サンプラ

サンプラとは

サンプラとは、株式会社サンプラテックが製造販売する、実験・研究用の各種樹脂製容器類のことです。

透明度が高く、耐熱性及び耐薬品性に優れています。オートクレーブにも利用可能です。様々な大きさ・形状の製品が販売されており、用途に合わせて自由に選択することができます。

サンプラの使用用途

1. 概要

サンプラは、理化学用品として、主に研究や実験に使用されます。液体を入れて保管する容器として使用したり、中栓付きの容器には粉体や、粘度の高いペースト状物質を使用する場合もあります。また、ノズル付きポリタンクや、ビーカー、メスシリンダーなどもあり、液体の保管・移動や、計量などに広く使用されます。

メタルフリーで高度分析や半導体業界においても使用可能であり、下記のような具体的な使用事例が有ります。

  • 電子材料の保存・運搬
  • 薬品・合成中間体の保存
  • 各種分析用サンプルの保存
  • 塗料や染料などの、小分け色見本用保存
  • 化学薬品工業や食品工業などにおける、粉末・顆粒、材料の保管や運搬

2. 帯電防止仕様

サンプラの製品の中で、帯電防止仕様の製品は特に下記のような粉体の保存用途に優れています。静電気を発生させずに保存することが可能です。

  • 電子材料用の粉体
  • 半導体製造用の粉体材料
  • 機能性材料の粉体

3. PFA製

フッ素樹脂の一種であるPFAは、酸やアルカリをはじめ全ての有機溶剤に耐性があり、特に優れた素材です。サンプラ容器のうち、このようなPFAを用いたものは特に下記用途に適しています。

  • フッ化水素酸の保管 (半導体製造用など) 
  • 高純度試薬の保存容器、或いは、製品容器
  • 微量分析用サンプルの保存
  • 細胞培養液の凍結保存
  • バイオ製剤の長期凍結保存

4. 遮光容器

サンプラの中には、茶褐色の遮光ボトルも販売されています。遮光容器は、光に弱い物質を保管することに適しており、特に下記用途で使用される製品です。

  • 次亜塩素酸水の保存
  • 光硬化性をもつ物質の保存 (接着剤や塗料など)
  • 光分解性のある物質の保存 (化粧品原料など)

サンプラの原理

サンプラは、ポリプロピレン (PP) やポリエチレン (PE) やフッ素樹脂 (PFA) などを原料として使用している樹脂容器です。また、環境に配慮したバイオプラシリーズでは、バイオポリエチレンが使用されています。PE製品の中には帯電防止仕様となっているものもあります。

1. ポリプロピレン (PP)

ポリプロピレンは、汎用樹脂の1つです。PP製容器は半透明で内容物を確認しやすく、耐熱温度が121℃と比較的高いことが特徴として挙げられます。オートクレーブ処理が可能です。

サンプラのPPボトルは中栓が不要なインナーリング構造となっており、作業効率性が高い構造です。

2. ポリエチレン (PE)

ポリエチレンは、樹脂の中でも安価な汎用樹脂です。安価で、豊富なサイズ展開が特徴であり、幅広い産業で使用されます。規格瓶、ポリ瓶などの通称が用いられることもあります。容器構成は、本体、キャップ、中栓です。本体には高密度ポリエチレンが用いられ、中栓には低密度ポリエチレンが使用されます。

また、PEボトルには、褐色の遮光瓶や帯電防止容器などがあります。褐色瓶は、光により変性する薬液 (次亜塩素酸水など) などの保存に適した容器です。帯電防止容器は、静電気の発生を防止する容器で、

  • 粉体が容器壁面に付着する
  • 静電気が内容物に影響を与える
  • ホコリが付着しやすい
  • 防爆対策への問題

などの問題を解決することができます。

3. フッ素樹脂 (PFA) 

PFAは、フッ素樹脂の一種で、パーフルオロアルコキシという物質です。極めて耐薬品性、耐熱性、透明性、純粋性に優れています。PFAを使用したボトルは酸やアルカリをはじめ全ての有機溶剤に耐性を発揮します。また、耐熱温度は260℃で、低温にも強い性質 (耐冷-196℃)です。純粋性の高さも突出しており、樹脂からの溶出は極めて微量です。半導体製造用高純度試薬の容器などにも適しています。

その他、電気絶縁性、非粘着性、低摩擦性、耐熱焼性、耐紫外線特性にも優れています。

4. バイオポリエチレン

サンプラの中には、バイオポリエチレンを原料とした、環境配慮型の製品もあります。バイオポリエチレンとは、サトウキビを由来とした、バイオプラスチックの一種です。植物由来のプラスチック製品は、主原料となる植物 (サトウキビ) が育成段階で光合成によりCO2を吸収しています。そのため、廃棄物として焼却される際のCO2排出量を0とみなすことができ、この考え方をカーボンニュートラルと呼びます。ただし、生分解性プラスチックではないため、土壌では分解しません。

製品品質は従来のポリエチレンと変わらないため、石油由来の従来品と同じように使用することができます。

サンプラの種類

前述の通り、サンプラには製品原料によって、PP、PE、PFA、バイオポリエチレンなどの種類があります。また、その中でも、特別な仕様として遮光容器や帯電防止容器などがあります。

これらの種類の中でも、更に様々な形状の製品があります。例えば、保存用のボトルの形状の種類は、広口ボトルや細口ボトル、活栓付瓶、取っ手付き、などです。また、容量の種類も、最もバリエーションの多いPE瓶では20mLから10Lまで様々な大きさがあります。保存容器以外にも、ビーカー、メスシリンダー、ポリタンクなどの製品があります。用途に合わせて適切なものを選択することが必要です。

参考文献
https://www.sanplatec.co.jp/product.php?id=659
https://www.sanplatec.co.jp/product.php?id=301
https://www.sanplatec.co.jp/product.php?id=1509

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