サンプラ

サンプラとは

サンプラとは、株式会社サンプラテックが製造販売する、実験・研究用の各種樹脂製容器類のことです。

透明度が高く、耐熱性及び耐薬品性に優れています。オートクレーブにも利用可能です。様々な大きさ・形状の製品が販売されており、用途に合わせて自由に選択することができます。

サンプラの使用用途

1. 概要

サンプラは、理化学用品として、主に研究や実験に使用されます。液体を入れて保管する容器として使用したり、中栓付きの容器には粉体や、粘度の高いペースト状物質を使用する場合もあります。また、ノズル付きポリタンクや、ビーカー、メスシリンダーなどもあり、液体の保管・移動や、計量などに広く使用されます。

メタルフリーで高度分析や半導体業界においても使用可能であり、下記のような具体的な使用事例が有ります。

  • 電子材料の保存・運搬
  • 薬品・合成中間体の保存
  • 各種分析用サンプルの保存
  • 塗料や染料などの、小分け色見本用保存
  • 化学薬品工業や食品工業などにおける、粉末・顆粒、材料の保管や運搬

2. 帯電防止仕様

サンプラの製品の中で、帯電防止仕様の製品は特に下記のような粉体の保存用途に優れています。静電気を発生させずに保存することが可能です。

  • 電子材料用の粉体
  • 半導体製造用の粉体材料
  • 機能性材料の粉体

3. PFA製

フッ素樹脂の一種であるPFAは、酸やアルカリをはじめ全ての有機溶剤に耐性があり、特に優れた素材です。サンプラ容器のうち、このようなPFAを用いたものは特に下記用途に適しています。

  • フッ化水素酸の保管 (半導体製造用など) 
  • 高純度試薬の保存容器、或いは、製品容器
  • 微量分析用サンプルの保存
  • 細胞培養液の凍結保存
  • バイオ製剤の長期凍結保存

4. 遮光容器

サンプラの中には、茶褐色の遮光ボトルも販売されています。遮光容器は、光に弱い物質を保管することに適しており、特に下記用途で使用される製品です。

  • 次亜塩素酸水の保存
  • 光硬化性をもつ物質の保存 (接着剤や塗料など)
  • 光分解性のある物質の保存 (化粧品原料など)

サンプラの原理

サンプラは、ポリプロピレン (PP) やポリエチレン (PE) やフッ素樹脂 (PFA) などを原料として使用している樹脂容器です。また、環境に配慮したバイオプラシリーズでは、バイオポリエチレンが使用されています。PE製品の中には帯電防止仕様となっているものもあります。

1. ポリプロピレン (PP)

ポリプロピレンは、汎用樹脂の1つです。PP製容器は半透明で内容物を確認しやすく、耐熱温度が121℃と比較的高いことが特徴として挙げられます。オートクレーブ処理が可能です。

サンプラのPPボトルは中栓が不要なインナーリング構造となっており、作業効率性が高い構造です。

2. ポリエチレン (PE)

ポリエチレンは、樹脂の中でも安価な汎用樹脂です。安価で、豊富なサイズ展開が特徴であり、幅広い産業で使用されます。規格瓶、ポリ瓶などの通称が用いられることもあります。容器構成は、本体、キャップ、中栓です。本体には高密度ポリエチレンが用いられ、中栓には低密度ポリエチレンが使用されます。

また、PEボトルには、褐色の遮光瓶や帯電防止容器などがあります。褐色瓶は、光により変性する薬液 (次亜塩素酸水など) などの保存に適した容器です。帯電防止容器は、静電気の発生を防止する容器で、

  • 粉体が容器壁面に付着する
  • 静電気が内容物に影響を与える
  • ホコリが付着しやすい
  • 防爆対策への問題

などの問題を解決することができます。

3. フッ素樹脂 (PFA) 

PFAは、フッ素樹脂の一種で、パーフルオロアルコキシという物質です。極めて耐薬品性、耐熱性、透明性、純粋性に優れています。PFAを使用したボトルは酸やアルカリをはじめ全ての有機溶剤に耐性を発揮します。また、耐熱温度は260℃で、低温にも強い性質 (耐冷-196℃)です。純粋性の高さも突出しており、樹脂からの溶出は極めて微量です。半導体製造用高純度試薬の容器などにも適しています。

その他、電気絶縁性、非粘着性、低摩擦性、耐熱焼性、耐紫外線特性にも優れています。

4. バイオポリエチレン

サンプラの中には、バイオポリエチレンを原料とした、環境配慮型の製品もあります。バイオポリエチレンとは、サトウキビを由来とした、バイオプラスチックの一種です。植物由来のプラスチック製品は、主原料となる植物 (サトウキビ) が育成段階で光合成によりCO2を吸収しています。そのため、廃棄物として焼却される際のCO2排出量を0とみなすことができ、この考え方をカーボンニュートラルと呼びます。ただし、生分解性プラスチックではないため、土壌では分解しません。

製品品質は従来のポリエチレンと変わらないため、石油由来の従来品と同じように使用することができます。

サンプラの種類

前述の通り、サンプラには製品原料によって、PP、PE、PFA、バイオポリエチレンなどの種類があります。また、その中でも、特別な仕様として遮光容器や帯電防止容器などがあります。

これらの種類の中でも、更に様々な形状の製品があります。例えば、保存用のボトルの形状の種類は、広口ボトルや細口ボトル、活栓付瓶、取っ手付き、などです。また、容量の種類も、最もバリエーションの多いPE瓶では20mLから10Lまで様々な大きさがあります。保存容器以外にも、ビーカー、メスシリンダー、ポリタンクなどの製品があります。用途に合わせて適切なものを選択することが必要です。

参考文献
https://www.sanplatec.co.jp/product.php?id=659
https://www.sanplatec.co.jp/product.php?id=301
https://www.sanplatec.co.jp/product.php?id=1509

