チューブカッターとは
チューブカッターとは、金属やプラスチックなどのチューブ (管) を切断するための工具です。
刃の付いた輪切り状の刃と、その刃を回転させるハンドルで構成されています。チューブを切断する際には、刃をチューブに当てて徐々に圧力を加えながらハンドルを回転させます。これにより刃はチューブの表面に沿って切り進み、正確な切断面を作ることが可能です。一般的に銅管や鋼管、アルミニウム管などの細い管に使用されます。
チューブカッターの使用用途
チューブカッターは管を使ったあらゆる製品、構造物、加工工程で使用されます。以下に主な使用場面である配管工事、自動車修理、金属加工、電気工事での用途を解説します。
1. 配管工事
一般的に水道工事やガス配管などでパイプやチューブの正確な切断面が必要なため、配管工事で広く使用されます。
2. 自動車修理
エンジンや排気システムや燃料系統などには数多くのパイプやチューブがあります。これらを正確に切断するためにチューブカッターが用いられます。
3. 金属加工
鉄工所や溶接工場など、金属パイプやチューブを加工するために正確な切断が求められる場面で使用されます。
4. 電気工事
電気配線や通信配線などでパイプやチューブを切断する場合にチューブカッターが用いられることが多いです。
チューブカッターの原理
チューブカッターによる切断原理は、刃をチューブに押し当てて回転させながら切断力をかけることによって、正確で平滑な切断面を作ることです。具体的には以下のような作業手順です。
- 刃にチューブを挟み込み、正確な位置に設置する
- 一方向のみにハンドルを回し、刃をチューブに押し当てながら回転させる
- 刃をチューブの表面に沿って徐々に進ませて切断する
- 回転させながら切断面を確認し、必要に応じて調整を行う
チューブカッターの刃は一般的に円形です。素材は鋼鉄やチタン、ダイヤモンドなどがあります。切断力を効率的に伝えるために刃先はかなり鋭いです。刃がチューブにしっかりと当たり、力を均等にかけられるように設計されています。
チューブカッターの種類
チューブカッターにはさまざまな種類があります。以下はその一部です。各種類の名称はメーカーにより異なる場合があります。
1. 輪切りタイプ
円状の刃を持ち、チューブの周囲を転がして切断するタイプです。刃の大きさによって異なるサイズのチューブを切断可能です。
2. ローリングタイプ
3つの円状の刃を持ち、刃がチューブに沿って回転して切削するタイプです。チューブの肉厚が薄い場合に最適です。
3. マイクロ対オプ
マイクロタイプは刃の大きさや形状が微調整されており、非常に小さい管や細い管を非常に正確に切断できます。
4. オートフィードタイプ
モーターによって刃を回転させる仕組みのチューブカッターです。切断面が平滑であることが多く、多量のチューブを効率的に切断可能です。
5. チェーンタイプ
複数の小さな刃を持ち、チューブを挟んで切断するタイプです。大口径の管を切断する場合に適しています。
チューブカッターのその他情報
チューブカッターのメリットとデメリット
1. メリット
チューブカッターを使用すると正確で平滑な切断面を作れます。切断面が平滑であることは、配管や配線などの接合部分がしっかりと密着して漏れを防ぐために重要です。またチューブカッターは手作業に比べて切断精度が高く、正確な長さや角度でチューブを切断できます。刃が露出せず切断力を均等にかけられるため、手作業よりも手指の怪我のリスクが低くチューブの変形も防げます。
使用方法も比較的簡単で適応範囲が広いです。刃をチューブに当ててハンドルを回転させるだけで正確に切断できます。大型のチューブには電動式のものも開発されています。金属やプラスチックなどの様々な材質のチューブに使用でき、直径や壁の厚さに応じてタイプも豊富です。切断面を面取りするための別の刃が付いている場合には、切断面に残った鋭利なエッジを取り除いて切断面を滑らかに仕上げられるため、配管や配線などの接合部分がしっかりと密着し漏れを防止できます。
2. デメリット
金属やプラスチックなどのチューブに使用できますが、硬質な素材や太い管には適さない場合があります。また、カッターの位置が不適切だったり切削力が強すぎると、切断時にチューブが変形するだけでなく刃の寿命を縮めてしまいますので、十分に注意して使用する必要があります。