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砂ろ過装置についての概要、用途、原理などをご説明します。また、砂ろ過装置のメーカー32社一覧や企業ランキングも掲載しております。砂ろ過装置関連企業の2025年2月注目ランキングは1位:日本インカ株式会社、2位:テラル株式会社、3位:株式会社昌平となっています。
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1976年~2001年通産省(当初)工業技術院地質調査所勤務 北海道支所にて資源地質の研究に従事。>2001年~2016年産業技術総合研究所の産学官連携コーディネータととして勤務し、ものづくり基盤技術支援室長などを併任。>2004年~2016年R&Bパーク札幌大通
砂ろ過装置とは、その名の通り、微細な砂を用いて水をろ過する装置です。
砂を用いた水のろ過は古くから行われてきた手法ですが、小さな家庭用の浄水器から大規模な排水処理施設まで、さまざまな場面で使われています。
砂ろ過装置は、基本的に水から懸濁物質 (水の濁り成分) を取り除くための装置で、水道水製造 (浄水) や排水処理の前処理などで広く用いられています。また、工業用水として多量の水を必要とする場合の多くは、水道水を用いて採算が取れません。
そのような時は、地下水や河川の水を合法的に採取して、砂ろ過装置で水中の懸濁物質を除去して用います。食品工業、特に飲料メーカーなどでは、砂ろ過装置で処理した水を次亜塩素酸などで浄化して、飲料水レベルの水を自家製造している場合が多いです。
図1. 砂ろ過装置
砂ろ過装置はろ材として砂を利用するので、砂の粒度はろ過の速度とろ過された水の清浄度を決定する非常に重要な要因となります。
目的とする水の清浄度を得るためには、ろ材としての砂の適切な選定が必要です。清浄度の高い水が必要となる場合は、粒径が 0.3mm 以下の物やさらに細かな粒径 0.02mm 程度の物を使用したりします。
これだけ細かくなると、圧損が大きくなり水の流れが悪くなるので、水に圧力をかけてろ過スピードを向上させる装置もあります。
砂ろ過装置には、大きく分けて急速ろ過方式と緩速ろ過方式の2種類があります。
図2. 急速ろ過
ろ材を粗くすれば、ろ過速度が大きくなって狭い用地で大量の水をろ過できますが、原水をそのままろ過すると濁りを取りきれません。そのために、前処理として原水に凝集剤を投入して、微細な懸濁物質を凝集・沈殿させ、その上澄水をろ過します。
なお、手順は以下の通りです。
急速ろ過は、汚れが激しい水に対してもそれなりに対応可能で、大きなろ過施設の用地が確保できない場合でも時間当たりの処理能力を高くできます。大型浄水場の前処理や河川水から多量の工業用水を得る場合などに適しています。
図3. 緩速ろ過
緩速ろ過は、細かな砂の層にゆっくりと水を通し 、ろ材である砂粒の表層に形成される生物膜を利用してろ過する方式です。 生物膜はゼラチン状で、濁りの原因物質だけでなくさまざまな異物を付着させるため、砂粒の隙間より小さな異物を取り除くこともできます。
付着した異物のうち、有機汚れ (有害な細菌や悪臭物質など) の一部は生物膜中の微生物によって分解・無害化されます。急速ろ過では取り除けない水溶性有機物やアンモニアなども微生物により低減され、前処理に薬剤を用いる必要がありません。そのため、緩速ろ過のろ過水は清浄度が高いです。
緩速ろ過のろ材は、逆洗によって表層に堆積した汚れを掻きとることで洗浄できますが、その際に生物膜を破壊する可能性が高いため、計画的な保守が必要です。また、ろ過速度が低く、多量の水を処理するには巨大なろ過装置が必要となります。
ろ過装置内部には水から取り除いた懸濁物質がたまっていくため、定期的な除去作業が必要です。しかし、ろ材を全て交換するのは金銭的にも時間的にも非効率的です。そのため、多くの砂ろ過装置では、ろ過の際の水の流れとは逆方向に水を流す「逆洗」を行うことで、内部のろ材を洗浄して再使用できるようになっています。
逆洗中は砂ろ過装置が使用できないので、ろ材の入ったタンクを2台設置し、交互に使用するのが一般的です。ただし、逆洗だけでは懸濁物質を完全に除去できません。わずかに滞留した汚れがろ材に蓄積していくと、やがてはろ過層が目詰まりを起こすなどの不都合が生じます。
ろ過性能が十分に発揮できなくなったときが、メンテナンスのタイミングです。点検窓などで中の状態を確認できない場合は、運転状況からタイミングを計ることになります。
メリット
砂ろ過装置のメリットは、ランニングコストが小さく故障がおきにくい点です。ろ材は硬い石英質の砂を用いているので、通常運転時はもとより、逆洗時でも砂粒同士の摩擦による欠損は少ないです。
通常は、サイフォンの原理を利用して動力コストを低くおさえるように設計されており、急速ろ過の凝集剤を除けば薬剤投入も必要ありません。可動部分が少ないことから、故障も極めて少ないです。
デメリット
対してデメリットは、圧力を加えない (重力のみによる) ろ過では、単位面積あたりの処理速度が遅くなるため、処理水量に見合ったろ過装置の占有面積が大きくなることです。単位面背・時間当たりの生産性を重視する場合は、他のろ過方式を選択せざるを得ないこともあります。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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