サンドポンプ

サンドポンプとはサンドポンプ

サンドポンプとは、主に工事現場や河川の工事などで使用され、ヘドロや砂利などを吸い上げる際に使用されるポンプです。

通常のポンプでヘドロや砂利などを吸い込めば目詰まりを起こしてしまいますが、サンドポンプには目詰まりを自動で防止してくれる機能が付いているため、ヘドロや砂利などの不純物が多い箇所でも安心して使用することができます。不純物を吸い込んだ際に壊れてしまわないよう、通常のポンプより頑強な作りになっているものが主流です。

サンドポンプの使用用途

1. 鉱業・採掘業

鉱石や鉱物を採掘する際に、土砂や砂利が混ざっていることがあります。サンドポンプは、これらの固形粒子を含むスラリーをポンプできるため、鉱石や鉱物の移送や処理に使用されます。

2. 建設業

建設現場では、基礎の埋設や排水作業で大量の土砂や砂利が発生します。サンドポンプは、これらの固形粒子を含む水や液体を効率的に排水したり、移送したりするために活用されます。

3. 海洋工学

海底の土砂や岩盤の除去や、堤防や埠頭の建設時にもサンドポンプが使用されます。海底のスラリーをポンプすることで、海底工事の効率化が図られます。

4. 石油・ガス業界

石油やガスの掘削作業において、穴の中に発生するスラリーを排出するのにサンドポンプが活用されます。また、井戸内での固形粒子の処理にも使用されることがあります。

5. 環境工学

河川や湖沼の浚渫作業や、汚染土壌の浄化作業においても、サンドポンプが使用されます。固形粒子を液体と一緒に吸い上げ、処理場へ移送する役割を果たします。

6. 農業

農業では、水や液体の移送や排水が必要な場面があります。特に、灌漑や排水用途で、サンドポンプが使用されることがあります。

7. 産業用途

一般的な産業プロセスにおいても、固形粒子を含む液体の移送が必要な場合があります。サンドポンプは、そのような場面で使用され、生産効率の向上に寄与します。

サンドポンプの原理

1. 吸引

サンドポンプは、ポンプの内部に設置された特殊なデザインの入口を通じてスラリーを吸い上げます。この際、ポンプ内部の空間が負圧状態になり、周囲の液体と固体が吸引される仕組みです。

2. 運動の転送

吸い上げたスラリーは、ポンプの中で運動を転送されます。この運動の転送は、ポンプ内部の部品やメカニズムによって行われ、ポンプ内部の運動によって、吸い上げたスラリーが前進方向へと移動します。

3. 排出

スラリーがポンプ内部で前進した後、特定の出口から排出されます。この際、排出口付近の圧力が変化しスラリーが外部へ移動し、排出されるスラリーは、目的地へと送られます。

4. ポンプの特殊設計

サンドポンプは、固形粒子を効率的に処理するために特別に設計されています。内部構造やポンプの部品は、スラリーの通過や固体の堆積に対して耐久性を持つように工夫されています。

5. エネルギー供給

サンドポンプには、エネルギー供給源が必要です。電気モーターやエンジンによって駆動されることが一般的であり、これによってポンプ内部の運動や圧力変化が生み出されます。

サンドポンプの種類

1. エジェクターポンプ

エジェクターポンプは、ジェット水流を使用してスラリーを吸引・排出するポンプです。液体を高速で噴射することで負圧を発生させ、スラリーを吸引します。簡潔な構造でありながら効率的な運転が可能です。

2. シリンジポンプ

シリンジポンプは、シリンジの動きを通じてスラリーを吸い上げ排出するポンプです。精密な液体制御が必要な場合に適しており、微小な流量調整が可能です。医療分野や研究室で使用されることが多いです。

3. 真空ポンプ

真空ポンプは、真空状態を利用してスラリーを吸引するポンプです。真空を発生させることで、液体と固体を効率的に吸引できます。高い吸引力を持ち、幅広い用途に適しています。

4. シーダンポンプ

シーダンポンプは、スラリーを容器から吸い上げる際に使用される手動ポンプです。シリンダーとピストンの動きによってスラリーを吸引し、排出します。簡単な操作であるため、屋外作業などで利用されます。

5. シュロップポンプ

シュロップポンプは、スラリーを吸引する際に水の流れを利用するポンプです。水流がスラリーを吸引し、専用の管を通じて排出します。水流を利用するため、エネルギー効率が高いです。

参考文献
http://www.kurimoto.co.jp/technology/data/68/tr68-info01.pdf
http://www.elepon.com/_jp_structure.html

サイドクランプ

サイドクランプとは

サイドクランプとは、対象物を横側から押しつけるクランプ部品です。

横押しクランプとも呼ばれ、切削加工用治具として使用されることが多いです。対象物上面の加工をする際のクランプとして利用します。材料の移動やずれを防ぎ、作業の精度を向上させることが可能です。

サイドクランプではレバーやスクリューによって締付部分を操作します。これにより、素早くかつ簡単に材料を固定することが可能です。様々な材料や形状の部材を固定するために使用されます。

サイドクランプの使用用途

サイドクランプは、材料や部品を側面から挟み込んで固定するために使用されます。以下は一般的な使用用途です。

1. 木工

木工では接着剤を使用して部品を接合することが一般的です。接着剤が完全に硬化するまでの間、サイドクランプを使用して部品を正確な位置に保持します。

また、木材を組み立てる際に、部品がずれないように保持するためにサイドクランプを使用することも多いです。特に複数の部品を正確な位置に揃える必要がある場合に有利です。

2. 金属加工

溶接時には、部品を正確な位置に保持することが重要です。サイドクランプを使用して溶接する部品を固定し、安定した作業環境を作り出します。サイドクランプを使用して、部品が動かないようにしっかりと固定することが可能です。

