自動計量機とは
自動計量機とは、物体の重さを自動的に計測するための機器です。
一般的には、商品や製品の重量を計量するために使用されます。自動計量機は高い精度で計量を行うため、人間のミスや主観的な判断の影響を排除できます。正確な計量結果が得られ、品質管理や取引の信頼性が向上します。
また、高速で計量を行うことが可能です。人手による計量に比べて作業時間が短縮されるため、業務の効率性が向上します。特に大量の商品や製品を計量する場合や、短い時間枠で多くの計量を行う必要がある場合には、自動計量機の導入が非常に有益です。
製品によっては計量データを自動的に記録し、データベースに保存することもできます。これにより、計量の履歴や統計情報を容易に追跡し、分析が可能となるため、品質管理や生産性向上が実現されます。
自動計量機の使用用途
自動計量機は、さまざまな産業や使用用途で活用されます。
1. 小売業
小売業では、商品の重量を計量して販売価格を決定します。スーパーマーケットでは野菜・果物や肉・魚の重さを計測し、それに基づいて価格を設定する場合が一般的です。
また、自動計量機はパンや菓子などの包装済み商品の重さを計量する際にも使用されます。
2. 農業
農業では、収穫物や農産物の重量の計測が必要です。果樹園では収穫されたリンゴやオレンジの重量を計測し、出荷前の品質管理や価格設定に活用します。
3. 養鶏業
養鶏業では鶏卵の重さを計測し、分類やグレード分けに使用します。
4. 物流業
物流業では、荷物や貨物の重量を計測して輸送の手配や料金の計算を行うことが必要です。運送業者は荷物を受け取る際に自動計量機を使用し、正確な重さを確認して適切な輸送手段や料金を決定します。
自動計量機の原理
自動計量機は、重量を感知するためにセンサーを使用します。一般的に使用されるセンサーは、ロードセルや圧力センサーです。センサーは物体の重さを感知し、その情報を取得します。
センサーから取得した重量情報はアナログ信号として受信することが多いです。このアナログ信号はアンプやアナログ-デジタル変換器 (ADC) などの回路を通じてデジタル信号に変換されます。デジタル信号に変換されたデータは、内蔵のコンピューターシステムで処理されます。
処理されたデータは、重量の数値としてディスプレイに表示されるのが一般的です。また、多くの自動計量機は計量データを記録する機能も備えており、内部のデータベースや外部の記録装置に計測結果を保存します。
ただし、正確な重量を計測するために校正が必要です。校正は既知の重量を使用して計量機を調整するプロセスです。時間の経過や外部要因による影響を補正するために、自動計量機は定期的なメンテナンスや再補正が必要になります。
自動計量機の種類
自動計量機には、さまざまな種類が存在します。以下は自動計量機の種類一例です。
1. 台秤
大型の計量プラットフォームを備えた自動計量機です。主に工業や物流業界で使用され、大きな荷物やパレットなどの重量計測に適しています。高い耐荷重能力を持ち、頑丈な構造で重量計測を行います。
2. パッケージングスケール
商品を包装する際に使用される自動計量機です。商品を正確に計量し、パッケージに詰める際の重量制御を行います。食品や医薬品、化粧品などの包装ラインで広く使用されます。
3. ベルトスケール
ベルトコンベアの上を通過する物体や製品の重量を計量する自動計量機です。主に物流や製造業界で使用され、流れる製品の計量や統計データの収集に適しています。
鉱山や採石場などの鉱業では、鉱石や骨材などの重量計量が重要です。ベルトスケールはベルトコンベア上を流れる鉱石を計測し、出荷量の管理や品質管理に使用されます。
4. ホッパースケール
物体や材料を自動的に供給されるホッパーに入れ、重量を計量する自動計量機です。ホッパースケールは計量結果に基づいて制御を実行することができます。
供給の開始や停止、バッチの制御などを自動化して生産プロセスを効果的に制御可能で、他のシステムや装置との統合も容易です。粉体の連続測定も可能なため、スナック菓子袋詰めラインで調味料の正確な供給などに寄与します。また、バッチの混合や反応プロセスにおける材料供給にも使用されます。
参考文献
https://dl.cdn-anritsu.com/ja-jp/test-measurement/reffiles/About-Anritsu/R_D/Technical/85/85_04.pdf
https://www.plusonetec.jp/products_cat/petit-scale/
https://alpha-kabu.com/product/weight/zero