーの原理
パンチャーは軟鋼やステンレスの板に穴を開ける機械です。ポンチとダイを穴あけ対象の鋼の板に当てて、油圧で上から圧力をかけ、打ち抜きます。
穴あけ対象の鋼の板は、あらかじめ下穴を開けておき、ポンチに対して垂直になるようにセットします。傾いていると力が均一にかからず穴がきれいに開かない可能性があります。ダイスとポンチは、丸穴用や長穴用などの種類があり、開ける穴の形状とサイズ、対象の鋼の厚みなどに対して適応範囲内のものを選択します。
電動の場合はスイッチを押すと、ピストンが前進して、ピストンに取り付けたポンチに鋼の板が接触し、だんだんと変形してせん断されます。手動の場合はハンドルの動作を繰り返すとせん断されていきます。ポンチが押し込まれると下にある取り付けられたダイスの形状に沿って、下側からもせん断が始まり、穴が開きます。カスは、ダイスの内部にたまります。
電動の場合は引火や爆発、感電に注意し、特に衣服等が巻き込まれないよう注意が必要です。また、風窓をふさがない様にします。
参考文献
http://benrikougu.com/hydraulic-puncher/
https://www.izumi.maxell.co.jp/kougu/products/SH-5PDG/
https://ogura-web.com/seihin/hpc/hpcn209w.html