3. 自動車

自動車においてはブレーキパッドの交換時に、サイドクランプを使用してブレーキピストンを圧縮して使用します。また、サスペンションやコイルスプリングの交換時に、サイドクランプを使用して部品を固定することで作業を行うことが可能です。

4. 建築

建設現場では大きな石材やコンクリートブロックを正確に配置することが必要です。サイドクランプはこれらの部品を正確な位置に保持するために使用されます。鉄筋を組み立てる際もにサイドクランプを使用して固定する場合があります。

サイドクランプの原理

サイドクランプの動作には梃の原理を使用しています。サイドクランプの力点に力が加えられると、作用点となる固定部分に力が伝わるように設計されています。これにより、固定部分で力強く対象物を挟みこむことが可能です。

対象物を挟み込む固定部分は、旋回あごやジョーなどと呼ばれる主要部品です。一般的には開閉を制御するレバーやスクリュー機構を備えています。この構造により、作業者が簡単に調整できるようになっています。

材質には鋼やアルミニウム合金を使用されることが多いです。一般的に主要な構造部品は耐久性と強度を確保するために鋼製です。特に高い耐荷重が必要な場合や、厳しい環境下での使用に適しています。

アルミニウム合金は軽量でありながら強度があり、腐食にも強い点が特徴です。したがって、一部のサイドクランプでフレームやレバーなどの部品に使用されます。クランプ固定の際に傷つきやすい軟材に対応するため、黄銅などが使用される場合もあります。

サイドクランプの選び方

サイドクランプを選ぶ際は、以下の選定要素を考慮することが重要です。

1. クランプ力

クランプ力は対象物をどれだけしっかりと固定できるかを示す指標です。材料の特性や加工作業の要求に応じて、十分なクランプ力が必要となります。一般的にはクランプ力が大きいほど、より強固に対象物を保持できます。

2. サイズ

サイドクランプのサイズは対象物のサイズに合わせて選択する必要があります。小さいクランプは細かい作業に適していますが、大きなクランプは大型の材料や部品を固定する際に有利です。対象物がクランプのジョー内に十分に収まるよう、適切なサイズのクランプを選択します。

3. 材質

サイドクランプの材質は、耐久性や作業環境に影響を与えます。一般的に鋼製のクランプが耐久性に優れていますが、軽量性が求められる場合はアルミニウム合金製のクランプを選定することも多いです。また、作業環境によっては、防錆処理や耐腐食性が重要な要素となります。

4. 操作性

クランプの操作性も重要な要素です。レバータイプのクランプは簡単に操作できますが、スクリュータイプのクランプはより微調整が可能です。作業の要求に応じて、操作性や調整性を考慮してクランプを選択します。

参考文献
https://www.imao.co.jp/sideclamp.html
http://www.next-co.co.jp/works/bankin_05.html

サイトグラス

サイトグラスとは

サイトグラス

サイトグラス (英: Sight Glass) とは、流体の流れや液面位置の監視するための機器です。

流れ監視の用途では、「サイトフロー」「フローサイト」「サイトフローインジケーター」とも呼ばれることもあり、配管内流体の流れの有無や流量程度を監視することが目的です。液面の確認の用途では、「サイトフローゲージ」とも呼ばれることもあり、液面位置 (レベル) の監視が目的となっています。

上記2つの用途では、機器の形状や構造、取り付け方法が大きく異なります。

サイトグラスの使用用途

サイトグラス_図1

図1. サイトグラスの使用例

サイトグラスは、前述のように下記2つの用途があります。

1.  流体流れの監視

流体の流れ監視の場合のサイトグラスは、発電所や工場などで敷設されている配管に、フランジやねじ込みで接続されています。配管内部を流れる蒸気や水、薬品などさまざまな液体の流れを、運転員やメンテナンス作業者が目視で監視を行っています。

2. 液面位置の監視

液面位置監視の場合のサイトグラスは、減速機や軸受 (ベアリング) を使用している機械のハウジング側面の穴に、ねじ込みや打ち込み (はめ込み) で取り付けられています。運転員やメンテナンス作業者が、適正な液面レベルの確認と、適正給油量の確認を目視で行っています。

サイトグラスの原理

サイトグラス_図2

図2. サイトグラスの原理

サイトグラスの原理は、上記2つの用途によって異なります。

1. 流体流れの監視

流体流れ監視用のサイトグラスは、大きく分けて下記の2つの方法で視認する構造です。

  • 液体の流れている状態を、渦や気泡を目視で確認
  • 流体の流れによってフラップや羽根車を回転させ目視で確認

2. 液面位置の監視

液面位置監視用のサイトグラスは、オイルなどの液体の適正位置 (レベル) に取り付けられ、液面がサイトグラス取り付け位置に達すると、サイトグラス内に液体が入り込み、液面を確認する構造です。

一般的に、液面が中央位置付近になるようにオイルなどを給油します。ただし、サイトグラス内全てが液体で充満されている場合は、必要以上に給油されていることを示しています。

サイトグラスの構造

サイトグラスの構造による種類は、下記のとおりです。

1. 流体流れ監視用

サイトグラス_図3

図3. 流れ監視用サイトグラスの種類

透視式
透視式サイトグラス内部は特別な機構はなく、流体が通過する際の渦や気泡により確認する構造です。二液流体で使用した場合は、色合いなどで混合状態を確認することができます。

フラップ式
フラップ式サイトグラス内部に、フラップと呼ばれる板がピンなどの軸に取り付けられ、流体の流れに応じてフラップの角度が変化することで、流れ状態を確認する構造です。流量が多いほどフラップの角度は水平に近くなります。

ボール式
ボール式サイトグラス内部には数個のボールがあり、流体の流れに応じてボールが浮遊し回転することで、流れ状態を確認する構造です。流量が多いほどボールの動きは早くなります。

