【2021年版】蒸留装置5選 / メーカー10社一覧

蒸留装置のメーカー10社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。


目次


蒸留装置とは

蒸留装置は、蒸留を用いて石油や化学溶液、酒類などを分離する装置です。科学プロセスにおける分離作業の7割程度が蒸留工程であるので、分離作業において最も重要な位置にあります。通常の蒸留は、何度も蒸発と凝縮を繰り返して、対象を分離していきますが、一般的な工業においては、蒸留塔とよばれる連続的に蒸留が可能な装置が用いられています。化学反応や撹拌と蒸留装置が一体となっている製品もあります。酒類の上流においては、一度蒸発と凝縮をするだけの単蒸留と呼ばれる蒸留方法が使用されます。

蒸留装置の使用用途

蒸留装置は、石油プラントや化学工場、食品工場、実験場などで使用されます。石油プラントでは、石油をガソリンなどの精製、化学工場においては、化学反応によって生じた不純物の除去に、食品工場では酒類の精製、実験場では液体の特性を測ることや合成物の分離などが主な使用用途になります。蒸留装置の選定の際には、蒸留する対象の沸点や融点に十分対応できるかどうかの強度、対象の液体への耐久性があるか、サイズや蒸留速度などを考慮する必要があります。

蒸留装置の原理

蒸留装置の動作原理を、一般的な蒸留装置で用いられる蒸留塔を用いた装置をもとに説明します。蒸留装置は、蒸留塔、凝縮器、蒸発缶、流量調整弁などで構成されています。蒸発缶で蒸留対象の液体を蒸発させ、蒸留塔に輸送します。蒸留塔では、連続的に蒸留を行い、分離した液体は、再び蒸発缶へ輸送され、分離した気体は凝縮器へ輸送されます。凝縮器では、冷却水などによって冷却され、液体が分離されます。

蒸留塔の構造は、棚段塔と充填塔に分けられます。棚段塔は、内部がトレイと呼ばれる棚段で仕切られており、各段で気体と液体が接触するようになっており、分離が行われます。充填塔は、内部に充填物が上側が不規則に、下側が規則正しく詰められています。充填物の表面で気体と液体が接触するようになっており、反応が促進されます。圧力損失が棚段式に比べて少ないことが特徴です。

蒸留装置の注意点

蒸留は、2成分以上の液体を分離する単位操作の一つで、液体の沸点差(蒸気圧差)を利用して分離する操作になります。

蒸留装置は実験室レベルでは、フラスコとバーナー、冷却管の構成になっていますが、産業レベルではその規模が大きくなります。

産業レベルになると、処理量が多く、目的の純度まで精製する必要があるため、フラスコを何段も重ねたような蒸留塔で連続蒸留を行います。

蒸留装置では、目的生成物を得るために、蒸留塔の低沸点成分、高沸点成分の中でキーになる成分(限界成分)を決めて設計しているので、その成分の沸点が制御温度になります。多くの蒸留塔では、この制御段温度と下部に設置してあるリボイラーの熱源流量などと制御が繋がっています。

蒸留装置を設計する上で、温度計の測定位置は重要になります。塔内の気液のどの部分を測定しているかによって、温度が異なるので、リボイラーとの制御につなぐ温度計端を間違えると、蒸留塔そのものの分離に影響してきます。

また、上部のコンデンサーに使用する冷却水の温度にも注意が必要です。冷却装置で意図的に冷却された水を利用する場合は、夏場などの外気温変化による影響は受けにくいですが、海水を使用する場合は、季節によって温度が異なり、特に夏場は暖かくなりますので、目的温度まで冷却できなくなる恐れがあります。従い、冷却能力が減れば、蒸留装置へフィードする流体の量も減ることとなります。

蒸留装置で処理する流体の組成によっては、腐食などに強い材質を選定する必要があります。費用面から材質のクオリティーを落とす場合は、防食用のケミカルを注入するなど対策を取らなければければなりません。

蒸留装置の使い方

蒸留装置は、実験室レベルのものであれば、ガラス器具で組み立てます。

装置構成は、原料を仕込むフラスコ、蒸気を冷却する冷却管、温度計、ヒーター(バーナー)、保温剤、低沸点成分を受け入れるビーカーになります。また、反応を含み、攪拌混合が必要であれば、スターラーを設置します。

蒸留操作では、フラスコに仕込んだ原料を温めるので、ヒーターに電源を入れ、温度を設定します。バーナーを使用するのであれば、火炎を出して温度計を確認しながら調整を行います。

冷却管には水を流し続けますが、水は低沸点成分を受けるビーカーなどの下流側から上流に向かって流します。これは、向流の方が並流より同じ冷却管の大きさで効率的に冷却できるからです。

