整流用ダイオードについての概要、用途、原理などをご説明します。また、整流用ダイオードのメーカー18社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。整流用ダイオード関連企業の2022年4月注目ランキングは1位:株式会社日立パワーデバイス、2位:東芝デバイス&ストレージ株式会社、3位:新電元工業株式会社となっています。
整流用ダイオードは、交流の周波数を整流し、交流を直流に変換する電子部品です。P型半導体とN型半導体の接合を利用したダイオードです。順方向しか電流を流さないので逆接続からの保護にも利用されます。
整流用ダイオードは、逆回復の時間がかかるため高周波の整流には向きませんが、800V程度の電圧にも耐えるので広く利用されています。ブリッジダイオードは、整流用ダイオードを4~6個ブリッジ接続したダイオードで、効率よく整流することができます。
ダイオードというと整流ダイオードを言うことが多く、一般的なダイオードです。高電流、高電圧でも使用でき非常に安価なので、自動車や電化製品、産業機器などどこでも使用されています。車載用としてはドアや窓の開閉、照明、ブレーキ等多く使用されており、信頼性の高い整流用ダイオードが選択されています。アナログスイッチなどの電気回路や論理回路、保護回路に使用されています。
使用する周波数や条件によって変換効率が異なってきます。
整流ダイオードはシリコンダイオードとも呼ばれ、P型半導体とN型半導体を接合しています。
整流ダイオードはP型の端子側をアノード、N型の端子側をカソードとしています。PN接合部ではお互いの電子と正孔が打ち消しあい、空乏層が生じています。順電圧をかけると、P型部分に正孔、N型部分に電子を注入することになり空乏層が縮小し、電流としてはP型からN型に流れることになります。
逆電圧をかけると、P型部分に電子、N型部分に正孔を注入することになり、空乏層がさらに大きくなり、電流が流れなくなります。よってP型からN型方向にしか電流が流れない性質があります。
そのため、アノードからカソードに交流電流を加えると順方向のみ電流が流れ、逆方向の電流は流れなくなり、一定の方向に整流することができます。効率よく電流を取り出すために、ブリッジ回路が組まれ、ブリッジダイオードとして利用されます。
なお順方向の電流特性は、温度と電圧によって変化します。
整流用ダイオードは次のような使い方が可能です。
降伏現象を利用すると、回路の電圧を必要以上に大きくすることなく、一定に保つことが可能となります。たとえば、「12Vの主電源から5Vの電圧を得る」ということも可能です。
光は可視光から赤外線まで、様々な波長の光に対応することが出来ます。リモコンの受光部などにも使われます。
整流用ダイオードには様々な種類があります。
参考文献
https://www.shindengen.co.jp/products/semi/column/basic/diodes/general_rectifier_diode.html
https://toshiba.semicon-storage.com/jp/semiconductor/knowledge/e-learning/discrete/chap2/chap2-2.html
https://www.rohm.co.jp/electronics-basics/diodes/di_what3
https://hegtel.com/diode-sikumi.html
https://www.matsusada.co.jp/column/diode.html
https://toshiba.semicon-storage.com/jp/semiconductor/knowledge/e-learning/discrete/chap2/chap2-2.html
各種整流用ダイオードの値をグラフにプロットし、表にしました。ベータ版機能のため一部製品のみの表示となっております。
横にスクロールすると表の全体をご覧頂けます。
製品名 | AB01B | AU01 | AP01C | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
順方向電流 [A] | 10 | 0.5 | 0.5 | 1 | 1 | 3 | 1 | 1.5 | 1 | 0.2 |
逆方向耐圧 [V] | 1000 | 800 | 400 | 400 | 400 | 1000 | 400 | 1000 | 1000 | 1000 |
会社名 | サンケン電気株式会社 | サンケン電気株式会社 | サンケン電気株式会社 |
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年4月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社日立パワーデバイス | 16.7% |
2 | 東芝デバイス&ストレージ株式会社 | 15.9% |
3 | 新電元工業株式会社 | 10.6% |
4 | サンケン電気株式会社 | 9.8% |
5 | 株式会社オリジン | 6.8% |
6 | 日本インターナショナルPS株式会社 | 6.8% |
7 | 三菱電機株式会社 | 6.8% |
8 | ローム株式会社 | 6.8% |
9 | 富士電機株式会社 | 5.3% |
10 | 京セラ株式会社 | 3.8% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年4月の整流用ダイオードページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
1N4007は、順電流1A、逆電圧1000Vまでに対応した高品質な汎用整流用ダイオードです。
同シリーズの1N4001は1A 50Vの整流用ダイオードであるため、1N4007の方が高性能となっています。
1N4007では、サージ電流は30Aまでに対応しており、最大順方向降下電圧は1.1Vとなっています。
LED関連(LEDバルブ・テールランプ製作)をはじめとした、自動車用、太陽電池・ソーラーパネルなどでへのアプリケーションに最適です。
AB01Bは、順電流0.5A、逆電圧1000Vまでに対応した、高速整流用ダイオード(FRD)です。
印加電圧を順方向から逆方向に変化させた際の応答時間(逆回復時間)は、一般的な整流用ダイオードでは数μsから数十μsであるのに対し、FRDのAB01Bではライフタイム制御の最適化により200nsとなっています。
スイッチング電源等の高周波(数十kHzから数百kHz) の整流が求められるアプリケーションに最適です。
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