羽根車式
羽根車式サイトグラス内部に、羽根車が取り付けられ、流体の流れによって羽根車が回転することで、流れ状態を確認する構造です。流量が多いほど羽根車の回転は速くなります。

ノズル式
ノズル式サイトグラス内部には、ノズルと呼ばれるパイプ状のものがあり、ノズルら滴下する流体を確認します。ノズル式は、流体がガラスと接触しないため、ガラスの汚れが少ないのが特徴です。このタイプは少流量用で、垂直配管に設置し流れ方向は、上から下向きに使用に限定されます。

ランタン式
ランタン式サイトグラス本体は、ガラスでパイプ状になっているため、360°どの方向からも流れの確認ができます。液体に使用する場合は、液体の残留が少ないのが特徴で、液体だけではなく紛体などの流れの監視にも適しています。このタイプも、垂直配管に設置し流れ方向は、上から下向きに使用に限定されます。

2. 液面位置監視用

サイトグラス_図4

図4. 液面位置監視用サイトグラスの種類

ねじ込み式
ねじ込み式サイトグラスは、減速機ハウジングなどに加工されためすねじに、ねじ込んで取り付けます。サイトグラス内部には、反射板があり視認しやすいタイプと、反射板がないタイプがあります。

打ち込み式
打ち込み式サイトグラスは、減速機ハウジングなどに加工された単純な穴に、はめ込んで取り付けます。サイトグラス内部には、ねじ込み式と同様に反射板がありとなしがあります。

ドーム型
ドーム型サイトグラスは、ガラス面が半球状のドーム型で、ねじ込んで取り付けます。

その他のサイトグラスの情報

1. サイトグラスの材質

サイトグラスに使用されている代表的な材質は、下記のとおりです。

流体流れ監視用 (本体部分)

  • ねずみ鋳鉄品 JIS G5501 FC200など
  • 球状黒鉛鋳鉄 (ダクタイル鋳鉄) JIS G5502 FCD450など
  • 高温高圧鋳鋼品 JIS G5151 SCPH2など
  • ステンレス鋳鋼鋼品 JIS G5121 SCS13A, 14Aなど
  • 青銅鋳物 JIS H5120 CAC406など
  • その他 内部の流体通過部分にライニングやコーティングを施したものなど

液面位置監視用

  • 炭素鋼、ステンレス鋼、樹脂など

窓に使用されているガラスは、使用する流体の種類や圧力・温度によって異なった材質になります。

流体流れ監視用は、強化ガラスや高温用はホウケイ酸ガラスなどを使用しています。液面位置監視用は、ポリカーボネート樹脂 (PC) や強化ガラスです。

2. 規格

サイトグラスに関する規格には下記があります。

  • JIS F7218 船用筒形サイトグラス Shipbuilding-Cylindrical sight glasses
  • JIS F7234 船用平形サイトグラス Shipbuilding-Flat sight glasses

3.  選定や仕様に関する注意点

蒸気配管のドレン排出配管には、圧力計ボールバルブグローブバルブ、ドレン回収装置、ストレーナスチームトラップ減圧弁、逆止弁、電磁弁などの後流側にサイトグラスが設置されていることがあります。そのため、サイトグラスに到達するまでにウォーターハンマーやフラッシュ蒸気、キャビテーションが発生することで、正確に流量を計測できないなどの問題が発生します。

また、高温流体で使用する場合の問題点は、蒸気によりサイトグラスも高温状態になり、急激な冷却による温度低下が生じると、サイトグラスのガラス部には熱衝撃などで破損することです。したがって、サイトグラスを取り付ける場所や環境を考慮して、型式や特にガラス材質の選定を行う必要があります。

参考文献
https://www.wasinokiki.co.jp/product/sightglass.html
https://jp.misumi-ec.com/vona2/mech/M2000000000/M2020000000/M2020020000/
https://www.three-mmm.co.jp/product/sight-glass/flange-type/index.html
https://www.sekiyu-gakkai.or.jp/jp/kankou/kikaku/f.html#JPI-7S-15-2011
https://webdesk.jsa.or.jp/books/W11M0070/index
https://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-400383.php
https://www.bsigroup.com/en-AU/
https://j-net21.smrj.go.jp/development/energyeff/Q1205.html
https://www.ansi.org/

サイクルラック

サイクルラックとは

サイクルラック

サイクルラック (英語:cycle rack) とは、自転車を収納するためのラックのことです。

自転車ラック・駐輪ラックとも呼ばれています。近年の日本の住宅では、一戸建や集合住宅に関わらず、敷地が限られているケースが多いです。特に集合住宅では、狭い敷地に多くの自転車を収納する必要があります。

このような時にサイクルラックを用いることで、狭い敷地により多くの自転車を収納できるようになります。

サイクルラックの使用用途

サイクルラックは、特にマンションなどの集合住宅に設置される場合が多いです。その他、駅の近くや商業施設・公共施設の駐輪場などにも、サイクルラックが設置されています。

自立できないスポーツ自転車でも簡単に一時駐輪できるサイクルラックや自動車に自転車を取り付ける車載用サイクルラックも販売されています。

サイクルラックの原理

サイクルラックには2段式と平面式の2種類があり、さらに多くの種類に細分されます。

1. 2段式サイクルラック

  • 2段式ラック
    2段式ラックは、最もスタンダードなタイプのサイクルラックです。上段レールを一度手前に引出してからレールを斜めにして、自転車を持ち上げて収容します。ガススプリングなどを使って軽く上げる方式もあります。下段は固定式タイプです。
  • 垂直2段式ラック
    垂直2段式ラックは、操作性と収容効率を両立したサイクルラックです。上段はレールを垂直に上下させて自転車を収容し、下段はスライド式でより多くの自転車を収容可能にします。
  • 2段式下段スライドラック
    2段式下段スライドラックは、下段がスライドラックで、最も収容効率が上がりますが、天井の高さが要求されます。

