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PINダイオードについての概要、用途、原理などをご説明します。また、PINダイオードのメーカー18社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。PINダイオード関連企業の2025年1月注目ランキングは1位:株式会社ライテック、2位:マルツエレック株式会社、3位:エーモン工業株式会社となっています。
PINダイオードとは、P型半導体とN型半導体の間に電気抵抗の大きい真性I型半導体が入っており、空乏層を広くしたダイオードです。
空乏層が広いことにより応答特性が向上しています。中央のI型半導体が高抵抗なので、ダイオードの中で最も端子間容量が小さいダイオードです。PN接合のダイオードと順方向電圧はほぼ変わりません。PINダイオードは流れる電流によって抵抗が変わるので特に高周波の可変抵抗器として利用されます。また、逆電圧をかけた時にはコンデンサとして利用できます。
PINダイオードは端子間容量が小さく、直列抵抗が低い性質があり周波数特性が高い特徴があります。そのため高周波の通信ラインに影響を及ぼしづらいことから、携帯電話をはじめとした高周波信号のスイッチングに使用されています。また、電流に応じて抵抗が変化する性質があり可変抵抗としてバンド切り替え用、AGC回路や受信用アッテネータにも用いられています。また、逆電圧をかけた時にはコンデンサの役割も果たします。
図1. PINダイオードの順方向の電圧を印加した場合
PINダイオードは、順方向に電圧をかけるとP型半導体から正孔、N型半導体から電子が移動してI型半導体の中で出会い再結合します。I型半導体内ではかけられた電圧によって非常に早く電子と正孔が移動することになり、電流が流れやすい状態になります。このP型、N型から移動してきた正孔と電子がI型半導体中で出会うことで抵抗が変化していきます。つまり、電圧に応じて抵抗が変化するので電圧を制御することで可変抵抗として利用することが可能になります。
また、I型半導体の空乏層の厚みや面積を変えることで端子間容量を変化させることができ、抵抗特性を選択することができます。I型半導体を持たないPN型半導体と比べて、PINダイオードは正孔、電子といったキャリアの蓄積効果が高いため、性能が向上しています。
図2. PINダイオードに逆方向の電圧を印加した場合
一方、逆電圧をかけた時には、P型、N型それぞれの表面に正孔、電子が集まり、I型半導体は誘電体となり、コンデンサとして働きます。
伝導度変調とは、バイアスをかけたときに高抵抗の層にキャリアが流れ込むことで抵抗値が変化することをいいます。
P層とN層の間に挟まれたI層は、シリコン (Si) やゲルマニウム (Ge) といった4価の原子価をもつ元素からなります。これらは他の元素を含まない純粋な半導体として真性半導体と呼ばれ、電子を8個もつ安定した共有結合により拘束されているため電子の移動ができない絶縁層です。
しかし、PINダイオードにおいて順バイアスされると、P層から正孔、N層から電子が流れ込みI層は高濃度にドーピングされたような状態になります。その結果、伝導度変調が発生し高抵抗だったI層は順方向の電流が流れるようになり低オン抵抗となります。
PINダイオードは、高周波スイッチにも利用されています。低周波の領域では機械的なスイッチもありますが、高周波においては同軸リレーや半導体スイッチが用いられます。近年では、LAN通信システムや車載レーダーシステムの普及によりミリ波帯MMICスイッチとしても利用されています。
PINダイオードのスイッチ回路は、順バイアス時には高周波信号が出力され、逆バイアス時には高周波信号が出力されない原理となっています。 製品のラインナップとしては、反射型と吸収型どちらも存在します。反射型スイッチは、高周波電力が逆バイアス時には透過、順バイアス時には反射するタイプです。吸収型スイッチは、ON/OFFどちらにおいても電圧定在波比 (VSWR) が小さく信号ロスが少ないタイプです。
一般的に、PINダイオードスイッチはスイッチング速度や小型な点で優れていますが、消費電力が大きいというデメリットが挙げられます。
消費電力が大きくなる要因としては、挿入損失を少なく抑えるために高いバイアスをかける必要があるためです。 この欠点を補うミリ波帯のスイッチとして、MEMS (Micro Electro Mechanical System) という光スイッチが開発されており、今日の市場においてシェアを拡大しています。
参考文献
https://www.fbnews.jp/201509/rensai/ja3fmp_electronics_workshop_28_01.html
http://www.nteku.com/diode/pin_diode.aspx
http://fhirose.yz.yamagata-u.ac.jp/img/pn5.pdf
https://tsukuba.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=48298
https://books.google.co.jp/books?vid=ISBN4501324201
https://core.ac.uk/download/pdf/147691708.pdf
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2025年1月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社ライテック |
16.7%
|
2 | マルツエレック株式会社 |
8.3%
|
3 | エーモン工業株式会社 |
8.3%
|
4 | NXPジャパン株式会社 |
8.3%
|
5 | Vishay Intertechnology, Inc. |
8.3%
|
6 | Microchip Technology Inc. |
8.3%
|
7 | PANJIT Japan Inc. |
8.3%
|
8 | ケーイーシージャパン株式会社 |
8.3%
|
9 | オン・セミコンダクター株式会社 |
8.3%
|
10 | 東芝デバイス&ストレージ株式会社 |
8.3%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2025年1月のPINダイオードページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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