集電装置についての概要、用途、原理などをご説明します。また、集電装置のメーカー10社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。集電装置関連企業の2022年7月注目ランキングは1位:東洋電機製造株式会社、2位:株式会社工進精工所、3位:住友電気工業株式会社となっています。
集電装置は、電車などの搬送装置が走行しながら電気が流れている電線から電気を供給するための装置です。工場内のクレーンやホイスト等の給電装置としても利用されています。こうした搬送装置の軌道の天井にトロリー線を配置して、トロリー上を集電装置のホイールやシューで接続して集電します。
集電装置は電車でよく利用されているパンタグラフや、クレーンやホイスト用のポールコレクター、トロリーポールなどいろいろなタイプがあります。
集電装置は、電車やクレーンなどの搬送装置が移動のために安定した電気の供給を受ける用途に使用されています。重量のある機械や装置を一定の軌道で移動させるために使用する用途が多いです。集電装置を利用するには電線を張る必要があるので、あらかじめ決められた軌道でしか使用できません。
例としては、鉄道車両が電源を得るパンタグラフなどが代表的です。また、工場内の搬送装置でもポールコレクターやトロリーポールなどがあり、これらも集電装置です。
集電装置にはさまざまな種類がありますが、多くの集電子には電気を取り込みやすい銅やスズ、カーボンなどの合金が使用されています。接触により摩耗するため、定期的な交換が必要です。
いずれも感電事故が発生しないよう専門業者以外は取り扱いができない装置です。
電車が電気エネルギーを利用してモーターを回転させて走ることは周知のことですが、電車は唯一、エネルギーを自車に搭載していない乗り物であることは意外と知られていません。
その理由は、電車の走行性能と距離にあります。大重量の乗り物を電気で長時間・長距離動かそうとすると、バッテリーではエネルギー容量が少なすぎます。かといって発電機では大きくなりすぎる上、発電をするためのエネルギーを別途用意しなければならず、長距離を動かすには途中で補給をする必要があります。
そのため、電気を流した架線を鉄道に平行に張り、そこから電気を取り込んで電車を動かすことが最も効率的だと判断されました。その発想から、架線より電気を取り込むための装置として集電装置が考案されました。
集電装置は電車が実用化されたときから使用されています。日本では1895年に日本で初めて営業用電車が使用された時には集電装置が搭載されています。その時に搭載された集電装置はトロリーポールであり、1本使用のものが採用されていました。その後、電線が2本架線式になるとともにトロリーポールも2本使用されるようになりました。しかし、トロリーポールは分岐ポイントでポールが架線から外れてしまうため、車掌が手動でポールを操作して離線を防ぐ必要があることや、終点に着いた場合など、進行方向に合わせて車両の前後のポールを上げ下げしなければならないなどの手間から、技術が進歩するにつれて次第に使われなくなっていきます。
技術の進歩とともに、架線や操作面でのさまざまな問題が解決・改善されるようになると、ビューゲルやパンタグラフが登場し、現在は効率を含めたさまざまな面でパンタグラフが広く用いられ、日本ではトロリーポールを用いた電車は見られなくなりました。パンタグラフも登場時は外国製のみに頼っていましたが、国内のさまざまなメーカーが試行錯誤を重ねた結果、現在は国内メーカーのパンタグラフが主流であり、現在も改良を重ね機能や性能をより向上すべく切磋琢磨を続けています。
参考文献
https://www.shinkoh-electric.co.jp/pdf/pdf_file/syudensouchi.pdf
http://www.crane-club.com/study/crane/transmission.html#:~:text=%E7%A2%8D%E5%AD%90%E3%81%AB%E6%94%AF%E3%81%88%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%9F,%E6%84%9F%E9%9B%BB%E3%81%99%E3%82%8B%E6%81%90%E3%82%8C%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8B%E3%80%82
http://www.tawatawa.com/denshanani/page012.html
https://www.toyodenki.co.jp/technical-report/pdf/giho108/s10821.pdf
https://kyotolove.kyoto/I0000145
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年7月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 東洋電機製造株式会社 | 18.7% |
2 | 株式会社工進精工所 | 12.9% |
3 | 住友電気工業株式会社 | 12.3% |
4 | 昭和電工マテリアルズ株式会社 | 11.6% |
5 | 株式会社砂崎製作所 | 11% |
6 | 新晃電機株式会社 | 9% |
7 | 株式会社ハタヤリミテッド | 8.4% |
8 | シュンク・カーボン・テクノロジー | 7.1% |
9 | Henan Weihua Heavy Machinery Co., Ltd. | 4.5% |
10 | 朝日バグナル株式会社 | 4.5% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年7月の集電装置ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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