2. 平面式サイクルラック

  • スライド式ラック
    スライド式ラックは、ラック本体が左右に移動可能で、自転車の出し入れを容易にしたものです。前後入れタイプもあり、自転車を前入れ、後入れと交互に入れます。ハンドル同士の干渉が緩和できます。
  • 傾斜ラック
    傾斜ラックは、ラック本体の高低差で、ハンドルによる干渉を緩和し、自転車全体を収容することを可能にします。
  • 平置きラック
    平置きラックは、前輪だけを収納するシンプルなラックで、最もコストを抑えることができます。
  • スポーツ自転車用ラック
    スポーツ自転車用ラックは、1本の水平パイプにサドルを引っ掛けるタイプです。スタンドをつけないことが多く、駐停車時も自立しない自転車用です。

サイクルラックのその他情報

1. 車載用のサイクルラック

サイクルラックには、固定されたタイプ以外に車載用のラックがあります。車載用のサイクルラックは、車に自転車を乗せるためのアタッチメントで、車に後付けすることができます。車載用のサイクルラックは、外付け用と室内用に分類されます。

  • 外付け用
    外付け用は、車の上部や後部に取り付けることが可能で、1~2台程度の自転車を固定できます。上部に取り付ける場合は、別途ベースキャリアと呼ばれるパーツが必要になります。外付けのサイクルラックは車内スペースを必要としないというメリットがありますが、適切に取り付けないと滑落の危険があります。また、雨の日には自転車が濡れてしまうことや、車の空気抵抗が増えて燃費が悪くなるなどがデメリットです。
  • 車内用
    車内用は、主にトランクスペースに取り付けるタイプのサイクルラックです。トランクの広さにもよりますが、1~3台程度の自転車を収納することができます。車内スペースを大幅に取ってしまうことがデメリットですが、自転車の破損リスクや滑落リスクがないメリットがあります。

2. サイクルラックの素材

野外で利用するサイクルラックには、高い耐久性能が求められます。そのため、サイクルラックに用いられる素材は、雨風に強い鉄製かステンレス製のものがほとんどです。中にはデザイン性が高い樹脂でできたサイクルラックもあります。樹脂でできた製品は、様々なカラーバリエーションがあることが特徴です。

一方、屋内で利用するサイクルラックは、インテリアの要素も必要であるため、木材を用いたものやゴムでできたものなど、多種多様な素材が用いられています。特に高価な自転車を収納するケースが多いこともあり、自転車を傷つけないように表面の加工がされている製品もあります。製品によっては、ロープを用いてハンガー式で自転車を吊るす構造のものもあります。

参考文献
http://www.nichipure.co.jp/rack/r_top.html
https://pedalista.net/beginner-2/4536
https://www.bikecarrier.jp/

コンフィグレータ

コンフィグレータとは

コンフィグレータ (英: configurator) とは、機械や装置、システム、またはソフトウェアの設定や構成を行うためのツールやソフトウェアのことです。

コンピュータの用語で、構成するもしくは環境設定するという意味の「configure」に由来しています。主に製造業の現場では、お客様から要求された仕様を入力することで、製品構成を作成するために用いられます。オプション要素や機能仕様の組み合わせパターンが非常に多い製品もしくはサービスにおいて、お客様からの要求に応じて、その最適な製品構成や合理的なパラメータ設定を計算し、選択します。

コンフィグレータのシステムでは、仕様を選択後、組み合わせパターンの可能性とその妥当性を計算し、要求された商品に用いる部品表や必要な見積もりなどを瞬時に導き出すことが可能です。一般的なGUIを兼ね備えているので、ユーザーが必要な設定を行い、自身のビジネス業態に合わせてカスタマイズできます。

コンフィグレータの使用用途

コンフィグレータは、主に製造業における見積もり業務の際に用いられています。自動車業界では、カーコンフィグレータと言い、購入を検討している自動車に対して行う仕様やオプション、保険の選択時に使われます。

コンフィグレータを用いることで、その会社が製造及び対応可能な仕様の範囲の中から、仕様やオプション機能を選択することが可能です。さらに、その仕様やオプション機能を取り入れた場合の、正確な見積額をその場で提示できます。

営業活動における商談の場においてコンフィグレータがない場合、お客様からの要望を社内に持ち帰り、設計部門や製造部門に問い合わせ、回答をまとめる必要があります。一方で、コンフィグレータがある場合は、商談中にお客様からの要望をその場で試算を行えるため、見積額を提示しながら交渉を進められます。その結果、営業にかかる時間の大幅短縮と営業成績の向上につながりやすいです。

コンフィグレータの原理

コンフィグレータはソフトウェアとして機能するため、アプリケーションの動きに関する事前設定を行う必要があり、設定のやり方には2種類あります。

1. 設定ファイルによって設定する場合

アプリケーションの動作に関する設定を記述したファイルを作成し、そのファイルを読み込んでアプリケーションの動作を変更、構築します。設定ファイルのソースコードの言語は、実装するシステムやアプリケーションによって異なりますが、一般的には、C言語、Java、Python、Rubyなどのプログラミング言語を使用することが多いです。

2. コンフィグレータ内の画面によって設定する場合

ユーザー側が設定できる画面を作っておくことで、ユーザーの要望に沿ったアプリケーションの動作をカスタマイズできるようになっています。デフォルトの設定をベースとすることがほとんどですが、利用用途に応じてカスタマイズしやすいよう、開発段階でユーザー側が設定できる画面を構築しておくこともできます。

