廃液処理装置についての概要、用途、原理などをご説明します。また、廃液処理装置のメーカー17社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。廃液処理装置関連企業の2022年6月注目ランキングは1位:株式会社バンザイ、2位:株式会社日本触媒、3位:住友電工ツールネット株式会社となっています。
廃液処理装置とは、油や酸、アルカリなどの有害成分を含む廃液を処理するための装置です。廃液に含まれるこれらの有害成分を無害化したり、回収したりする目的で使われます。
有機物濃度をはじめとする液の組成や廃液から回収したい成分は、廃液によって異なります。すなわち廃液の種類と目的に応じて処理方法が変わってくるため、適切な装置を選択することが重要です。
廃液の処理方法としては、燃焼処理や生物処理、蒸留法などが一般的に用いられます。
酸やアルカリなどの環境や人体への有害性を持つ物質は、河川や海にそのまま流せない場合がほとんどです。これらの有害物質を含む廃液は、産業廃棄物として処理することになります。その場合、産業廃棄物の処理を指定業者に依頼しなければならず、コストがかかります。
廃液処理装置を用いて廃液中の有害物質を無害化したり、濃縮して液量を減らしたりできれば、廃液処理のコスト削減が可能です。そのため、大量に廃液が出る大規模な製造工場などで使われています。食品分野や印刷分野など、導入分野は多岐にわたります。
廃液処理で代表的な方式の1つが、燃焼処理です。燃焼処理は、石油化学分野や製紙分野、医薬品分野など、幅広い分野に普及している処理方式です。
液中燃焼装置は燃焼処理方式を採用した処理装置であり、焼却炉と冷却缶によって構成されています。焼却炉に廃液を導入すると、廃液中の有機物が燃焼して分解され、高温のガスが生じます。
燃焼処理で大きな問題となるのは、有害物質として知られるダイオキシンの発生です。燃焼で生じたガスの温度が300-500℃になったとき、ダイオキシンが再合成されやすくなることが知られています。
液中燃焼装置において、ダイオキシン発生の抑制に貢献しているのは冷却缶です。ガスを冷却缶で急冷すると、冷却缶がない場合と比べて、上記の温度域にとどまる時間が短縮されます。すなわち、ダイオキシンが発生しやすい条件を回避できるため、ダイオキシンによる二次災害をもたらすリスクが低減されるのです。
燃焼処理以外に有機物を分解する方法としては、微生物を利用した生物処理や、触媒を用いた方法があります。
廃液処理装置と排水処理装置の違いは文字通り、「廃液」か「排液」かの違いです。それぞれによって処理装置の役割が違うので、注意する必要があります。
「廃液」とは、不純物や有害物質を含んで汚れた液体のことを言います。「排液」とは、不用になった液体を外に排出することです。大きな違いは、廃液は「汚い水」を指す名詞、排液は「液体を排出する」意味を指す動詞です。
つまり、廃液処理装置とは、汚くなった液体を処理するための装置です。一方、排液処理装置とは、汚い、汚くないに関わらず、液体を外に排出する装置のことです。
廃液処理装置を使用するにあたり、廃液に含まれている物質に合わせて、適切な処理方法の装置を選ぶ必要があります。まずは廃液に含まれている物質によって分類しましょう。液体の実験系廃棄物は有機物系廃液と無機物系廃液に分類されますが、それらをさらに細分類した液体に合わせた処理方法で装置が使い分けられます。
有機物系廃液は「特定有害等有機溶媒」「写真現像廃液」「写真定着廃液」「可燃性廃液」「難燃性廃液」の順に、5種類に細分類されます。写真廃液は家庭のカメラ撮影だけではなく、映画のフィルムやレントゲンなどから発生します。有機系廃液の主な処理方法は、燃焼処理や生物処理などです。
無機物系廃液は「シアン系廃液」「水銀系廃液」「フッ素、リン酸系廃液」「重金属系廃液」「酸、アルカリ性廃液」の順に、5種類に細分化されます。無機物系廃液の主な処理方法は、酸化、還元、中和処理や、有害物質を取り出す活性汚泥処理、凝集沈殿処理などが存在します。
廃液処理装置の設置、管理は厚生労働省が定めた規定を守らなければなりません。まず、廃液処理装置を設置する基準は、無機物系廃液を扱う場合は必ず必要です。
次に、廃液処理装置に通じる排水溝やピットが塩酸、硝酸または硫酸を含む廃液と、シアン化カリウム、シアン化ナトリウムまたは硫化ナトリウムを含む廃液とで混ざらないことです。混ざり合うことで、有毒性の高いシアン化水素または硫化水素が発生します。廃液処理装置は、これらが混ざらない構造のものにしなければなりません。 廃液処理装置は、一年に一度の定期自主検査を実施しなけれまなりません。また、定期自主検査の記録は三年間の保管義務が定められています。
参考文献
https://www.tske.co.jp/search/haieki.html
https://www.sumitomo-toolnet.co.jp/product/environment/jyohatsu-haieki.html
https://kokugoryokuup.com/haisui-difference/
http://irc1.lab.u-ryukyu.ac.jp/?action=common_download_main&upload_id=4792
https://www.chemical-substance.com/roudouanzen/kanri.html
https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-2/hor1-2-29-3-0.htm
https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-2/hor1-2-29-5-0.htm
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株式会社アメロイド*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年6月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社バンザイ | 19.1% |
2 | 株式会社日本触媒 | 11.2% |
3 | 住友電工ツールネット株式会社 | 7.9% |
4 | 住友重機械工業株式会社 | 6.7% |
5 | 岩谷産業株式会社 | 6.7% |
6 | 中川化学装置株式会社 | 5.6% |
7 | 株式会社リンカイ | 5.6% |
8 | 藤井設備工業株式会社 | 5.6% |
9 | ボルカノ株式会社 | 5.6% |
10 | 壽環境機材株式会社 | 4.5% |
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