装置の使い方で見逃されがちなので、保温です。フラスコの底部はヒーターの熱で温められていますが、上部は外気で自然と冷却され、凝縮します。

この凝縮液がフラスコをつたって、原料へ入るため、時間ごとに低沸点成分の濃度を測定していれば、誤差が生じます。

よって、実験室レベルの蒸留操作の中では保温も行わなければなりません。

参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kakyoshi/66/6/66_300/_pdf
https://www.kce.co.jp/tec-info/distillation/distillation-facility.html
https://www.nikkaki.co.jp/products/about_plant
https://www.kiriyama.co.jp/dcms_media/other/%E8%92%B8%E7%95%99%E8%A3%85%E7%BD%AE%E5%85%A8%E8%88%AC.pdf

蒸留装置のメーカー情報

蒸留装置のメーカー10社一覧


蒸留装置のメーカーランキング

社員数の規模

  1. 1 柴田科学株式会社
  2. 2 日東精工アナリテック株式会社
  3. 3 株式会社本村製作所

設立年の新しい会社

  1. 1 日東精工アナリテック株式会社
  2. 2 宮本理研工業株式会社
  3. 3 株式会社旭製作所

歴史のある会社

  1. 1 柴田科学株式会社
  2. 2 株式会社本村製作所
  3. 3 株式会社スギヤマゲン

蒸留装置5選

アロマ減圧水蒸気蒸留装置

株式会社本村製作所 アロマ減圧水蒸気蒸留装置 画像出典: 株式会社本村製作所公式サイト

特徴

アロマ減圧水蒸気蒸留装置は、減圧蒸留および6通りの蒸留法を採用することにより、アロマを抽出することができる蒸留装置です。

従来の常圧水蒸気蒸留法ではなく減圧水蒸気蒸留法を採用することで0.3%から1%~4%と高い精油率データを実現し、コゲ臭が微少で香り成分が引き立つという特徴があります。

6通りの蒸留法があり原料に最も合った抽出法が選択でき、誰でも容易に扱える操作で、ステンレス製なのでメンテナンスも楽で衛生的です。

密閉構造で臭気を出さずに安全性もあり、狭いスペースでも設置可能なコンパクト設計になっています。

株式会社本村製作所の会社概要

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P-12EL

株式会社スギヤマゲン P-12EL 画像出典: 株式会社スギヤマゲン公式サイト

特徴

P-12ELは食品添加物分析用の水蒸気による蒸留装置です。

食品添加物分析法(2000)に準拠し、500mLの蒸留を約40分で完了することができ、以下の添加物が対象になります。

「安息香酸及び安息香酸ナトリウム」「ソルビン酸及びソルビン酸カリウム」「デヒドロ酢酸ナトリウム」「パラオキシ安息香酸エステル類(※アンモニア窒素等の水蒸気蒸留に最適)」

ヒーターの着脱が簡単で確実な方式を採用し、ガラス接続部はボールジョイントを使用し、架台は錆びにくいステンレス製を採用しています。

株式会社スギヤマゲンの会社概要

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反応蒸留装置 DRシリーズ

柴田科学株式会社

特徴

反応蒸留装置DRシリーズは主に反応蒸留に用いられる蒸留装置です。

広い反応窯と撹拌装置があり、そこに原料タンクが接続された反応部と、範囲の大きい充填塔と上部のコンデンサーおよび冷却器部分の蒸留部、2個の製品タンクにて構成されており、使用目的によりさまざまな組み合わせが可能です。

ほうけい酸ガラスとPTFEだけで接液部が構成され、減圧下での連続処理が可能です。

製品タンクを2コ搭載することで、交互に切り替えを行うことができ、装置の減圧を解除することなく連続的に蒸留物質を回収できます。

柴田科学株式会社の会社概要

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高真空蒸留装置

木村化工機株式会社

特徴

高真空蒸留装置は内部濃縮器を使用することで、蒸発面までの距離を短くし。圧力降下を最低限に抑制できる蒸留装置です。

0.001 mbarの低圧力、低い沸点での分子蒸留や薄膜蒸留などに適しており、熱の影響を受け易い物質でも処理が可能です。

シャープな分離が可能となっており、ワイパーブレードは形状と重量が可変可能で、蒸発ベーパーの凝縮機能付きコンデンサーが内蔵されています。

操作条件の変更が容易で、高真空状態で操作が可能、高沸点液の処理が可能です。

木村化工機株式会社の会社概要

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フッ素蒸留装置

宮本理研工業株式会社 フッ素蒸留装置 画像出典: 宮本理研工業株式会社公式サイト

特徴

フッ素蒸留装置は高性能スーパークイックヒーターを搭載した蒸留装置です。

高精度の温度管理(145±3℃)を実現し、液こぼれもなく断線や漏電のトラブルがなく、優れた伝導性で素早い加熱と放熱が可能です。

水蒸気発生量をセンサーで自動制御し、位相制御方式を採用することで常に安定した水蒸気発生量を制御(0~100%の連続可変)することが可能です。

オーバーシュート制御用の冷却ファンやセーフティガード、漏電ブレーカーを装備しているため安全面も充実しています。

宮本理研工業株式会社の会社概要

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