コンフィグレータの選び方

コンフィグレータを選ぶ際には、以下の点に注意する必要があります。

1. 使用する機器に対応しているか

コンフィグレータは、使用する機器の種類によって対応していないケースがあります。また、使用する機器単体だけでなく、他の機器やアプリケーションとの互換性があるかも確認する必要があります。

2. 操作性が良いか

コンフィグレータを扱うユーザーにとって操作性が非常に重要な点です。機能が充実してカスタマイズ性がよくても、実際に扱うユーザーにとって扱いにくい、分かりにくいものであれば業務効率に影響があります。コンフィグレータの導入前には、必ず実物の操作性を確認しておくことが必要です。

3. 必要な機能は搭載されているか

業務に必要な機能が、コンフィグレータに備わっているかどうかを確認します。定常業務を満足するだけでなく、非定常業務時にも対応できる機能があるかどうかが重要となります。

4.サポート体制がしっかりしているか

コンフィグレータに問題が生じた場合に、問い合わせができるサポート窓口があるかどうかを確認します。コンフィグレータにより基幹的業務を担う機器にトラブルが生じた場合、業務に大きな影響を与えてしまうため、迅速かつ的確に対応してもらえるようサポート体制が整っていると安心です。

参考文献
https://solution.kke.co.jp/
https://www.presight.co.jp/glossary/detail/post-10.php
https://www.itmedia.co.jp/im/articles/0302/28/news002.html
https://solution.kke.co.jp/

ケルビンプローブ

ケルビンプローブとは

ケルビンプローブとは、仕事関数を測定する手法であり、顕微鏡の測定手法の1つです。

試料表面に金属製のプローブを近づけて試料とプローブの間の仕事関数の差に起因する接触電位差を測定します。仕事関数が既知のプローブを用いることで、試料表面の仕事関数を求めることが可能です。

ケルビンプローブの使用用途

1. 薄膜の仕事関数

試料表面の仕事関数は、薄膜の膜質や不純物の有無によって変化します。太陽電池やセンサーにおいて薄膜の膜質や高次構造は、デバイスの特性に影響を与える可能性があります。

種々の条件で成膜した薄膜をケルビンプローブ法で測定することで、膜構造と特性の相関解析などを行うことが可能です。

2. 太陽電池やELデバイス

ケルビンプローブを用いた測定は金属、半導体材料で用いられることが多いです。シリコン太陽電池や有機薄膜太陽電池、有機EL、電極表面の解析でケルビンプローブを用いた測定が行われます。

ケルビンプローブでは表面の仕事関数をマッピングすることが可能となるため、顕微鏡で測定した表面の画像と合わせて解析を行います。

3. 金属の腐食箇所の特定

ケルビンプローブ法で仕事関数のマッピングを行うことで、金属の腐食部分の特定も行うことが可能です。腐食等の化学変化が起こった箇所では仕事関数が変化しているため、試料のどこで予期せぬ反応が起こっているかマッピングすることが可能になります。

ケルビンプローブの原理

ケルビンプローブ法は原子間力顕微鏡 (AFM) を応用した測定手法であり、マイクロメートルのオーダーの空間分解能を持っています。ケルビンプローブ法とは、金属製のプローブを試料表面に接触させる手法です。

試料表面にプローブが接触したときに電子の移動が起こり、フェルミ準位が変化するため試料表面の電位が変化します。この電位の変化量はプローブと試料の仕事関数に依存する値であるため、仕事関数が既知のプローブを用いることで試料表面の仕事関数を求められます。

試料全体に対してプローブを接触させることで、薄膜内の仕事関数をマッピングすることが可能となり、仕事関数の変化から腐食や膜質の変化が起こっている箇所の特定が可能です。

ケルビンプローブのその他情報

1. 測定可能な物質

ケルビンプローブ法では、試料を非破壊で測定することが可能です。また有機物、無機物いずれの薄膜でも測定ができます。

そのため、多層膜の断面で各層の仕事関数を測定したり、薄膜成長過程での仕事関数の測定を行ったりすることもあります。その他、表面の仕事関数の変化から触媒表面で起こる化学反応解析など、物理化学の基礎的な研究に用いられることも多いです。

2. 仕事関数

仕事関数とは、個体内の電子を固体の外に取り出すために必要な最低限のエネルギーです。電子は固体中に多数あり、最低運動エネルギーの真空準位から順次高いエネルギーまで幅広く持っています。最上部はフェルミ準位に該当し、この真空準位からフェルミ準位までの差が仕事関数です。

放電電極やプラズマディスプレイパネル等のデバイスは固体内部から電子を取り出す必要があり、仕事関数が重要な役割を果たします。仕事関数はエレクトロニクスデバイスのキーワードです。

3. フェルミ準位

物質内の電子は、温度に応じた種々のエネルギーを持ちます。電子が任意の温度で持つエネルギー準位を占める確率を表したものがフェルミ・ディラックの分布関数です。占有確率が0.5になるエネルギー準位をフェルミ準位と呼びます。

単独の原子が保有する電子のエネルギー準位は離散的であるのに対して、複数原子から成る物体では電子の取りうるエネルギー準位に幅があります。電子が持つことができるエネルギー準位には制限があるため、フェルミ準位とエネルギー準位の構造で導体・半導体・絶縁体の区別が生じています。

参考文献
https://www.tokyoinst.co.jp/products/detail/work_function_surface_potential_measurement/KT01/index.html
https://www.toyo.co.jp/material/products/detail/skp470.html
http://microscopy.or.jp/jsm/wp-content/uploads/publication/kenbikyo/47_1/pdf/47-1-18.pdf

クロスカットソー

クロスカットソーとは

クロスカットソーとは、モーター直結の回転する丸型のを用いて、台上の加工材料を切断する工業機械です。

クロスカットソーは、長く大きな木材やアルミ材などの横切り作業に用いられ、通常は横に長い台と一緒に使用されます。

丸鋸の直径は、主流のものは大体400から600mm程度です。切断する箇所の決め方には、スケール目盛による目視で決定するタイプと、デジタル装置に寸法を打ち込んで自動的に決定するタイプのものがあります。スケール目盛によるタイプは、職人の技術や経験が必要である一方で、デジタル装置による自動的な決定は正確です。

クロスカットソーは、建築現場や家具製造工場などでよく使用されます。また、DIY愛好家にも人気があり、自宅での加工作業にも適しています。加工対象の材料や切断箇所に応じて、刃先の形状や刃の材質を変えることで、効率的な作業が可能です。

一方で、クロスカットソーは刃先が回転し、危険が伴うため、適切な安全対策を講じたうえで、正しい使い方をすることが重要です。

クロスカットソーの使用用途

クロスカットソーは、木工製作現場や金属加工、DIYなどで使用されます。

木工製作現場では、長く大きな木材を扱う際に角材などを横切りに使用され、建築木材工場では、柱や梁などの加工に使用されます。

金属加工業者でも利用され、アルミ材などを切断する際に使用されます。そのため、建築現場や自動車工場でも応用可能です。

さらに、クロスカットソーはサイズによっては卓上スペースにおさまるものもあり、個人の木材工房やアトリエでも利用されています。木工家やDIY愛好家にとっては、切断作業の精度やスピードを向上させるために、欠かせない機械です。

クロスカットソーの原理

クロスカットソーには大きく分けて手動送り式と自動送り式が存在し、原理が異なるため、用途にあわせた選定が必要です。

手動送り式のクロスカットソーは、モータに直結した回転鋸を前後・垂直・水平方向に移動させ、台上に置かれた加工材を引きながら切断することで成り立ちます。

自動送り式のクロスカットソーは、回転鋸を電動の回転軸に取り付けペダルを踏みながら鋸を動かし加工材を切断することで成り立ちます。加工材を切断する幅(加工材の移動距離)は調節が可能になっており、また鋸を移動させる速さも調節が可能です。

クロスカットソーの切り方は他の丸型鋸とは異なりダウンカット式なので加工材の切断時に切り屑が前方に飛散するので安全かつ能率的に作業を進められます。あらかじめ加工材の不要な部分に特殊なチョークで線を引き、特殊検出装置によりその部分だけを切り落とすことのできる光電子ジャンピングクロスカットソーという機種も存在し、より効率的で正確な切断が可能です。

クロスカットソーの種類

クロスカットソーにはさまざまな種類が存在しますが、代表的なものにスライド式クロスカットソーとミニクロスカットソーの2種類があります。それぞれ特徴が違うため、使用用途にあわせた選定が必要です。

1. スライド式クロスカットソー

スライド式クロスカットソーは、刃を備えたヘッドが上下にスライドすることで、幅広い板材を切断が可能です。大型の工場や現場で使用されることが多く、切断可能なサイズも大きいため、長尺の加工が必要な場合に適しています。また、加工材の角度調整も可能で、斜めの切断が可能です。スライド式クロスカットソーは、木材やプラスチック、アルミ、鉄などの加工に用いられ、幅広い材料を切断が可能です。

2. ミニクロスカットソー

ミニクロスカットソーは、小型・軽量でコンパクトな設計が特徴的です。卓上に置けるサイズであるため、小規模な工房やDIY愛好家に向いています。切断可能なサイズは小さいですが、精度が高く、樹脂や木材、金属などの加工に使用されます。また、ミニクロスカットソーは安価であるため、初心者でも手軽に購入できる点が特徴です。

参考文献
https://www.koba-kk-main.co.jp/
https://www.dksh.com/jp-jp/products/mac/weinig-dimter-cross-cut-saws

キャプチャカード

キャプチャカードとは

キャプチャカード

キャプチャカードとは、テレビやDVDプレーヤー、ゲーム機器などAV機器から映像・音声を取り込むための装置です。

AV機器とパソコンを接続して、AV機器で再生している映像や音声をパソコンに取り込むことができます。取り込んだ映像や音声は、パソコンのハードディスクに保存され、編集や配信などの用途に使用可能です。

一部のキャプチャカードには、パススルー出力により、ゲームプレイ中に発生するレイテンシー (遅延) をできるだけ少なくする機能が備わっています。最近では、ストリーム配信などが一般的になり、キャプチャカードの需要も高まっています。

キャプチャカードの使用用途

キャプチャカードは、映像や音声信号をデジタル化して、様々なメディアをパソコンで観賞や編集を可能にするデバイスです。

キャプチャカードは、主に以下のような用途で使用されます。

1. ゲームの録画

ゲームをプレイしている様子を録画し、後から再生したり、編集したりしてYouTubeなどに投稿ができます。また、プレイ中の音声も一緒に録音できます。

2. 動画配信

キャプチャカードを使用して、テレビ番組や映画などの映像を取り込み、配信ができます。また、自分で作成した動画を配信も可能です。

3. ビデオ編集

キャプチャカードを使用して、テレビ番組や映画などの映像をパソコンに取り込んで、編集ができます。編集した映像をDVDやBlu-rayなどに書き込んで保存もできます。

4. セキュリティカメラ

セキュリティカメラの映像をキャプチャカードで取り込むことで、パソコンで確認ができます。また、録画しておくことで、必要に応じて証拠として提出もできます。

キャプチャカードの原理

キャプチャカードは、入力元としてゲーム機やカメラからの映像・音声信号を受け取ります。この信号は、HDMIやコンポーネントなどの接続ケーブルを通じて送られます。次に、キャプチャカード内部のチップが、このアナログまたはデジタル信号をデジタルデータに変換します。

変換されたデジタルデータは、USBやPCI Expressなどのインターフェースを介してコンピューターに転送される仕組みです。データ転送時には、映像や音声の品質が損なわれないように、圧縮アルゴリズムが用いられます。

圧縮フォーマットには、H.264やH.265が一般的です。これらの圧縮技術は、データ量を大幅に削減しながら、高い品質を維持できます。

キャプチャカードの種類

キャプチャカードには、大きく分けて外付けタイプと内蔵タイプの2つの種類があります。

1. 取り付け方による分類

外付けタイプ
外付けタイプは、USBやThunderbolt、Wi-Fiなどのインターフェースを備えており、パソコンに接続して使用ができます。小型かつ軽量で、持ち運びがしやすいため、外出先での撮影や録画に適しています。また、複数のパソコンで共有も可能です。

内臓タイプ
内蔵タイプは、パソコン本体に取り付けることで使用できます。パソコン本体に直接接続するため、高速で安定した映像取り込みが可能で、高画質での映像取り込みに向いています。また、複数の入力端子を備えているものもあり、複数のAV機器から映像・音声を取り込むことができます。

2. 信号の取り込み方による分類

アナログタイプ
アナログタイプは、コンポジットやS端子などのアナログ信号を取り込むことができます。古いテレビやビデオカメラからの映像・音声の処理が可能となります。

デジタルタイプ
デジタルタイプは、HDMIやDVI、DisplayPortなどのデジタル信号を取り込むことができます。デジタルタイプは一眼レフカメラや最新のゲーム機から映像・音声を取り込み、編集や加工をデジタルで行うことができます。

多機能タイプ
多機能タイプは、映像・音声の取り込みだけでなく、映像編集や配信にも対応しています。多くの場合、ソフトウェアが付属しており、簡単な編集作業やストリーム配信が可能です。

参考文献
https://www.weblio.jp/
https://kotobank.jp/
https://vip-jikkyo.net/capture-card

カバールーフ

カバールーフとは

カバールーフ

カバールーフとは、屋根のリフォームとして既存の屋根の上に新たな屋根材を設置するカバールーフ工法で用いられる屋根材です。

屋根のリフォームは、屋根材の種類によって方法が大きく異なりますが、大きく分類すると、古い屋根に関するものをすべて除去して全く新しく施工するリニューアル工法と、古い屋根を剥がさずに残して、その上から新しく屋根を張り付けるカバールーフ工法に分けることができます。

カバールーフ工法はリニューアル工法と異なり、元々あった屋根を除去して廃棄しなくてもよいので、リフォームにかかるコストを抑えることができます。

他にも屋根が二重になることによって、断熱性能や遮音性能などを向上させることも可能です。

カバールーフの使用用途

カバールーフはカバールーフ工法による屋根のリフォームで用いられます。

カバールーフ工法は、スレート屋根と呼ばれる屋根材のリフォームで多く用いられます。スレートには天然スレートと化粧スレートの2種類がありますが、カバールーフ工法が用いられるのは化粧スレートです。天然スレートは天然の粘板岩板状に加工したものであり、海外では寺院やお城などに用いられる非常に高価な屋根です。日本においては東京駅に用いられています。

化粧スレートはさらに2種類に分けられます。石綿 (アスベスト) スレートは、セメントに石綿 (アスベスト) を混ぜたもので、健康被害を及ぼすことから平成18年に、重量で0.1%を超えた製品の使用、製造、提供が全面使用禁止となりました。カバールーフは石綿スレートの屋根に用いることで、アスベストを廃棄せずに利用したまま、健康被害への影響も抑えることができます。

無石綿 (ノンアスベスト) スレートは現在も多く用いられており、カバールーフ工法によるリフォームも行われています。 

カバールーフの原理

カバールーフは、古くなった既存の屋根の上から新たなカバールーフを設置することによって、外観が綺麗になるだけでなく屋根の機能を維持、向上させるものです。

古い屋根材を撤去しないため、撤去にかかる費用と時間が削減できる上、屋根材が2重になることによる機能の向上も見込めます。例えば断熱性能、遮音性能の向上です。いずれもカバールーフそのものの機能だけでなく、古い屋根材との間にできる空間も機能向上に寄与します。

また平成18年以前に用いられていた石綿スレートの屋根に対しては、カバールーフを設置することによってアスベストの飛散を抑えることが可能です。健康への影響から使用禁止になったアスベストですが、安価でありながら耐熱性、耐火性、防音などにおいては高い機能を有しています。カバールーフを用いればアスベストのメリットは残しつつ、デメリットである健康面への影響を抑えることが可能です。

カバールーフの種類

カバールーフは主に既存のスレート屋根によって用いる種類が異なります。

一般住宅の屋根には平板上のスレート屋根が用いられるのが一般的です。カバールールも平板状の製品が用いられます。カバールーフでは新たに屋根材を設置するため、屋根そのものの重量増加は避けられません。そこでカバールールには重量を抑えることができるガルバリウム鋼板が多く用いられています。

工場などの大規模な建物には波形スレート材が多く用いらていますが、カバールーフも波形のものを用います。波形のカバールーフで大切なのは、既存の波形スレートとの接触する面積が非常に小さいことです。カバールーフの形状を工夫し、既存の屋根との接触を増やした製品もあります。

カバールーフのその他情報

既存の屋根の上から設置するカバールーフは、2重の屋根としての機能向上と、廃棄物の発生や工期短縮といった設置にかかる費用低減など、多くのメリットがあります。

一方でデメリットとして気をつけなければならないのは、雨漏りが発生した時の対応です。カバールーフを設置した屋根で雨漏りが発生すると、その発生源を突き止めることは困難であり、結果的に対策費用の増加に繋がりかねません。カバールーフ工法でリフォームを行う際には、設置工事に細心の注意が必要です。

参考文献
http://www.yamatoslate.co.jp/coverroof/
https://www.roof-meister.com/works/001.html